早い時期に入学し、総合型選抜に
向けて多彩な経験を積む
大竹 麻央(おおたけまお)さん
通塾情報
出身校 | 四谷校 |
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出身高校 | 雙葉高校 |
部活 | 音楽部 |
夢・目標 | マイノリティの人権問題に向き合う |
進学情報
受験方式 | FIT入試 |
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大学 | 慶應義塾大学 |
学部 | 法学部 |
――[入学の〈きっかけ〉]私の特性を見て母が総合型選抜を勧めてくれた
早稲田塾に入学したのは中学3年の3月頃。人前で話すのが得意で、リーダー経験が豊富な私の特性を見て、母が総合型選抜と早稲田塾を勧めてくれたのがきっかけです。総合型選抜という入試方式については、いとこが合格したので知っていて、自分が希望する大学に入るには、ひとつでもチャンスが多いほうがいいと感じていました。
一方、私が通っていた学校は、一般選抜で受験する生徒が大半でした。ですから高校入学と同時に塾に入り、早めに総合型選抜の準備をして一般選抜のための勉強時間も確保したいと考えたんです。結果的に高校生活前半で短期留学や、早稲田塾のプログラムを通じて多彩な経験を積めたのでとても良かったと思います。
――[受験を通して得た〈一生モノ〉]イギリス留学での気づきから探究テーマ発見
高1の夏に3週間、イギリスへ短期留学しました。インターナショナルスクールに通い、ドイツやスイスなど、さまざまな国の生徒に囲まれて過ごす日々。徐々に親しくなって感じたのは、彼らがLGBTに対する理解度がとても深いことです。その理由はなんだろうと考えたところ、彼らの母国はすでに同性婚を認めていたり、LGBT禁止法が制定されていたりするのに対し、日本では法整備が追いついていない。このバックボーンの差なのだと気がつきました。私もLGBTの人権問題を法律の観点から学んでみたい。留学での貴重な経験から探究テーマを発見することができました。
――[私の〈ハイスクールライフ〉]センシティブな探究テーマの深堀りにも果敢に挑戦
LGBTに関心を持ち続けていましたが、センシティブな事柄なのでどのように学んでいくべきか考えあぐねていました。
高3になり、模擬裁判選手権に出場する機会に恵まれました。高校生が検察官や弁護人になり、刑事裁判を題材にして実際に訴訟活動を行い、現役の弁護士の方々が審査員を務めてくださいます。この模擬裁判に参加したとき、法的ジレンマ(個人にとって合理的でも法にとって非合理な結果となる)のおもしろさを実感。実は、私の兄が慶應義塾大学法学部の現役大学生であり、憧れを抱いていたのもあります。できれば同じ大学学部に通いたい。この模擬裁判の経験から、LGBTの人権保障を法学の観点から学んでいこうという気持ちが強固なものになりました。
また、LGBTを少しでも身近に感じたいという思いから、LGBTQ+の日本最大規模のイベント「東京レインボープライド2023」にもボランティアスタッフとして参加。現地でさまざまな方の意見を聞き、探究テーマを深めることができたと思います。
――[刺激的だった〈未来発見プログラム〉]現実に即した交渉学を学べた「ネゴシエーション&リーダーシッププログラム」
未来発見プログラムはいくつか受講しましたが、一番印象に残っているのは「ネゴシエーション&リーダーシッププログラム」です。模擬交渉に取り組みながら、交渉を進めるうえでのポイントを学びます。一見難しそうに思うのですが、交渉の題材が身近なものだったので頭に入りやすかったです。たとえば“大学生が学祭を開催するためにバナナの購入を八百屋と取引する”という題材は、自分が大学生になったら遭遇しそうなシーン。現実的に役立ちそうなノウハウを教えていただきとても糧になりました。
未来発見プログラムは、自分が書物や論文では調べることができない専門的な部分をかみ砕いて教えてもらえます。自分の探究テーマを多面的に深めることができる、とても良いプログラムだと思います。
――[将来の〈夢〉] マイノリティの人権に向き合い、人々が暮らしやすい社会づくりに貢献
慶應義塾大学法学部は、共通の総合科目がとても幅広いのが特徴です。LGBTを理解するには法律だけでは事足りないので、人文科学や自然科学など、幅広い知識を得られるのがいちばんの魅力。総合科目は大学4年次まで継続して履修できるので、視野を広げてLGBTの探究を深めていくつもりです。
LGBTなど性的マイノリティを取り巻く環境は、特に日本だと偏見や差別が根強く残っています。マイノリティの人権に日本がどう向き合うべきかを中心に勉強していきたい。そして、将来はすべての人たちが暮らしやすい社会づくりに貢献したいです。