最後まで諦めず、SFC合格!
自律型グループホームを作りたい
中峯諒成(なかみね りょうせい)くん
通塾情報
出身校 | 池袋校 |
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出身高校 | 学習院高等科 |
夢・目標 | 日常生活動作が可能な認知症の高齢者のために「自律型グループホーム」をつくる |
進学情報
受験方式 | 夏秋AO |
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大学 | 慶應義塾大学 |
学部 | 環境情報学部 |
――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】「総合型・学校推薦型選抜特別指導」で提出書類を作成
「総合型・学校推薦型選抜特別指導」の提出書類作成の授業では、早い段階から志望理由書を書いて仲間たちとのメンタリング(意見を交わし合う)を繰り返していました。自分の中では良いと思っていても漠然としすぎていたり、「このままのテーマでは上手くいかない」と いったことが授業を重ねるうちに見えてきました。その過程を通して、夢物語ではなく、実際に実現可能なものだということを、相手に納得してもらえる書類づくりを意識するように。出願時に分かりやすくまとまった書類ができたのは、この授業でブラッシュアップできたおかげだと思います。
志望理由書は、出願締め切りの2日前まで書き直していました。最初は書くことが足りなくて、何を書いたら良いか分からなかったのですが、そのうちどんどん書きたいことが溢れてきて、最終的には量を削りながらどう魅力を伝えられるか調整が難しかったです。
早稲田塾は研究テーマに関して、生徒自身に主体的に深堀りさせるスタイルです。「こうしなさい」と押し付けられることはありません。きっかけづくりは塾のサポートがありつつ、あくまで自分主体で探究に取り組むことを促してくれたのが良かったです。
総合型選抜は、自分の興味や将来実現したいことを大学に直接評価してもらえる入試。過去から現在、将来までの筋道が1本通っていることが重要なので、誰かに言われたことではなく、自分が本当にやりたいと思うことを研究テーマにするべきだと思います。
――【刺激的だった〈未来発見プログラム〉】研究テーマを見直すことができた「SDGsまちづくりプログラム」
未来発見プログラムの「SDGsまちづくりプログラム」を受講しました。このプログラムでは、一級建築士の方に学びつつ、色々な街にフィールドワークにも行きました。その中で、地域再生や地域活性化のために、建築家だけでなく様々な機関が連携してまちづくりが進められているのだと学ぶことが出来ました。私はそれまで空間デザインのことばかり考えていたのですが、このプログラムに参加したことで、今の研究テーマのひとつにある「自律型グループホームが地域社会の中でどのようなコミュニティーを生み出す機関として存在できるのか」という考えに行き着けたと思います。
――【大学・学部を選んだ〈理由〉】SFCで幅広く研究を深めたい
私の研究テーマは、高齢者の認知症の方が感じる快適さや利便性などを、人間工学的な観点から分析することです。そこで得た情報を建築に落とし込んで、研究会 (慶應SFC独自のゼミ科目)では建築における地域の役割を学びたいと考えました。さらに、認知症に関して脳科学の勉強もしたい。このような幅広い学びを得られる上、1年生から研究会に入って研究にも取り組める慶應義塾大学SFCを選びました。
――【将来の〈夢〉】認知症の高齢者のために自律型グループホームをつくりたい
研究テーマを見つけたきっかけは、祖母が認知症になり、床に反射するライトの光を怖がるようになったことです。それを見て、認知症の症状が建築や環境に関係している のではと思い、そこから建築という観点から認知症の方々を支える取り組みがしたいと考えるようになりました。認知症には中核症状と周辺症状の2つの症状があり、周辺症状は環境によるストレスが原因だといわれています。私はその周辺症状を抑えるための環境づくりに貢献したいと考えています。
アルツハイマー病は約100年前に見つかった病気なのですが、未だに治療薬の開発は難航しています。今年の9月に最新の治療薬の臨床試験が終わり、これから国内での承認申請が行われますが、症状の進行を抑えられても、治したり改善したりすることはなかなか難しいのだそうです。認知症が専門の大学教授や、世界初のアルツハイマー病の治療薬の申請や承認を担当された方にお話を聞いたりして、もっと非薬物的なアプローチから認知症に対して向き合う必要があると感じました。
そこで将来は、日常生活動作が可能な認知症の高齢者が、基本的に介護の手に頼らずに自律して生活することのできる、住環境の整った自律型グループホームをつくりたいです。少子高齢化が進む中、グループホームであれば少しでも介護士の負担を減らすことができる。また、自律して生活することができれば、「こんなことも自分で出来るんだ」と自信にもつながると考えています。