武蔵大学AO入試
経済、人文、社会の全学部で行われている。
このうち、経済学科は英検2級程度の語学力を、経営学科と金融学科は簿記検定2級などの条件と指定科目の評定平均が4.0以上であることを求めるなど、出願条件のハードルがかなり高い。
社会学部は「テーマレポート」を含む書類で一次選考する方式と、メディア社会学科のみで行われる「作品方式」がある。同方式は各種コンテストで入賞するレベルの作品を書類と合わせて提出し、作品が一次選考の8割を占める。残り20%が「エントリーシート」で、「同学科を志望した理由」「卒業後の進路」「高校で特に力を入れた」「長所」「メディアという言葉からの連想」などテーマが具体的に設定され、それに応じる形のA4一枚程度だ。
いずれにせよこの方式では、「作品」が決定的な選考上の意味を持つため、条件を明らかにクリアできない人は挑戦しても難しかろう。
では、他学科の書類を中心とした方式はどうかというと特長がいくつか浮かんでくる。
①自己アピール
自己アピール文約1000字と、それに関連した活動や実績を説明する「活動歴」(A4一枚)が必要。活動は語学、芸術・文化活動、ボランティア活動、学業から「企画力」といった幅広いとらえ方ができるものの、具体的に示さなければならない。こうした書類が一次選考採点対象の4割となる
②テーマレポート
2000字程度。与えられたテーマに基づく論考をする。一次選考採点対象の6割。10年4月入学者用のテーマは「家族の現在」だった。単に思いつきを述べればいいとのレベルではなく、情報収集の過程や調査方法などを説明しなければならない
社会学部に行きたいけれども……と尻込みする者の多くは、この「テーマレポート」が重いという。確かに自己アピールと合わせて3000字は大変かもしれない。しかし課題レポート方式は、上智大学の公募制推薦などで広く行われている。「レポートが大変そうだから」という理由で出願をためらうならば出さない方がいい。逆にいえば、そうした程度の理由でチャンスをふいにする者が多いという点を知っておくのもいい。
人文学部の一次選考は主に志望理由書で決まる。分量も英米比較文化学科、ヨーロッパ比較文化学科、日本・東アジア比較文化学科ともにA4二枚程度。内容は英米比較文化学科が「特に興味をひかれ、現在も学習中のこと」「同学科で何を学び、卒業後どう活かしたいか」「熱心に取り込んだ活動」など。ヨーロッパ比較文化学科と日本・東アジア比較文化学科は共通フォーマットで自己アピール、大学での学び、これまでの活動歴、資格、その他など。比較的書きやすい。ただし最初の
入学後に具体的にどのコースで何を学びたいか、また将来どのような職業に就きたいか、自分自身の能力・意欲・適性などをアピールしながら自由に書いてください
の400字は苦戦する者が例年多い。これだけの要素を400字にまとめる苦労と、要素自体を収集する時間が意外にかかるからだ。ここは覚悟してかかった方がいい。
とはいえ、確かに一次選考までの負担は人文の方が社会より小さいかもしれない。しかし通過後が大変だ。特にヨーロッパ比較文化学科と日本・東アジア比較文化学科は、「スクーリング」という1人15分の課題研究発表がある。プレゼンテーションの一種とみてよかろう。その後に討論も待っている。これが二次試験(最終)の半分のウェートを占める。大学側が参考図書を示し、それを「手がかり」に発表資料を作るのだ。
これを一次合格から約2週間でゼロから作るのは至難の技である。「一次が通らなければ二次対策に意味はない」との発想は間違っているとまではいわないが、「二次で落ちたら一次が通っても意味はない」を覆すには至らない。参考図書の内容は一次の書類作成にも役立つし、公開もされているから早めに取り組むに越したことはない。









