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AO・推薦入試対策 志望理由書編 【早稲田塾】

東京工業大学の特別入試(推薦入試およびAO入試)1

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2012年度入学者より行われる新しい試験である。これまでも第1類(理学部)が「特別入学資格試験」という名で、20人を上限に「大学入試センター試験(以後「セ試」と略す)」を課さない入試が行われてきた。ただし新たな「特別入試」(1類は「推薦入試」・2~6類は「AO入試」との名称)は設計が以前とは大きく異なる。

まずは新制度の概略を同大WEBサイトの情報をもとに概略する。わからない点も多いものの、詳細は6月頃には判明するので、その際は追って報告する。

1~6類に共通しているのは一般選抜の後期試験を廃止して「前期日程の直前入試」へ変更するところにある。いわば通常の「前期」「後期」ではなく「前前期」と「前期」へ変わると考えるとイメージしやすい。こうした変更をした推察は次回に述べる。定員は1~3類が各10人、4・5類が各20人、6類(建設系)が15人で合わせて85人。相当な規模と考えていい。

書類は、1類の推薦入試は学校長の推薦書(1校2人まで)を、2~6類の「AO入試」は800字の志望理由書を提出する。期限は12月下旬。その後にセ試を受ける。AO入試はその後に個別試験(筆記と面接など)を2月5日に施され、8日には1類を含むすべてで合格発表がなされる。AO入試は書類(志望理由書など)とセ試の結果で2~3倍まで絞り込む第一次選考がなされる。

こうなると次の2つがクローズアップされよう

・AO入試は第一次選考をクリアする上でセ試が重要である
・AO入試は個別試験の段階で2~3倍なので、この試験も重要である

ただし個別試験実行後、合格発表までの選考期間が中2日と極めて短いのが、他のAO入試と比較すると際立つ。
「求める学生像」として同大は

枠にとらわれない柔軟な発想力と、その発想を他者と共有するための表現力の2点に秀でた素質が認められる者

「とりわけ」「強く求める」とする。そうした能力をセ試で見出すのは難しい。となると、志望理由書と個別試験で判断するととらえるのが順当だ。そこで個別試験の内容で「求める学生像」を探るであろう項目を抜き出してみる。

●2類(工学部材料工学系)
筆記に「応用力を問う材料に関する設問」があり、面接では「自然科学に対する考え方について必要な適性を判定・評価」

●3類(工学部応用科学系)
筆記に「化学を中心」とした「論理的な思考力と文章力」を求め、面接で「科学的な知識及び考え方」と「社会と化学の関係についての考察力・思考力と口頭発表による表現力」を問う。おそらくプレゼンテーション形式になるだろう

●4類(工学部機械工学系)
筆記に「与えられた課題に対して、多角的な視点から考察」とあり、面接では「理数分野を主としたテーマに対して論理的かつ明解に説明する能力」を問う。プレゼン形式か1問1答形式かは微妙

●5類(工学部電子電気工学系)
筆記が「与えられた技術テーマについて自らの発想に基づく解決策、提案」をする。レポート形式と思われる。面接は「電気情報系に対する志望動機及び学習意欲」と他の類よりは明快

●6類(建設系)
Aパターンは筆記と面接を一緒にして「公共的な課題に対して問題の所在を整理し解決策を提示できる能力並びに表現の能力」をはかる。一般的な手際としては、筆記でレポートを仕上げて発表する、であろう。主として土木・環境系を意図したパターンなので「公共」が大きなキーワード

Bパターンは「造形課題」で「3次元の空間把握・表現」だ。主として建築学科を意図したパターンなので文字通り意匠(デザイン)の才能をみたいようだ

Cパターンは面接のみで「経済学や都市計画の方法論を学んで社会の問題解決に貢献しようという素養と意欲」をみる。「素養」は普段から身につけておかないと「意欲」だけで押し切るのは難しい

こうした試験で「求める学生像」にある「柔軟な発想力」「表現力」を見出せるだろうか。発表を求められそうな3・4・6類Aと、面接勝負の6類Cはそのまま「表現力」となる。「柔軟な発想」の方は2類が筆記と面接を総合して判断しそうだ。3・4・5類は筆記が担うであろう。6類Bは専門家が見れば一目瞭然となる。

「柔軟な発想力」を身につけるのは二段階が必要である。まず基礎となる学科、例えば3類の化学や4類の数学と物理などはしっかりと勉強しておく。その上で参考になるのが、これまで後期試験で課されていた「小論文」の内容である。個別試験の試験内容とかなり重複するからだ。

なお1類は「これまで」の活動を学校長がオーソライズしてくれている度合いと、内容が大きな判断基準になるようだ。求める学生像に「自然界の仕組みについて深く知りたい」「自ら学び友人と対話することを好む」「十分な学力と表現力」がある。学校長推薦の内容と付き合わせると

自然界の仕組みについて深く知りたい……課題研究で主導的な役割を果たし優れた成績 友人と対話することを好む……課外活動で主導的な役割を果たし優れた成績

あたりが合致する。高校ごとの制限(1校2人)を除外される「数学・物理・化学・地学・情報のいずれかの国際科学オリンピックで日本代表として出場」は、いわゆる「めざましい」系である。

著者紹介

【坂東太郎】

毎日新聞記者などを経て現在、早稲田塾論文科講師。 現在、日本ニュース時事能力検定協会監事を務める。 著書に『マスコミの秘密』『時事問題の裏技』『ニュースの歴史学』など。

※「志望理由書対策入門」の内容は、早稲田塾生専用サイト「マイページ」にて15回分早く連載されています

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