探究テーマも将来の夢を見つけたのも
すべて「未来発見プログラム」
三橋亮太(みつはしりょうた)くん
通塾情報
出身校 | 大崎品川校 |
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出身高校 | 成城学園高校 |
部活 | 陸上部 |
夢・目標 | 『DAO』を用いた地域課題の解決 |
進学情報
受験方式 | 夏秋AO |
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大学 | 慶應義塾大学 |
学部 | 総合政策学部 |
――【入学の〈きっかけ〉】総合型選抜に挑戦することで合格率が2倍になる
早稲田塾に入学したのは中3の2月頃。ちょうど塾を探していた時期に家にDMが届き、オンライン説明会に参加。総合型選抜の話を聞いたとき、「これはチャンスだ」と思いました。一般選抜の前に総合型選抜に挑戦すれば合格する確率が広がるという話を聞き、魅力的な仕組みだと感じて、すぐに早稲田塾に通うことを決意しました。早めに入学したのは、個人的に考えてメリットしかありません。早稲田塾には未来発見プログラムをはじめ、自分の興味関心を引き出してくれる講座が豊富にあり、それが結果的に志望校合格と将来の夢につながりました。
――【刺激的だった〈未来発見プログラム〉】自分の視野を広げ、探究テーマ発見にもつながった
高1から1年半かけて受講した未来発見プログラムの「世界塾」。実業家であり政治家でもある竹中平蔵先生と、世界のホットなニュースについて議論を交わし、国際的な視野を養う講座です。高1の早い段階から、常に問題意識を持つという観点が培われたのは大きな実りでした。英語で行う3分間のプレゼンテーションには苦戦しましたが、そこで英語力の大切さを学び、TIME CUPへの挑戦も決意。まさに自分の可能性を十分に引き出してくれたきっかけになりました。もう一つ、印象的だったプログラムが「メタバースサマークラス」です。最先端のデジタル技術に知見の深い方々を講師に招き、メタバースとは何かという根本的な座学から、VRを使った実践、最終プレゼンはメタバースの中でつくられた特設会場で行うという、極めて特殊なものでした。技術進歩の話で、「Web3.0」という新しいインターネット概念について学び、そこで知ったのが「DAO(Decentralized Autonomous Organization)」という、仮想空間上の分散型自律組織のことです。世界中のどこからでもサービスが利用でき、自分たちの生活やコミュニティをコントロールできるという仕組みに興味を持ち、自分の探究テーマを発見。志望校選択にも影響を受けた、忘れられない講座のひとつです。
――【印象に残った〈イベント〉】 未来発見での学びの集大成、「TIME CUP」への参加
「世界塾」を受講し、自分が海外について何も知らないことを痛感。このままではいけないと、夏休みを利用してサマーキャンプに参加しました。国境を越えた人たちとの初めての交流で、参加した当初は異文化の壁に戸惑いました。何か打ち解ける方法がないかと考え「スポーツを一緒にしないか」と誘ってみたんです。それが仲良くなるきっかけになりました。TIME CUPでのプレゼンテーションテーマは、このときの成功体験です。人前で意見を言うのは恥ずかしいし、間違えたらどうしようと不安にもなります。けれど、「世界塾」で英語でのプレゼンテーションのマナーも学んだので、その集大成としてのぞみました。結果的には、約800人の観衆を前に、自分の思う通りの発表ができたのかな、と。TIME CUをやり遂げたことは大きな自信になりました。
――【私の〈受験ストーリー〉】 実際に行動し、探究テーマを深堀り
私の探究テーマは、最新の情報技術「DAO」を用いて地方の課題を解決していくことです。群馬県に住む祖母宅を訪れると、団地の空き家や過疎地特有の課題が目につきます。そこから地方創生を考えるようになりました。地域の課題解決という普遍的なテーマにおいて、「DAO」はすでに使われているそう。具体的には、人口約800人の限界集落、新潟県の山古志村で2021年2月から「山古志DAO」が始まっています。自分もそこのデジタル村民に加わり、リアルとデジタルの共存でどのようなことが起きるのか、地域課題は解決されるのかを探究していきました。もちろんメリット・デメリットの双方がありますが、たとえばデジタル村民が「田んぼの整備が追い付いていないよ」と声を上げると、リアル村民以外の人たちが手伝いに来てくれます。その流れは、確実に地方再生に良い影響をもたらしてくれる。探究を重ねていくうちに、「DAO」を武器にして将来は地域課題を解決するアドバイザー的な立場になりたいと考えるようになりました。
――【大学を選んだ〈理由〉】 横断的な学びと地域連携プロジェクトが決め手
SFCの魅力は、文理融合でさまざまな学問を同時に学べることです。また、全国各地の地域と連携し、産官学の協力のもとで多様な研究開発に取り組んでいます。そのような環境のもとで、私が地域課題の解決に応用したい「DAO」での実証実験も行えるのではと考えました。合格の勝因としては、日頃から時事問題に関心を持ち、社説を重点的に読むなどして面接対策を意識していたこと。また、「山古志DAO」への参加、そして直接山古志村へ足を運んで現地調査など、行動力も大切。納得するまで探究テーマを深められたのが良い結果に結びついたと思います。
――【将来の〈夢〉】 「DAO」を地方創生の新たな選択肢にしたい
中3の自分を思い出すと、本当にゲームばかりやっていました(笑)。けれど、早稲田塾に通い出し、さまざまな講座で講師や塾生と議論を交わすようになって、自然と「自分も成長したい」と思うようになっていきました。早稲田塾は、大学で何を学びたいか、将来はどうなりたいかという“進路”を見つけていくところ。受験を孤独に戦うのではなく、「仲間と一緒に頑張っていける」と思える環境が本当に良かったと思います。私も長い時間をかけて探究をしていきたいと思うものに出会えました。まずは大学で「DAO」そのものを学ぶところからスタートし、将来は「DAO」の運営に伴走しながら地域の課題解決にアドバイスしていける人を目指します。