フィンランドで知った歴史・文化の面白さ 筑波大学で学び研究者の道へ

第41期生

安井 智哉(やすい ともや)

通塾情報

出身校 藤沢校
出身高校 神奈川県立大船高校
部活 吹奏楽部
タイプ 留学経験を活かす
夢・目標 研究者

進学情報

受験方式 AO・推薦入試
大学 筑波大学
学部 人文・文化

――【僕の〈ハイスクールライフ〉】フィンランド留学で歴史や文化に興味を持った

高2の夏から高3の6月まで、フィンランドに留学をしました。現地ではフィンランド語と英語が半々くらいの生活。留学前にフィンランド語の基礎的な文法は学んでいましたが、会話はほぼ現地で覚えました。英語についても、学校の勉強くらいで特に何もしていなかったのですが、せっかく留学したのだからと思い、ホストブラザーに手伝ってもらいつつ、語学力を上げました。

現地の高校は音楽高校だったので、ユニークな生徒が多かったですね。ある生徒は僕に、フィンランド神話について話してくれました。またフィンランドのお菓子「サルミアッキ」は、とてもマズいのに現地ではみんな食べている!そんな風に文化の違いを面白いと思ったのが、民俗学に興味を持ったきっかけでした。

――【早稲田塾入学の〈きっかけ〉】留学経験を生かして筑波大学を受験したい!

帰国後の7月に、早稲田塾に入学。たまたま母が早稲田塾のウェブ広告を見かけ、藤沢校に電話して話をしたところ、「ここなら自分の好きなことが追求できるのでは」と感じました。友人の一人が早稲田塾生だったことも、決め手の一つでしたね。

志望校は、留学中から筑波大学と決めていました。文化や民俗学を学ぶなら、筑波大学は日本国内でトップクラスの教授が揃っているし、環境もある。伯父が筑波大学出身だったので親近感もありました。「どこかの大学に行って大学生になりたい」ではなく、「筑波大学に行って民俗学を学びたい」が、僕の受験のモチベーションでした。

――【早稲田塾で〈学んだこと〉】歴史研究の大切な心構えを教えてくれた

入学したのが遅かったので、周りはみんな書類作成の真っ最中。僕は文章を書くのが苦手ではありませんでしたが、志望理由がイマイチ定まらずに、しばらくバタバタしていました。

書類作成の講座では、「論文なのに断定が多すぎる。文献からの引用なのに自分の発見のように見える」という指摘を受けました。そして、「歴史を学ぶのなら、自分がなにか大きな歴史の謎を解いてやろうという姿勢ではなく、大きな歴史の中の細かな歯車のパーツになるのだ、という心づもりでいるべきだ」と言われました。それを聞いて、僕の意識が変わりました。理系分野では大きな一つの発見で世界がガラッと変わることもあるけれど、歴史はそうじゃない。多くの人が小さなことをコツコツ積み重ねてきたから、今の研究がある。歴史を研究する上でいちばん大切な心構えを、早稲田塾で教えてもらいました。

早稲田塾では、色々な人から、様々な視点の意見がもらえます。元新聞記者など多分野の方から指導を受けられるし、スタッフや担任助手もいる。また、「AO・推薦入試特別指導」の生徒は個性的な人が揃っているから、大きな刺激を受けました。ときには反対の意見をもらって迷ったこともありましたが(笑)、そんなときは「自分が好きな方、楽しい方」を選択して、でも別の意見も頭の片隅に留めながら、さらに考えを深めていきました。多くの人と出会えるのが、早稲田塾の何よりの魅力だと思います。

――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】過去の実績データが役に立った

二次試験前の面接対策講座は、最初のうちはボロボロ(笑)。一番キツかった模擬質問は、「この学問にどんな意義があるのか?」でした。実はこれは、過去に早稲田塾生が筑波大学の面接で受けた質問なのだそうです。しばらくは自問自答を繰り返し、なんとか自分なりの答えを出すことができました。実際の面接ではこの質問を受けなかったのですが、「いつ聞かれても大丈夫だ!」という気持ちで臨めたので、不安はありませんでした。実績が豊富な早稲田塾には過去のデータが蓄積されているので、それを知れたのはとても役立ったと思います。

――【将来の〈夢〉】歴史や民俗学の研究者になりたい

将来は、漠然と研究者になりたいと思っています。夢は、尊敬する柳田国男のように、今まで注目されなかったジャンルを切り開いて一つの学問体系にしていくこと。現時点では西アジア史学を研究テーマにしていますが、日本の民俗学にも興味があり、分野は絞れていません。大学入学後に広く学んで、考えて、これからの研究テーマを決めていきます。

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