核に関する言葉
①ウラン濃縮
「濃縮ウラン」とはウラン235の濃度が高いウランを指す。その状態を作り出すのが「ウラン濃縮」だ。ウランは元素で、235は核分裂を起こす放射性同位体。同位体とは、同じ元素でも陽子と中性子を足し合わせた数が違う種で、235は自然界に存在する天然のウラン中に1%弱しか含まれていない。核分裂が起きた際に発生する大きなエネルギー(熱)を集中して放出させるのが核兵器。逆に効率よく連続的に反応させていくのが原子力発電である。
いずれにせよ1%弱では話にならないので、ウラン235だけを集めなければ役立たない。その行為を「濃縮」と呼ぶ。
②軽水炉
軽水炉とは現在もっとも広く使われている原子炉のタイプで、効率のいい連鎖反応を保つための減速剤として、軽水つまり「ふつうの水」を用いる。
③IAEA
「国際原子力機関」(IAEA)は、ともすれば核兵器拡散防止条約(NPT)の守り神と思われがちだが、1968年採択、70年発効のNPTよりもIAEAの方が先輩だ。核兵器の拡散を防止し、原子力の平和利用を目指す米国のアイゼンハワー大統領が設立を提唱、57年に国連の一機関として設立された。ウィーンに本部を置く。原子力の軍事転用を検証する作業の他、原子力発電など平和利用を目的とした核関連技術の研究・開発を手掛ける。北朝鮮、イラクなど核技術の軍事転用が懸念される国々で、査察や監視活動を続けてきた。138カ国が加盟し、日本は設立当初からのメンバー。エルバラダイ事務局長(エジプト)が1997年12月に就任以来3選して2009年まで勤めた後、日本人の天野之弥氏が就任した。職員数2200人。
④NPT
NPT(核拡散防止条約)は核拡散を防ぎ究極的な核廃絶を目指す国際的な条約で、現在189カ国が加盟。「1967年1月1日以前に核兵器を製造し爆発させた」米・露・英・仏・中だけを核兵器保有国として認める。核拡散防止を加盟国に義務付ける一方で、核の平和利用を「加盟国の権利」と規定しており、核開発疑惑がささやかれるイランのアフマディネジャド大統領もこの権利を主張してきた。
保有国には核軍縮交渉が義務付けられている。1995年に条約の無期限延長と5年ごとの再検討会議開催を決定した。2010年の再検討会議は記憶に新しい。
⑤国連憲章
国連憲章第7章とは国連の目的や組織、機能を定めた憲章の中で「平和に対する脅威、平和の破壊または侵略行為」を規定し、それに対する措置を定めた条項を指す。安保理が決議を採択し、発動するさまざまな制裁の根拠となる。
第40条は事態の悪化を防ぐ目的で措置を決定する前に「暫定措置」に従うよう安保理が関係当事者に要請できると規定。
第41条で措置の経済制裁や運輸、通信手段の停止、外交関係の断絶など非軍事的措置を加盟国に要請することができる。それが不十分な場合には軍事行動に踏み切ることができると第42条は定めている。
つまり7章は「国際の平和と安全を維持、回復」のための強制措置を定めていて、弱い順から「暫定措置」(40条)→経済制裁や国交断絶など「非」軍事的措置(41条)→軍事的措置(42条)となる。









