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イベントレポートタイトル

2009年3月15日 開催

特別公開授業

「君は何のために大学に行くのか?」

慶應義塾大学 環境情報学部
冨田 勝 教授
早稲田塾秋葉原校にて

「君は何のために大学に行くのか?」

冨田 勝 教授(とみた・まさる)

慶應義塾大学工学部数理工学科卒。米国カーネギーメロン大学コンピューター科学部大学院修士課程、博士課程修了。現在は環境情報学部教授および慶應義塾大学先端生命科学研究所所長、医学部兼担教授。分析化学、情報科学、ゲノム工学、代謝工学などの複数の先端技術分野の英知を結集させ、社会に有用な微生物を人口的にデザインして創り出す「有用微生物のCAD(Computer Aided Design)の技術を目指す研究が専門。また、それらの技術で、血液やがん細胞などを分析しその代謝を理解したり、様々なゲノム情報を解析しその機能や進化の過程を考察したりと、システム生物学の最前線に挑み、各界より注目を集めている。そして、早稲田塾の塾大連携プログラム「スーパーバイオサイエンスプログラム」でも活躍中。

自分の得意分野を活かした社会貢献を

「何のために生きているのかを考えてください。我々人間は“群れ”として社会全体をつくっています。つまり、自分の幸せを追求するだけではなく、社会に貢献することが求められるのです」
大学進学についての講義は、人間の役割を確認することから始まった。社会貢献のためには自分の得意分野=好きな分野を生かすべきで、大学に行くのはそのためである。それが冨田教授の考えだ。

しかし現在の教育現場では、好きなことを伸ばすのではなく苦手を克服することで、偏差値の高い大学を目指すという図式が成り立っている。

有名な大学を出て大手企業に入れば安定した将来が約束される。そんな日本の固定観念はもはや崩壊していて、今は自分で考える時代であると教授は言う。

「だから、受験生はひとつでもエキサイトできる研究室や教授を持つ大学を目指すべき。そして大学は偏差値ではなく学生の素質を見て選ぶ。本来そうあるべきです」

その理念を実践しているのが、冨田教授の所属する慶應義塾大学SFC。学生はプロジェクトに参加し、最先端の問題を研究する。教授は、自身の「地球温暖化に貢献するバイオ燃料」やインドの企業と提携して進めている鉱物の研究をはじめ、様々なSFCのプロジェクトを紹介。
世界最速として注目された電気自動車のプロジェクトでは、文系、理系をこえたメンバーが集まり、開発担当から広報担当まで様々な役割に分かれて活動している。個別に学問を学ぶのではなく、1年からチームとして一つの課題に取り組む経験は、社会に出て、企業で仕事をする際にも役立つ。

「自分が面白いと思うことを徹底するのが学問の基本です。“やりたいこと”と“やるべきこと”を、いかに一致させるかが大切。必要な知識は後からついてくるし、興味があれば楽しんで学べます」

講義の後には様々な質問が上がった。中には冨田教授が担当する早稲田塾の「スーパー バイオサイセンスプログラム」へ参加表明をする人もいた。

教授の考え方や研究内容に魅了されながら、大学へ行く意味を見直した2時間だった。

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