【SCW】 「スーパー中央ワークショップ」4日目 大プレゼンテーション大会!(その2)
【SCW】 スーパー中央ワークショップ 第4日目
開催日:2008年8月6日(水)
場所:中央大学理工学部 後楽園キャンパス
前回に引き続き、大プレゼンテーション大会の後半をお伝えします。
プレゼン5番目は、最短経路のアルゴリズムについて研究した今井研究室のメンバー達です。
↑例を交えながら、分かりやすく説明していきます。
この分野の取り組みをまったく知らない人たちに説明するわけですから、工夫が必要。
かといって、わかりやすくしようとするあまり、間違った説明になってしまってもいけません。
まずは自分がしっかり理解をしていないと、研究発表というのはできないのですね。
↑「最短距離を求める」という取り組みについて、図を用いて説明。
↑実際に、最短経路を求めるダイクストラ法を用いて自宅から中央大学までの道のりを算出する過程について説明しました。
うーん、わかりやすい!
ダイクストラ法は、乗り換え案内の検索やカーナビなどのサービスに応用されています。
今回、4日間研究したことで、そういった技術がより身近に感じるようになったのではないでしょうか。
普段は見えなかったり意識せずに済ませたりしている技術が、どんな原理で成り立っていたのかを学ぶ。
技術者を目指すためには、欠かせないプロセスだと思います。
プレゼン6番目は大隈研究室です。
「ライントレーサー」の制御に関するプレゼンテーションでした。
↑白線を検出するセンサーの構造について、図を使って丁寧に説明していきます。
↑最適な白線追従の条件の結果も、ぶれを示すグラフなどを用いながら説明します。
速度とゲインの関連についても言及。
高校生にとっては聞き慣れない言葉も登場しますが、説明を聞くと、なるほどと思えます。
↑最終課題であった「直角に曲がる」という課題も、実験によって最適な条件を見つけた模様!
見事、成功した動画を発表します。
会場から、おぉ~、と声が上がります。
試行錯誤を繰り返さないと、成功にたどり着けない研究。大変で、とても根気の要る作業です。
しかし実際、技術者の世界では、そうやって多くの課題が解決されているのです。
そんな取り組みを体験できたメンバー達。
エンジニアとして、とても大切な時間を過ごすことができたようです。
プレゼン7番目は、コンピュータによる連立一次方程式の解法と逆行列の計算について研究した、鈴木研究室のチームです。
↑C言語によって制作された、逆行列を計算するプログラムについて説明します。
コンピュータグラフィックスやシミュレーション、デジタル信号処理、パターン認識にも応用されていて、現代には欠かせない計算なのですね。
「スーパー中央ワークショップ」には、高校1年生から3年生までが参加しています。
3年生では、学校で既に「行列」を学んでいる人もいるようです。
なるほど、こういうところで使われるものだったのか……と、納得した顔もチラホラ。
↑C言語でプログラムした逆行列計算を活かして、「立体四目」というゲームを作成。
さらにそのゲームを、特殊なメガネなしに立体に見えるディスプレイ上でデモンストレーションしました。
プレゼン会場に持ち込まれたディスプレイに、皆さんの目が集まります。
OpenGLを用いてプログラムされた3D情報は、きれいに立体に見えました。
(この写真では立体に見えないのが残念!)
↑4日間でどのようなことをしたのかを最後に説明。
高校で習う「数学C」の範囲を超え、大学の数学に足を踏み入れたメンバー達。
自信がついたかも知れませんね。
最後は、コンピューター上での物体認識について研究した、梅田研究室の皆さんです。
↑水槽の中の映像から、「金魚」だけを認識させるのが今回の目的。
面積を用いる方法や、色相・彩度・輝度を用いた方法など、様々な技術が説明されます。
同じ目的を達成するためでも、様々なアプローチがあるのですね。
↑実際に認識させている実験中の動画。
うまく認識されて、金魚が濃い赤色に表示されています!
↑お次は、「テンプレートマッチング」という、形状を使って認識させる方法を説明。
↑このテンプレートマッチングで、高速で動く模型の自動車を認識させることに成功しました。
梅田研究室の受講生はそれぞれ別の方法を用いて、目的のものを認識させる研究を行ったのですね。
比較の様子が分かりやすい!
以上で、8つのすべての研究室のプレゼンテーションが終了しました!
