社会学を多面的に学び、目指すのは
性犯罪被害者が声を上げられる社会
鵜飼 唯愛(うかいゆめ)さん
通塾情報
出身校 | 自由が丘校 |
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出身高校 | 玉川聖学院高等部 |
部活 | 吹奏楽部 |
夢・目標 | 性犯罪被害者が声を上げることができる社会を構築する |
進学情報
受験方式 | 総合型選抜 |
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大学 | 立教大学 |
学部 | 社会学部 |
――【入学の〈きっかけ〉】合格の可能性を広げるため、総合型選抜受験を決意
私が早稲田塾に入学したのは高3の5月です。それまで一般選抜の準備しかしていなかったのですが、合格の可能性を少しでも広げたいと思い、総合型選抜にも挑戦することにしました。早稲田塾入学の決め手は、総合型対策に特化していて、能動的に学べる環境が整っていたこと。一般選抜の受験勉強も並行して進めたかったので、その対策には東進講座も活用し、1週間ごとのTO DOリストを作って両立していました。
――【大学・学部を選んだ〈理由〉】独立した社会学部と、多角的にアプローチできる学科が魅力
立教大学社会学部社会学科を志望したのは、社会学部が独立している点に魅力を感じたからです。多くの大学では文学部の中に社会学科がありますが、立教大学は社会学部が3つの学科(社会学科・現代文化社会学科・メディア社会学科)で構成され、それぞれの学科の授業を横断的に学ぶことができます。私の探究テーマである性犯罪の問題は、社会学だけでなく多面的な視点が必要になるため、複数のアプローチで学びを深められる環境に惹かれました。社会学部には、セクシュアリティや差別・偏見に関する授業もあり、私の問題意識と深く結びつけて学ぶことができると思っています。
――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】自分にストーリーを持たせることができた「自分史作成指導」
「自分史」を作成する講座があり、自分の過去や現在を時系列で整理する中で、自分自身と向き合い、深く知ることで探究テーマを見つけられました。これまで何をしてきたのか、現在どんな問題意識を持っているのか、そして将来どうしたいのかという流れを明確にし、「自分はこういう人間です」と他者に伝える「軸」を持てたことが、合格にもつながったのだと思います。また一般選抜にも備えて、東進講座では英語・日本史・現代文の講座を受講していました。特に現代文の講座でさまざまな文章に触れて問題を解いた経験は、小論文の力に直結していると実感。一般選抜のためだけの勉強だと思っていたことが、実は総合型選抜にも活かされていたと気付きました。
――【私を支えてくれた〈スタッフ〉】「受験はチーム戦」と実感できたスタッフのサポート
担任助手の方々が、いつも声をかけてくださったことが、本当に大きな支えでした。私は入学が遅かったこともあり、総合型選抜に向けて不安の中でのスタートでしたが、こまめに「最近どう?」と声をかけていただいたので、私からも相談しやすく、最後までやりとげることができました。スタッフの方々と普段からコミュニケーションがとれていて、私にとっては塾というよりも「安心して話せる場所」だったと思います。受験はひとりで戦うものと思われがちですが、早稲田塾のスタッフの方々が全力でサポートしてくれた私の受験は、まさに「チーム戦」だったと感じています。
――【将来の〈夢〉】性犯罪被害者が「声を上げられる社会」を目指して
私の将来の目標は、性犯罪被害者が誰しも声を上げられる社会をつくることです。 中3の時に冤罪について調べ、裁判の傍聴に通うようになったのがきっかけで、犯罪系の社会問題に関心を持つようになりました。中でも、「性犯罪」は被害者が非難されることがあり、声を上げにくい社会構造になっていることに疑問を感じ、性犯罪被害者のスティグマ(周囲からの否定的なレッテルや偏見)がどのように形成されるのか、ということを探究テーマに据えて調べました。 性犯罪被害者が社会から非難される原因には、「被害に遭うのは女性の服装のせいだ」といった、性被害に対する誤った思い込みや偏見が深く関係しています。高校でアンケート調査を行い、人々がどういった状況を自己責任と捉えるのかを調べてみたのですが、本音と建前のズレや回答の偏りが見られ、調査の難しさを痛感しました。センシティブなテーマだからこそ、大学では質的・量的な両面からの社会調査法をきちんと学び、より精度の高い探究を目指したいと考えています。 また、性犯罪被害者への支援を行っているクリニックの院長に取材をした際、加害者側の犯罪に至る心理などについても教えていただきました。性犯罪の根底には男尊女卑の価値観があり、メディアがその助長にも関係していることを知り、社会構造や、被害者が守られない文化を見直す必要性を強く感じました。 今後は、社会学の学びを通じて、スティグマの形成過程やメディアとの関係についても研究を深め、当事者が声を上げられる環境へのアプローチ方法を追究していきたいです。