法政大学のAO・推薦入試
①法学部自己推薦入試
名前だけをみると、これまで紹介してきた自己推薦入試の一形態だと思われそうだし、事実そうなのだが、この学部はまだ「AO」とか「自己推薦」という言葉が定着する前から、「論文型入試」という形で一定数の学生を確保してきた伝統がある。その後のAO&自己推薦ブームに合流した形になっていて、試験形態も時に応じて変えているものの、前記の歴史から考えて論文型入試の老舗といっていい。
法学部は私学では最も古い歴史を持つ。それゆえに、内容も充実していないと志望理由書の突破は難しい。
志望理由書に位置づけられる書類も、かつては原稿用紙に何十枚も書く形だった。近年はずいぶん少なくなったけれども、なお4000字を要求するなど、かなり長い分量を必要とする形式を続けてきた。
その内容は過去の例では
これまでの経験、勉学にかかわる自己の周囲の事情、自分の長所・短所、大学で勉強したいことなどについて自由な形式で書いてください。得意科目、検定資格、その他特筆すべきであると判断したものについても書くこと。いずれの経験・能力とも『法学部で学ぶ動機』と関連付けてアピールしてください
である。受験料は35000円。ただ第一次選考で不合格となった場合には、15000円が返還されるのもうれしい。
②国際文化学部SA(スタディ・アブロード)自己推薦特別入試
国際系の志望を持つ者にはかなり人気の高い学部である。SA自己推薦特別入試は、現役高校生のみを対象としてきた。大きな特長は「ドイツ・フランス・スペイン・ロシア・中国・韓国の国のうち、いずれかの文化に強い関心を持ち、かつ留学を希望する者」という、明確な目標を大学側が定めている点である。 米英が外れているのが大きな特色だ。そのために、志望理由書も細かく求めてくる能力や、やる気をふんだんに表現した内容である必要がある。
なお同学部にはSAとは別に、分野優秀者特別入試もある。外国語検定や情報処理推進機構による試験、課外・学外活動でのめざましい経歴がある者に受験条件が付与される。
③キャリアデザイン学部
外国語検定や簿記などの資格、文化・芸術活動、スポーツ活動、ボランティア活動などの、課外・学外の活動を幅広くしてきた行動的な人にはうってつけの学部といっていい。志望理由書がそれらを指定して問うてくるからだ。 法政大学のホームページによると同学部は
生き方・働き方・学び方の設計について考え、自分が育ち、人を育てる能力をつける学部
と自らを位置づける。とくに志望理由書が要素の一つとしてあげる、キャリアの再設計という概念がとてもユニーク。人生80年のなかでは、大学卒業後に決めた進路でたとえ定年まで働いたとしても、退職後の人生が20年ほどある。そこまで見据えたデザイン(設計)を考える教育と、経営学がフュージョンした独特の学部である。2003年にできた若い学部であると同時に、以後に訪れた一種のキャリアデザインブームの先駆けでもある。
合格者の傾向をみていると、出願条件がそうであるためか、前向きで行動的でありながら自分や社会を深く見つめようとする者が多い。









