2010年7月11日 開催
特別公開授業
「医療人としての薬剤師とは」
昭和大学 薬学部 病態生理学教室
木内 祐二 教授
早稲田塾新宿校にて

- 木内 祐二 教授(きうち・ゆうじ)
【木内祐二教授 プロフィール】
昭和34年 東京神田生まれ
昭和53年 都立九段高校卒
昭和59年 東京医科歯科大学 医学部卒
昭和59年~ 昭和大学 医学部 薬理学
(うつ病、総合失調症の原因・治療を研究・麻酔科、精神科などで研究)
平成10年~ 昭和大学 薬学部 病態生理学
(臨床現場で活躍する薬剤師の養成、精神病・がんなどのリスク因子の解析。薬学部6年制など、医療人教育の改革に参加)
医療人としての薬剤師とは
大学の薬学部の役割は、2つある。薬剤師を養成することと、新薬を作り出すことである。木内教授は主として、医療人としての薬剤師のあり方について語った。
医療に携わる人に求められるのは“知識”と“技術”と“態度”の3つ。この中で最も大切なのは、“態度”である。つまり、患者との間に好ましい人間関係を築き、患者の人生に少しでも貢献したい、という気持ちだ。同じ病気でも、一人ひとり、その思いは異なる。その違いを汲み取り、「あなたはこの病気をどうなさりたいのですか。私はあなたの思いを叶えるために、できるだけのお手伝いをしたいのです」、という気持ちで接することだと力説した。
次に教授は、チーム医療の重要性に言及した。一人の患者の周囲には、医師、薬剤師、看護師、理学療法士など、多くの医療スタッフがいる。患者の病状や思いについての情報を共有し、お互いの職分を理解し、十分な討議と提案をすることが求められる。この連携がうまくいかないと、患者の生命に危険が及ぶ。チームの中で、薬剤師の果たすべき責務は重い。薬の基礎的性質について知るだけでなく、薬を使い、育てていくことが必要になる。また薬局の薬剤師は、来訪者の疾患を推測し、適切な処置と助言をしなくてはならない。地域医療の主役としての、高度な専門知識と判断力が不可欠である。
最後に教授は、学生たちにチーム医療の基本を教えるための、昭和大学の取り組みを紹介した。1年生は全寮制。1室4人は、医、歯、薬、保健医療の異なる学部生で構成される。それは、日々の生活を共にしながら、少人数で個々の問題についての解決法を追究する「問題解決型学習(PBL)」を実践した形。4学部合同のPBLは進級後も盛んに開かれ、活発に意見を交換しているという。患者のニーズを重視する医療現場の変化に伴って、教育の現場も変わってきていると実感する2時間だった。











