差別や偏見のない社会づくりに向けて、
立教大で「在日コリアン語の変化」を研究したい

第44期生

李 知那(り ちな)さん

通塾情報

出身校 池袋校
出身高校 駒澤大学高校
部活 英語部
夢・目標 差別や偏見なしに人と人とがコミュニケーションをとれる社会づくり

進学情報

受験方式 総合型選抜A方式
大学 立教大学
学部 異文化コミュニケーション学部

【――早稲田塾入学の〈きっかけ〉】自己主張ができる早稲田塾生に憧れて入学

私が早稲田塾に入学したのは高2の夏。早稲田塾が開催している大学別のオンライン説明会の中に、志望校だった立教大学があるのを見つけて参加したのがきっかけです。総合型選抜には興味があったものの、「自己表現が苦手な自分には無理かな……」と思っていた私。ところが早稲田塾では表現力を鍛えていける環境があると知り、「自分も自己主張やディスカッションができるようになりたい!」と考え入学を決めました。

――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】「異文化・多文化(教養)」で研究テーマが深まる

選択制の「異文化・多文化(教養)」は、異文化コミュニケーションを研究したいと考えていた私にとって特に印象に残っている授業です。それまでの私は「異文化といえば異なる国同士の間で生じるもの」と思い込んでいたのですが、その授業では「性別・年齢・家族」などの小さい単位から「人種・大陸」といった国家より大きい単位まで、さまざまな「異文化」が存在すると教わりました。異文化・多文化を考える基礎的な見方がこの授業で定まったと思います。

面接に役立った授業といえば「本番直前授業<ホンチョク>」。二次試験に向けて1週間、毎日面接シミュレーションを繰り返しました。主に志望理由や研究テーマに関する質問を受けるのですが、その内容が日に日に深まり、難しくなっていく。おかげで自分の考えがしっかり整理され、本番の面接は「練習と比べると難しくないな」と感じました。

――【刺激的だった〈未来発見プログラム〉】英語と異文化コミュニケーションを学べた「AIUグローバルコミュニケーションプログラム」

未来発見プログラムでは「AIUグローバルコミュニケーションプログラム」を受講しました。これは国際教養大学(AIU)の学長や教授陣から直接指導を受けられるプログラム。最終回では割り当てられた国の社会問題について英語でプレゼンテーションを行います。授業も発表もすべて英語なので大変でしたが、高校で英語部に所属していたおかげで何とかついていくことができました。私が他の生徒とペアを組んで取り組んだプレゼンテーションのテーマはイギリスの移民問題。将来の目標である「異文化コミュニケーションの促進」に直結する、貴重な経験を積むことができました。

――【大学・学部を選んだ〈理由〉】「在日コリアン語の変化」を研究するため、立教大異文化コミュニケーション学部へ

私が大学での研究テーマに選んだのは「在日コリアン語の変化」。在日コリアンが使っている韓国語は、日本語や日本文化と融合することで少しずつ変化し、韓国本土で使われている韓国語とは異なるものとなっています。私自身も在日コリアンであり、韓国語を第二言語として使っているため、このテーマについてはもともと興味がありました。言語の変化は、韓国本土で暮らす韓国人と在日コリアンとのコミュニケーションの齟齬を生み出す可能性もあるため、言語学や比較文化学の観点から研究を進める必要があると思います。立教大学の異文化コミュニケーション学部は、文化と言語の両方に重きを置いて学べる点で、まさに最適な環境でした。

――【私を支えてくれた〈スタッフ〉】担任助手の「立教愛」が背中を押してくれた

早稲田塾に入るまでは将来の目標もなく、漠然と「言語に関わる勉強をし、国際的な仕事をしてみたい」と考えていた私。それが、担任助手の面談を受けていくうちに、どんどんやりたいことが具体的になり、在日コリアンの立場から考えた社会問題の解決という目標にたどり着くことができました。また、早稲田塾から立教大学に進学した担任助手が語る「立教愛」を聞くことで受験へのモチベーションが高まったことも、合格の要因になったのではないかと思います。

――【将来の〈夢〉】自らの経験を活かし、社会から差別や偏見をなくしたい

在日コリアンにとって、差別や偏見を感じる経験は残念ながら珍しいものではありません。しかし、本来コミュニケーションというのは国籍に関係なく「人」と「人」との間で行うべきもの。誰もがそのように自由なコミュニケーションがとれる社会づくりに向けて、私は取り組みたいと考えています。もちろん、偏見が生じるのは国籍だけではなく、あらゆる「異文化」の間で生じます。たとえばLGBTに対する差別など、日本にはまだまださまざまな差別が存在していますよね。在日コリアンである私自身の経験を活かして、こうした課題を解決することが私の夢です。

私の「駒澤大学高校 自慢」

大学の付属高校ですが受験クラスがあり、私はそこに所属していました。受験前は多忙でしたが、その中でも一生懸命行事に取り組むなど、とてもクラス全体の仲が良く、団結力が強い仲間に恵まれました。

私の「立教大学 異文化コミュニケーション学部 現役合格アイテム」

体育祭で使ったハチマキ

二次試験の前日が体育祭で、そのときに使ったハチマキをお守りとして入試会場に持参しました。それを見ると友だちにかけてもらった応援の言葉がよみがえり、元気になったことを覚えています。

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