筑波大で権威バイアスについて学び
主体的な将棋を楽しめる環境を作る
金子 純大(かねこじゅんだい)くん
通塾情報
| 出身校 | 横浜校 |
|---|---|
| 出身高校 | 逗子開成高校 |
| 部活 | 将棋部 |
| 夢・目標 | 人々が主体的に将棋を指せる環境を作る |
進学情報
| 受験方式 | AC入試 |
|---|---|
| 大学 | 筑波大学 |
| 学部 | 情報学群 |
――【入学の〈きっかけ〉】長年打ち込んだ将棋を活かして、総合型選抜で受験したい
早稲田塾に入学したのは高2生。もともと総合型選抜での受験を考えていて、母から早稲田塾を勧めてもらったのがきっかけです。体験授業に参加した時、総合型選抜は思考力や自分の経験をどう活かすかが求められる入試だと知り、将棋に長く打ち込んできた自分の経験を活かせるのも魅力に感じました。他の塾も検討しましたが、早稲田塾は合格実績が高く、「ここなら安心して受験に向き合える」と思い、入学を決めました。
――【大学・学部を選んだ〈理由〉】情報学だけでなく心理分野も学べる理想の環境
筑波大学を選んだ理由は、学群や学類を横断して授業を履修できるからです。私の探究テーマは「権威バイアス(権威のある人物の意見を過度に正しいと信じてしまう心理傾向)」なので、情報だけでなく心理系の分野も関わってきます。筑波大学は心理分野にも強く、探究を深めるにはぴったりだと考えました。また、知識情報・図書館学類では、情報の価値の変動や人間と情報の相互作用について学べる点にも惹かれました。設備が整っている環境であることも志望した理由の一つです。 現在、情報学群には生成AIの情報提示方法などを研究されている先生がいらっしゃるので、将来はその先生のもとで学びたいと思っています。
――【刺激的だった〈未来発見プログラム〉】専門家から直接指導を受け、大きく成長できたプレゼン体験
未来発見プログラムは、「AIプログラム」と「バイオサイエンスプログラム」の2つを受講しました。授業の最後に多くの人の前でプレゼンを行った際、他とどう差別化するか、どうすれば相手に分かりやすく伝わるかを考えて工夫したことで大きく成長できましたし、学んだことは提出書類の作成でもとても活かされたと思います。AIプログラムでは、フェイク画像の事例などを挙げながら、AIの画像生成によるフェイク情報の拡散や情報リテラシーの大切さについて発表し、バイオサイエンスプログラムでは、統計分析ソフトを使って、人が権威バイアスを感じている状況についてデータ分析を行いました。 未来発見プログラムは、大学の教授などプロフェッショナルの方々に自分の探究テーマを細かく見ていただけたので、とても貴重な体験でした。
――【私の〈受験ストーリー〉】多くの論文を読み込み、提出書類にこだわった
小2の頃に祖父から教わって将棋を始め、中学で将棋部に入り、どこまでも答えを追求できる面白さにハマりました。最初は「将棋と集中力」を探究テーマにしていたのですが、総合型選抜ではもっと差別化する必要があると考えて、将棋に見られる権威バイアスをテーマに方向転換しました。このテーマは、プロ棋士やAIの指し手を絶対視して、自分の考えた手を信じられなくなった私の経験が原点です。 探究を深めるために、Google ScholarやCiNiiなどの論文データベースを活用し、関連する書籍や論文を70本ほど精読。昼はデータ分析、夜は参考文献の整理と作業を分けながら、探究を進めました。 私は筑波大学以外も受験しており、どの提出書類でも自分の将来像や探究内容を軸にしましたが、それぞれの書類で違うことを意識していました。たとえば、ある大学に提出する書類では「どんな専門の教授が読んでも理解できる資料」を意識して、誰が読んでも同じように伝わる構成を重視。一方、筑波大学では情報学群ということを意識して、データ分析やグラフを多く使い、「どういう問題意識を持ち、どう解決したいのか」をかなり細かく書きました。その結果、面接でも「非常に細かく書かれていますね」と言っていただけました。 また、将棋のことなら何でも話せると思っていたのに、面接対策講座では緊張で頭が真っ白になってしまい、まったく話せず悔しかったという経験も。そこからYouTubeで面接動画を見たり受験レポートを読んだりして、「自分ならどう答えるか」を何度もシミュレーションして練習を重ね、合格へつなげることができました。
――【将来の〈夢〉】権威バイアスをなくし、主体的に指す将棋を楽しむ世界に
将来の夢は、人々が主体的に将棋を指せる環境を作ることです。権威バイアスによって自分の考えにストッパーがかかってしまうことは、「自分で全てを決められる」という将棋の魅力を損なう問題だと思います。今後は、対局中の思考を口に出してもらうプロトコル分析などを通して、どういう言葉が権威性を感じさせやすいかなどを調査し、バイアスをなくすことで、多くの人が主体的に考える将棋を楽しめる環境を作りたい。また、そうした権威バイアスは将棋だけでなく日常生活の多くの場面に現れている問題なので、多くの分野に発展させることができるのではと思います。 だからこそ、一つのことを複数の視点から多角的に見られる人になりたいと考えています。