栄養の知識を正しく伝え、
多くの人々の健康に貢献したい

管理栄養士 孫田みなみ

栄養の知識を正しく伝え、
多くの人々の健康に貢献したい

管理栄養士 孫田みなみ

Profile/Minami Magota

早稲田塾第30期生。2009年、神奈川県立追浜高校卒業。2013年、東京家政大学栄養学科管理栄養士専攻卒業。
金沢文庫校のDCCインターンとして4年間を過ごし、ワセダネの「現合ごはん」の連載を立ち上げる等、活躍。
東京家政大学では、食に関する知識普及を目的とする団体「食ラボ」の初代委員長を務める。
現在、管理栄養士として神奈川県内の病院に勤務。

病院勤務は毎日が勉強。
栄養と健康の関連性を肌で感じる

「管理栄養士として、自分を一番鍛えられる現場は病院だろう」と考え、地元の総合病院の栄養科に就職しました。現在の主な業務は、患者さんから食生活を聞き取って改善点を指導する「栄養指導」と、入院中の患者さんの食事を管理する「給食管理」のふたつ。NST(Nutrition Support Team)と呼ばれるチーム医療では、医師、看護師、薬剤師、言語聴覚士とともに、患者さんの栄養状態改善のため、連携して活動しています。大学で4年間学び、国家資格も取得していますが、現場に出てみると、まだまだ学ぶことがたくさんある。毎日が研修、勉強だと思って取り組んでいます。
仕事を通して実感しているのが、子どもの頃から中年にかけての食生活が、重要だということ。「早くから少しでも食事に気をつけよう」という意識を、ぜひ高校生の皆さんにも持ってほしい。

栄養は、体の中から人を綺麗にする!
父母の助言で、「なりたい自分」を発見

私は、目的がないと行動しない性格。高校生になってしばらくは、勉強する目的が見つからないまま、遊んでいた、自称“半ヤンキー”(笑)。高3になってさすがに将来を考え始め、なんとなく憧れていた美容業界にいきたいと家族に伝えると、父からは「そんなに甘い業界ではない」との助言が。それでも美容系への興味を持ったまま、進路指導の資料を見ていたら、美容と同じ「衛生関係」の欄に「栄養」という文字を見つけた。「美容と栄養が、何で同じ欄なんだろう?」。この疑問への自分なりの答えが、今の仕事を目指した動機です。「美容は外面から人を綺麗にするけれど、栄養は体の中から人を綺麗にする……これだ! 栄養系だ!」。管理栄養士という職業があることを母に教えてもらい、将来が決まりました。この時すでに高3の夏。さすがに自分の力だけでは無理だろうと、さっそく塾探しを開始。私の話を熱心に聞いてくれて、「夢のために勉強する」ことに一番理解とサポートが厚かった早稲田塾で、管理栄養士を目指すことにしました。そのときのケア・スタッフには、社会人になった今も、時々会いに行っています。

夢に向かってまっしぐら。
早稲田塾で、人生が180度変わった!

「英単語道場」を初めて受けたときの印象は強烈で、かなり戸惑いました(笑)。「用意、始め!」の合図でパッと紙を裏返してババッとペンを走らせる。でもそのうちに、スタッフから「一番前の席で、なりふり構わず机に向かっていた姿が印象的だね」と言われるくらい、集中して勉強するようになっていました。
塾に入って特に良かったのが、志望学部別の専門的なケア。「出願校決定ガイダンス」や志望ごとのイベントは、情報収集という点でスゴク助かりましたし、受験を経験したインターンの先輩からのリアルなアドバイスは、受験前の不安を和らげてくれました。
ほとんど毎日塾に通って、言われたことを全部やって、東京家政大学に現役合格。たった半年の塾生活で、私の人生は180度変わった。「ここで止まらずに、もっと可能性を広げたい!」と、大学生になってからもインターンとして4年間、早稲田塾で過ごしました。

学生時代の写真

管理栄養士になるために、
知識と経験を積んだ大学時代

インターン時代には、管理栄養士に必要なコミュニケーション力を磨くことができました。「英単語道場」で道場トレーナーとして塾生の前に立ち、人前で話すことへの抵抗がなくなったし、塾生のことを考え、自分は何を話すべきかを考え続けていたのは、今、患者さんと話す際に生かされています。
全校舎のインターンが集まる場では、皆の意識やプレゼン能力の高さに圧倒されました。影響されて、自分も、定められた業務以外にどんなことをすれば校舎が良くなるかを考えるようになり、その一環で生まれたのが、ワセダネの連載「現合ごはん」。具体的に受験生の健康サポートメニューを提案するこのコーナーは、保護者の方も参考にしてくださっていたと聞いて、嬉しかった。
その他、大学時代には、調理経験を積むために飲食店でアルバイトをしたり、食の知識を普及する学生団体の委員長を務めたり。アメリカに短期研修に行き、日本の何歩も先を行く栄養士の姿を見てきましたし、卒業論文は国立健康・栄養研究所に通って作成。夢に向かって、様々な活動をしました。

将来の<夢>栄養指導をマスターし、
多くの人の健康に貢献したい

今の目標は、病院の管理栄養士として、とにかく栄養指導をマスターすること。輸液や栄養剤に関する知識、病気に関する知識を深めて、どんな疾患の患者さんにも、エビデンスを持ってわかりやすく伝えられるようになりたい。化学療法などで食欲が落ちた方に、少しでも食事を楽しんでもらいたいと思うから、給食にも工夫を凝らしてみたい。最終目標は、食べて病気を予防する「一次予防」に携わり、多くの人の健康に貢献することです。
個人的な夢は、家庭を持って、子どもをもつこと。美味しいものを食べさせて、健康に育てたい。私が母にそうしてもらったように。
休日は、同じ医療職の友達と月に一度、ちょっと豪華なランチを食べに行ってリフレッシュしています。景色や雰囲気のいいお店で美味しいものを食べると、「あー、生きてて良かった! また稼がなきゃ!」って思うから(笑)。

―― 自分の決めた目的に向かってひたむきに進む姿とストレートな眼差しから、“夢を持つこと”の大切さを感じさせてくれる孫田先輩。
現役合格の精神を持ち続け、人々の健康をプロデュースする先輩の活躍から目が離せません。

孫田みなみ

栄養の知識を正しく伝え、多くの人々の健康に貢献したい