研究テーマの軸となったのは「手話」です。私はもともと映画やドラマを見ることが好きで、あるドラマに出てきた手話のシーンに興味を持ちました。役者の表情や演技を、手話から読み取ることができたら世界が広がるのではないかと考え、実際に手話の勉強を始めました。早稲田塾で面談を重ね、「手話」について掘り下げていったところ、言語障害をはじめとする社会問題があることを知りました。早稲田塾に入るまで将来の目標がなく、映画やドラマといった身近なものから研究テーマを設定できるとは思っていなかったのでビックリ。「手話」からどんどん矢印を引っ張って派生させていき、最終的には言語障害を抱える人が暮らしやすい社会を創るためには、というテーマを決めることができました。

私の将来の夢は、幼少のころから父に連れられて通い続けていた銭湯を使って、地域コミュニティを活性化させることです。そのための探究テーマとして、「“銭湯コミュニティ”を再興させることが、地域コミュニティの希薄化を止めるという仮説」を選びました。
早稲田塾の授業では週に1度、生徒が自分の探究内容について話し合い、それを出願書類に落とし込みます。先週の自分よりアップデートした書類を持っていくことをつねに意識しながら作成に取り組むことができました。また、同講座で、答えのない問題に自分なりの答えを出し、みんなの前で発表する訓練も積みました。自分の経験や考えを駆使することで、自分自身のルーツをたどることにもつながり、それが総合型選抜にも活かせたと感じています。

早稲田塾に入学した当初は、明確な研究テーマが決まっていませんでした。スタッフに相談したところ、「林さんの強みは、メイクだよ！」と言ってもらえた。私は小2からメイクが好きで、自分なりにメイクを探究し、10年かけて「これだ！」というメイクにたどり着きました。それが私の強みだし、そこを伸ばせば研究テーマになる、とスタッフに言われてビックリ。「ただ自分が好きでやっていることが、研究テーマになるの？」と。そこからどのように学問と結びつけるのかを考え、たどり着いたのが心理学と表情分析、そしてパターン・ランゲージの3つの観点からメイクを深めていく、というテーマ。自分一人の力や高校の進路指導だけでは、SFC合格は手に入れられなかったと思う。早稲田塾にはとても感謝しています！