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イベントレポートタイトル

2010年11月7日 開催

特別公開授業

「グローバル社会と日本のゆくえ」~ジャーナリストの視点から~

ジャーナリスト・キャスター・明治大学 国際日本学部 学部長
蟹瀬 誠一 教授
早稲田塾 秋葉原校にて

「グローバル社会と日本のゆくえ」~ジャーナリストの視点から~

蟹瀬 誠一 教授(かにせ・せいいち)

上智大学文学部新聞学科を卒業後、アメリカAP通信に入社。その後、フランスのAFP通信、TIME誌東京特派員などを経て、91年にジャーナリストとして独立。ニュースキャスターなどを歴任し、02年より明治大学文学部で教鞭をとる。08年より現職。

マスコミ、常識を疑い深くみること

「私はB型、寅年、60歳。60になって、日々勉強することの大切さを改めて感じています」。蟹瀬教授は、こう切り出した。テレビのキャスターとしてお馴染みのスマイル、歯切れの良い口調で、塾生に語りかける。

今、日本経済にとって、円高が大きな問題とされている。円の価値が上がれば海外から安く物が買え、海外旅行のホテル代が安くなる。マスコミは、日本は輸出に頼っている国だから、円高で輸出が停滞して大変なことになると騒いでいる。しかし、それは本当だろうか。各国の輸出依存度を比較してみる。韓国55%、ドイツ47%、中国は36%と高い。しかし日本は、17%にすぎない。だから円高によって日本が受けるダメージは、それほど大きくないと考えられる。このように、われわれが事実だ、常識だと考えていることの大半は、思い込みによるものだ。マスコミの言うことを鵜呑みにすると、大変なことになる。

その上で、教授はジャーナリストに求められる資質として最も重要なのは、「疑い深くあること」だと強調した。マスコミは目前の動きを過大評価し、中長期的な大きな流れを見逃しがちである。自分の頭で考えるということは、常識を疑ってみることだという。

今後の世界経済はどうなるのか。現在の世界の総人口は、69億人。2050年には、90~100億人になると予想される。だから、世界の経済は膨らんでいくしかない。教授は、「今後も成長は続く。ただ人口が増え続けると物の値段が上がり、インフレになる」と指摘した。

教授が学部長を務める明治大学国際日本学部のコンセプトは、日本の魅力を再発見し、それを世界に発信できる若者を育てることだ。大きな変革期にある現在、若者が養っておくべき能力として、次の3つを挙げた。「探究心を持つこと」、「それを自分なりに理解して人前で説明できること」、「その結果をみんなで共有できること」。

最後に教授は、アメリカの女性文化人類学者の言葉「The Future is Now」(今やっていることが大切なのだ)を紹介し、「これが私が一番言いたいことです」と締めくくった。

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