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早大・北京大でWディグリーを取得。世界と日本の架け橋に

吉永 恵 Special Interview 4

Profile
中国黒龍江省ハルビン市出身。
早稲田塾 第32期生。
国際基督教大学高校、早稲田大学政治経済学部・北京大学国際関係学院。
早稲田塾では、「スーパー エコノミクス プログラム」「スーパー フューチャー ワークショップ」「スーパー クロスカルチュラル プログラム」、「オーデュボンプログラム」、英文プレゼンテーション大会「TIME CUP」などに参加。大学入学後も、ビジネスコンテスト(JTB)で最優秀賞受賞、史上最年少で内閣府の日本青年国際交流機構(IYEO)に入会しドミニカ共和国へ派遣、史上最年少でG20 Youth Summitsに日本代表として出席するなど、精力的に活動中。

1週間の予定が……日本の高校へ!?

私は中国のハルビン市で育ちました。両親ともに中国人ですが、仕事の都合で、日本在住。私は祖父母と中国で生活していました。中2のとき、両親が「日本の学校体験に来てみないか」と。そのとき母は、1週間の体験プログラムを申込んだつもりだったらしいのですが、日本語力が十分でなかったため、1年間の留学プログラムを選んでしまった。ほんの1週間のつもりで来てから、もう5年以上経ちました(笑)。

スーパー&塾育プログラムで
受験を超える

高1のときはダンス部に所属し、毎日練習。高2で引退し、時間ができたので、大学受験の勉強を始めようと、塾に通うことに。10校以上に見学に行ったかな。最終的に、「スーパープログラム」など、受験のためだけではないカリキュラムが充実している点にひかれ、早稲田塾に決めました。たった3年間の高校生活を、大学受験のためだけで終わらせたくなかった。
だから、「スーパー エコノミクス プログラム」「スーパー フューチャー ワークショップ」「スーパー クロスカルチュラル プログラム」、それに「オーデュボンプログラム」、英文プレゼンテーション大会「TIME CUP」などに参加。とても充実した高校生活を送りました。

英文プレゼンテーション大会「TIME CUP」は、今も私の原点です。

「オーデュボンプログラム」の様子。いつも真っ先に講師に質問していました。

人間は考える“足”である

一番印象深かったカリキュラムは、環境問題を中心に学び、進路を考える「オーデュボンプログラム」。私たちの代が第一期生でした。座学だけではなく、フィールドワークなど、体を動かす機会が多いのも、このプログラムの特長。茨城県常陸太田市に、私たちの田んぼがあって、苗を植えたり、稲刈りをしたり。このプログラムで学んだことは、「何かを学ぶときは、実際に体験することが大切」ということ。パスカルは「人間は考える葦である」と言いましたが、私は「考える“足”」だと思う(笑)。「まずは行動」は、私のモットーです。

中東のファッションショーを主催

大学2年生になった7月に、日本橋三井ホールで中東のファッションショーを主催しました。
キッカケは、アラビア半島一周の旅で、現地の文化に感動したこと。テロや紛争のニュースから、危険なイメージを抱いている人も多いと思いますが、実際は全然違いました。現地の人は皆優しく、ドバイは東京よりも都会です。特に私が感動したのは、ベールの下に隠された、女性の美しさ。皆とても美人なのに、素顔は大切な人にしか見せない。文化や風土から根付いている奥ゆかしさに、心をひかれました。「多くの日本人がもっているだろう先入観を壊したい。それが、日本と中東地域との適切な関係を築くことにつながるのではないか」「自分が好きなファッションと掛け合わせてみたら、若い人にも身近に感じてもらえるのではないか」そう思いついて、次の日、徹夜で企画書を書きあげました。
そこから本番まで、たったの15週間(笑)。ファッションショープロデュースのノウハウなんて、手さぐりで行動し、組み立てていった感じです。

“リーダーシップの本質”は、
個人の尊重

ファッションショーでは、友人知人だけでなく、初めて会った人、アラブの旅で出会った人など、本当に多くの人に協力していただきました。日本GCC学生協会(J-GAS)のつながりで、大使館訪問をさせていただき、エジプト大使館、オマーン政府にも後援していただけた。そして、早稲田塾にも。
協賛企業とメンバー集め、会場探し、モデルハンティング、宣伝用のビラや映像作り。その過程で改めて思い出したのは、「TIME CUP」のテーマ「理解→伝達→共感」です。相手を「理解」して初めて、自分の考えを「伝える」ことができ、「共感」を得られるのだと。言葉はそれ自体で存在するだけでは意味がない。文化や国を超えてわかりあうためには、この三つが大切なのだと痛感しました。
当日は、500席が満席になり、立ち見も出るほどたくさんの方が来てくださった。アラブの結婚式や、日本文化との融合などを盛り込んでストーリー仕立てにしたショーの中身は、シナリオからすべて自分たちで手作り。中でもベリーダンスのパートが好評でした。ショーに続き、パート2はパネルディスカッション。様々な角度から意見が飛び交い、アラブ文化を身近に感じてもらえたのでは。
今回、得たものはたくさんありますが、中でも“リーダーシップとは何か”ということを、問い直すことができました。リーダーとして何より大切なのは、一人ひとりの個性の尊重と、人間として尊敬すること。基本的なことですが、それが一番大事だと思いました。

将来の<夢> 挑戦を続け
自分でビジネスを
起こしたい

私の育った村は貧しいところで、幼いときは国際機関からの援助を受けていました。その恩返しとして、今度は私が貧困の中にある子どもたちの役に立ちたい。将来は国連で働いて、途上国の貧困や教育問題に取り組みたいと思いました。思い立ったら、即行動! 直接お話をうかがおうと、電話をかけてみました。はじめの2回は、イタズラ電話だと思われたみたい。3回めにやっとつないでいただけ、職員の方に、「ダブル・ディグリー(複数の大学で学位を取得すること・双方向学位制度)を持っている職員はまだ少ないから、アドバンテージになるかもしれない」というお話が聞けた。中国の北京大学とダブル・ディグリーを行っているのは、日本では早稲田大学だけ。それに、「早稲田の政経」は政治・経済を志す学生にとってトップクラスの学校。これで、志望大学が決まり、AOで現役合格を果たしました。

これから1年間、北京大学で学びます。引き続き国際関係について学びますが、それだけではなく、個人的にも将来のために市場分析をしたい。私がいたころと比べて、中国がどのくらい変化しているのか、肌で感じてきます。また、海外の学生と机を並べ、ハングリー精神が磨かれるのも楽しみ(笑)。卒業後は、海外のトップレベルの大学院に入って、MBAをとる予定。北京にいる一年で、きっと自分の中でいろいろなことが変わると思う。そんな変化も楽しみながら、自分を超え、将来に向けて挑戦を続けていきたいと思います。

―― 日本、中国だけではなく、世界中の人と交流を続ける吉永さん。
そのネットワークが、学生の立場での「ファッションショー」主催を、成功に導いたのだと確信します。
彼女のさまざまな挑戦が、世界を舞台にしてどのように花開くのか、とても楽しみです。

吉永 恵
吉永 恵
早大・北京大でWディグリーを取得。世界と日本の架け橋に
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