早稲田塾でやりたいことを見つけ、
ブレない芯の強さも磨いた

第43期生

木下 惠琳(きのした えり)さん

通塾情報

出身校 大崎品川校
出身高校 青稜高校
部活 競技かるた部
夢・目標 ダウン症者の感情分析ツールの開発

進学情報

受験方式 新フンボルト入試
大学 お茶の水女子大学
学部 生活科学部

――――[早稲田塾入学の〈きっかけ〉]先輩が総合型選抜で現役合格したと聞いて

早稲田塾に通っていた高校の先輩が総合型選抜で受験し、合格したという話を聞きました。「こんな受験方式があるんだ」と興味を持ち、入学したのが高2の9月頃です。

私の姉は慶應義塾大学に通っています。高校では姉より学力で負けていたので(笑)、大学では姉に追いつこうと、慶應義塾大学SFCを目標に受験勉強をスタートさせました。

――――[タメになった〈授業・カリキュラム〉] 慶小で読解力がアップ、試験での時間配分が理想的に

論文系の講座は「慶應義塾小論文」を取っていました。授業についていくのが大変で、毎週1つ論文を書き上げるのがやっと。けれど、続けていくうちに国語の成績は上がりました。

その要因として考えられるのが、文章を読む力が養われたこと。今までの私は、模試などで課題文を何度も読み返してしまい、解答に充分な時間を割けませんでした。でも慶小の授業では「絶対に1回で頭に入れる」ように言われます。筆者の主張・その説明というように、書いてある内容によって色違いのマーカーを引いていく。先生とマーカーを引いたところの答え合わせをし、徐々に文章構成を学んでいくんです。長い課題文でも情報の取捨選択ができるようになり、模試でも自分にとってちょうどいい時間配分ができるようになりました。

――――[私の〈受験ストーリー〉]メンタリングでとことん自分と向き合い、目標が見つかった

入学当初からやりたい研究テーマは決めており、軸は“ダウン症者と健常者が円滑に会話できる”こと。最初は単にダウン症者が話したことを正しい発音で聞くことができる音声ツールの開発を模索していたのですが、どうもしっくりこない。しっくりこないまま研究を進めているので、「総合型・学校推薦型選抜(AO・推薦入試)特別指導」で、講師やまったくちがう研究をしている塾生から指摘を受けたことに対して答えられません。これではいけないと、自分の研究テーマや志望理由書をイチから見直し。5W1Hを意識しながら自分を見つめ直した結果、ダウン症者の感情に寄り添う配慮が必要なのでは、と気づきました。

いったん研究テーマの着地点を白紙に戻し、「プルチックの感情の輪」(人間の感情を色相環のように分類したもの)を用いてダウン症者の感情を分析することに。そこから、ダウン症者には私たちにはない脚の仕草が多いということにも気づけたんです。今は、脚の仕草からダウン症者の感情を分析した、感情の可視化ツールの開発が私の目標。早稲田塾で自分の本当にやりたいことを見つけることができました。

――――[大学・学部を選んだ〈理由〉]身近な生活にある課題解決を心理面から学ぶ

何となく姉への対抗意識から決めていたSFCでしたが、やりたいことを見つけてから志望校も見直しをしました。ダウン症者の円滑な日常会話をサポートするためには、より生活者の視点にたった心理学を研究する必要があると思い、お茶の水女子大学生活科学部心理学科を志望校に。他大学だと心理学は臨床が多いのですが、ここはもっと身近な生活の様々なシーンでの問題や課題の解決を目指していく学びが中心です。また、現代社会における対人認知や発達・健康上の問題から犯罪まで幅広い心理学を学べるのも決め手になりました。

――――[将来の〈夢〉] ダウン症者の感情分析ツールを開発したい

私は人の顔色をうかがうタイプで、人前で話すことが苦手でした。それを克服しようと生徒会にも所属しましたが、結局変わらないまま。けれど、早稲田塾では自分の意見を発表する機会が多く、経験を積むことで変わってきたと実感しています。学力だけでなく、自分の中でブレない軸を貫く強さみたいなものが身についたような気がして、とてもうれしいです。

目標にしているダウン症者の感情分析ツールの開発が成功するかどうかは、大学4年間の学びにかかっていると思います。しっかり知識を蓄え、将来はそのまま研究職に携わりたいですね。

私の「青稜高校 自慢」

今の校長先生はとても若い方で、メディアにも取り上げられています。その影響で、青稜高校もフレッシュなイメージを持たれているといいですけどね(笑)。

私の「お茶の水女子大学 生活科学部 現役合格アイテム」

ペット(犬)

自宅で飼っているトイプードルです。男の子で名前は「もものすけ」。家族の一員になって間もないですが、1ヵ月でどんどん大きくなり、今は犬というよりテディベアみたい。厳しい受験期を乗り越えるうえで、この子の存在は本当に癒しでした。

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