スーパー中央ワークショップ4日間の集大成である、大プレゼンテーション大会。
いずれも図やグラフ、映像を用いながら、人に分かりやすく成果を伝えようとする、すばらしいプレゼンでした。
研究の取り組みも大事ですが、それをまったく専門外の人に伝えるという行為も、非常に勉強になるもの。今回、プレゼンテーションの準備を通じて、メンバー達もそのことを深く実感したようでした。
また、プレゼン後の質疑応答でも次々と積極的に質問が挙がり、その質問に答えるやりとりは本物の学会のようでした。
積極的に質問を行う姿勢、何よりも大切です。
本当にお疲れ様でした!
厳正な審査の後、いよいよ特別賞、優秀賞、最優秀賞の発表です。
↑特別賞は、様々な実験を行い、物体認識についての研究を行った梅田研究室の皆さんに贈られました。
↑優秀賞は、機器を身につけて学内外を調査するなど、実験を通じて感性についての研究を行った加藤研究室の皆さんです。
↑そして最優秀賞は……CGと仮想現実感について研究し、研究室の特長を掴んだCGを制作した牧野研究室の皆さんです!
おめでとうございます!!
結果はこのようになりましたが、実際にはどれも甲乙つけがたい内容ばかりで、選考に当たってくださった先生も、相当悩まれたようです。
他の研究室の発表も、大いに自信を持っていい内容でした。
4日間の研究、そして最後の集大成のプレゼンを終え、皆さんが満足で満ち溢れた表情を見せていたのが、その証拠だと思います。
実際に大学の研究室に入り、教授やTAの方と一緒に研究したことで、大学の学び、研究の面白さと大変さを深く知ることができた。
そのことは、受講生全員が得られた成果だと思います。
指導にあたってくださった先生方を代表して、田口理工学部長からお言葉をいただきました。
「研究して答えが出たとき面白かったと思う。一番大切なのは小さなことを積み重ねること、それが理工学部でやることです。
プレゼンテーションが上手いか下手かというのは慣れの問題で、ポイントは質問に答えるところ。質問に対して相手が何を言っているのかを受け止め、それに答えるということが重要です。それは努力しないとできない。
相手の言っていることを理解して初めて、お互いの議論が噛み合う。そういう心がけが大切です。4日間ご苦労様でした。この体験を活かして高校生活、そして大学生活と、がんばってください。」
先生方、ありがとうございました!
大プレゼンテーション大会の後は、懇親会です。
↑教授やTAの方と、研究や高校についての話が盛り上がっている模様。
研究室の皆さん達と受講生とで、記念撮影をしているところもありますね。
↑そしてこれは、スーパープログラム恒例の行事。「りんご」にサインです。
(本物のりんごではなく、プラスチックでできたものですが、本物みたいでしょ?)
ニュートンに偉大な発見をもたらした、りんご。
神話に登場する、知恵の実。
そんな「知の象徴」であるりんごが、スーパープログラム全体のシンボルなのです。
スーパープログラムに参加した人は全員、自らの名前をりんごに残します。
このりんごに書き記された名前は、大変なプログラムをくぐり抜けた証明に他なりません。
ちなみにこのりんごは、早稲田塾の校舎にずっと飾られます。
(現在は、秋葉原校の受付の筒の中に飾ってありますので、秋葉原に行かれた際にはぜひ見てみてください)
「スーパー中央ワークショップ」では、高校生が実際の研究室に入って、みっちり4日間、大学生や大学院生の行う研究に参加しました。
実験では試行錯誤を繰り返したでしょうし、研究室の議論には難しい内容も多く含まれていたことでしょう。大勢の前でプレゼンをしたことも、大変だったと思います。
しかしそれらの貴重な経験は必ず将来、どこかで役立つはずです。
高校生のうちに、大学という環境に飛び込み、教わったことのない問題に取り組んだということ。
そのことが、いずれ大きな自信や実力となるに違いありません。
それは受験勉強をしている間かも知れませんし、大学入学後かもしれません。
あるいはもっと先、皆さんがエンジニアや研究者などとして、社会で活躍しているときかもしれません。
ただ、どこかで必ず、皆さんの力につながるはずです。
「スーパー中央ワークショップ」に参加した皆さんの、今後のさらなる活躍に期待します。
先生方やTAの皆さん、そして一緒に研究に取り組んだ仲間達との一生モノの出会いも、大切にしてください。
4日間、本当にお疲れ様でした!









