憧れの慶應法学部にFIT入試で合格! 裁判官になって冤罪被害者をなくしたい

第42期生

奥野 茉理奈さん(おくの まりな)

通塾情報

出身校 柏校
出身高校 専修大学松戸高校
部活 軽音楽部
タイプ AO・推薦入試対策が目的
夢・目標 裁判官になって冤罪被害者をなくす

進学情報

受験方式 総合型選抜(AO入試)
大学 慶應義塾大学
学部 法学部

――[大学・学部を選んだ〈理由〉]法曹への憧れから、趣味は裁判傍聴

小学生のとき弁護士が主役のテレビドラマを見て「かっこいい!」と思い、弁護士を志すように。それから裁判に興味を持ち、小学3年生から裁判についての探究活動をはじめ、実際に裁判傍聴をしたり判例を検索したりしてきました。親に内緒で実際に一人で足を運んで、他県まで足を伸ばすことも。最初のうちは、そのときにやっている裁判を傍聴していましたが、段々と“流れ”に興味を持ち、一つの事件を追って傍聴したこともあります。今までに傍聴した裁判は150件以上になります。

ずっと弁護士に憧れていましたが、高2のときに裁判官の方にインタビューする機会があり、そこで伺ったエピソードが面白かったことや、自分自身の正義感の強さは弁護士よりも裁判官に向いているのではないかと考え始め、裁判官を志望するようになりました。

――[早稲田塾入学の〈きっかけ〉]今までの経験を活かせるAO入試に挑戦したい

早稲田塾に入ったのは高2の1月。母がチラシを見つけてきて「AOも視野に入れてみよう」ということになり、体験授業を受けました。私が今までやってきたことが活かせる入試だと感じ、取り組むことに決めました。

早稲田塾に入学した当時は、法学部に行きたいという思いだけで具体的な志望大学は決まっていませんでした。特に慶應義塾大学法学部はトップクラスなので、口に出すのもはばかられる感じ(笑)。それまでは一般受験の勉強に力を入れてきたので、書類作成にも不安がありました。しかし1~2年に基礎科目を固めて3年から応用に入るカリキュラムや実務家の話を聞く機会が多いこと、また法科大学院の司法試験合格率など、慶應義塾大学法学部は法律家を目指す上で素晴らしい環境だし自分に合っている、と考えるように。早稲田塾の丁寧な書類指導や講師の熱意、また共にFIT入試に取り組む仲間の存在が「私でも合格を勝ち取れるのではないか」という自信をくれました。

――[タメになった〈授業・カリキュラム〉]様々な考え方・価値観を知れた

早稲田塾の授業は、人前で自分の意見を言う場が多い。最初のうちは「すみません、意見がまとまりません」と謝ってしまうこともありました。みんなの前で話すのが嫌で、「これは必要なことなのだろうか」と思い詰めたこともありました。しかし慣れてくると楽しくなったし、いろいろな人の考え方や価値観を知ることができる良い機会だったので、大いにタメになったと感じています。

――[私を支えてくれた〈スタッフ〉]担任助手のアドバイスに助けられた

あるとき出願書類を、一人の講師の方には褒めていただいたのに、別の方からは真逆の評価をもらったことがありました。どうしようかと悩んでいたとき、大学生の担任助手が「すべての意見を取り入れる必要はない」とアドバイスしてくれたのです。それをキッカケに、意見や情報を自分の中で処理して、取捨選択する能力が身についたと思います。反対意見の中にも納得できる点はあるし、自分の考えが伝わらなかったということだから、反省材料や刺激になる。そう思えるようになったのは、担任助手の一言のおかげです。

担任助手の方はみなフレンドリー。校舎に行くと気軽に声をかけてくれて、話しやすい雰囲気を作ってくれる。私はオンライン授業になってからも週に1度は校舎に足を運び、進捗などを話すようにしていました。それ以外のときもマメに連絡をもらっていたので、気軽に相談することができました。担任助手はみな、早稲田塾で学び、受験で合格を勝ち取った身近な先輩。だから、言葉にも説得力があるんですよね。後輩の皆さんも、困ったことがあれば、担任助手やスタッフに頼ってみるのもいいのではと思います。

――[後輩に〈ひと言〉]実績がなくても熱意でカバー!

AO入試を、あまり重く捉えないで欲しいです。「○○で1位!」のような具体的な実績がないとAOでは合格できないと考えている人もいますが、それは違います。私のように、何の実績がなくても熱意があれば、合格に近づくことができます。自分の研究テーマにどれだけ知的好奇心を持って取り組めるか。それが重用だと思います。

――[将来の〈夢〉]裁判官になって冤罪を防止する

あるとき傍聴した裁判が、後に冤罪だとわかったことがあります。それをキッカケに「冤罪とはなにか、なぜ起こるのか」を考えるようになりました。冤罪被害者の会の事務局の方に声をかけていただき、会議に出席したこともあります。そこで実際に冤罪被害者から話を聞き、どうすれば冤罪が防げるのか、自分が裁判官になって冤罪被害を無くしたい、と強く感じました。それをテーマに志望理由書を作成したのですが、構成が難しくて…。一度自分の志望とは違う「受かるための書類」を書いてみたこともありました。でもすぐに講師に「これはあなたのやりたいことじゃないでしょ?」とバレてしまった(笑)。自分が本当にやりたいことをぶつけないと、入試には通用しないと思います。

冤罪を防ぐために、裁判官はどうすればいいのか。まず一つは、自白の強要などをなくすための取り調べの可視化。ヨーロッパでは実践している国もあります。録音・録画などコストがかかることですが、ぜひ取り組んでいきたいと思います。もう一つは、調書を読み込む力をつけること。裁判官は、調書を通して事件を知ります。冤罪の場合は、どこかに必ず矛盾点がある。それに気づける判断能力を持つことが求められると思います。これから大学で学び、司法試験に挑戦して、裁判官として必要な力を身につけていきたいです。

私の「専修大学松戸高校自慢」

英語教育に力を入れている学校です。ネイティブの先生が複数いて、一緒にランチをする会や、すべて英語で行う講演やプログラムもある。様々な国の先生がいるので、一口に英語と言っても違いがあり、幅広く学べるのが面白い。高校のおかげで、基礎的な英語力は身についたと思います。

私の「慶應義塾大学 法学部 現役合格アイテム」

裁判記録をまとめたレポート

私が生まれる前の事件や傍聴に行けなかった事件について裁判記録や調書を調べて、概要をまとめたレポートです。冤罪事件については、裁判官の意見を重点的に書いてあります。だいたい、全部で100件分くらいあるかな?気になったものを調べていたら、いつのまにか溜まっていました。これを作ることで、要約力や文章力がつきました。

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