自分を成長させてくれた早稲田塾の環境に感謝
将来はジャーナリズム的視点を持った学者の道に

第43期生

末原 立貴(すえはら たつき)くん

通塾情報

出身校 吉祥寺校
出身高校 学習院高等科
部活 馬術部、社会問題研究会
夢・目標 ジャーナリズム的視点を持った学者

進学情報

受験方式 FIT入試A方式
大学 慶應義塾大学
学部 法学部

――――【早稲田塾入学の〈きっかけ〉】総合型選抜の存在を知った同級生との出会い

僕は幼稚園のころから学習院に通っていて、そのまま高等科まで進学しました。高1のとき、隣の席になった同級生が早稲田塾に通っていることを知り、彼と進路の話をする中で「AO入試(総合型選抜)って知ってる?」と聞かれたんです。当時の僕は一般選抜で理系の学部を目指していたのですが、成績が伸び悩んでおり、このまま理系で進めるか、文系に変えるか迷っていた時期でした。詳しく話を聞いてみると、総合型選抜は自分の好きな分野で受験できる方法で、早稲田塾は総合型選抜に強い塾だということを知り、両親を説得して高2のはじめに入学しました。

――――【大学・学部を選んだ〈理由〉】最高峰の法学部を目指して

両親の勧めで理系を目指してはいたのですが、僕の興味は文系に向いていました。もともと純文学が好きということもあり、文系科目の成績が良かったんです。特に政治経済をはじめとする公民科目が評価されることが多く、学校の先生から「君は国際政治の才能があるね。そっちの道を目指してみたら?」と言われ、政治学を意識するように。そのことを両親に話すと「理系の道に進まないなら、せめて法学部にでも行きなさい」と理解を示してくれました。せっかく法学部に進むなら私立大学の最高峰を目指そうと思い、慶應義塾大学法学部を第一志望にしました。

――――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】基本に立ち返ることの大切さを学んだ

「スーパーハイレベル論文作法(ろんぶんさっぽう)」が印象に残っています。僕はずっと純文学に触れていて、好きが高じて文学賞に応募し、また鎌倉文学館から寄稿依頼を受けたことも。だから、文章を上手く書けるつもりでいました。しかし講師の方に小論文を見てもらったところ「君が書いていることはわかりにくい、独りよがりな部分があるね」と言われ、反省……。たくさん本を読んでいて知識があり、周りから褒められるから“書ける”のではなく、段落構成や一文の長さ、文字数など基本的なところに立ち返って、謙虚な姿勢でわかりやすく伝える文章を“書く”ことが大切なのだと学びました。それまでの僕自身には決定的に欠落していた部分だったので、この授業を通して得るものは多かったです。

――――【私を支えてくれた〈スタッフ〉】何度くじけても活路を見出して成長できた

講師の先生方から、自分の書類を根底からひっくり返されるようなダメ出しを、何度も受けました。その度にガクッと落ち込んでしまって、もう無理かもしれないと思ってしまう。でも、指摘された箇所について再考してみると、自分の知識不足が影響していることが多い。だから、専門分野や関連している分野の本を片っ端から読むと、活路が開けてくるのです。知識を得て修正したものを再度提出すると「よくなったね」と言ってもらえるので、それが嬉しくて継続への活力になりました。思えば、自分がだめだなと感じたところは誤魔化して書いてしまうフシがあったのですが、早稲田塾の講師の目は誤魔化せない。「これは適当に書いたね?」と言われ、「すみません」と(笑)。常に100%を出さなくてはいけない、甘えられない早稲田塾の環境と、講師の先生方の的確なアドバイスが僕を成長させてくれました。

――――【将来の〈夢〉】ジャーナリズム的視点を持って「熟議民主主義」を研究したい

将来はジャーナリズム的視点を持った学者になりたいです。というのも、僕は研究が好きなので、それを活かせる道は学者だと思っていたのですが、「論文作法」の講師から「この世界で一番物知りなのは学者ではなくジャーナリストだよ」と言われ、「なるほど」と。学者だと自分の専門分野ばかりになってしまう。研究はしたいけど、それだけで終わらせたくない。積極的に自分の学びを社会に還元していきたい。こうした思いを全て叶えるためには、学者だけでなくジャーナリズム的視点も必要なのかなと考えています。

具体的な研究テーマとしては「熟議民主主義」について深めていきたいです。熟議民主主義とは「人々が他者の意見を重んじて熟慮し、自分の考えが間違っていたら修正する態度をもつ議論のあり方」のこと。現在の民主主義は我々国民が選挙によって議員を選出し、その議員たちが首班(内閣総理大臣)を選出するという「間接民主主義」の体制がとられています。しかし、間接民主主義に対しては様々な問題が表面化してきており、世界的にも間接民主主義への疑いの目があることも事実です。断定は時期尚早ですが、間接民主主義は限界を迎えているのではないかと仮定したうえで、新たな民主主義の可能性として直接民主主義、ひいては熟議民主主義を検討してみてもいいのではないか、と考えています。

とはいえ、人口が1億人を超えるような日本ではすぐに実行することは難しいかもしれない。では、海外における熟議民主主義の成功例や失敗例、それがぼす影響などはどうか……。こうした国際政治の在り方や比較政治学の分野を、慶應義塾大学で学んでいきたいと思います。

私の「学習院高等科 自慢」

先生、学生ともにユニークで才能に溢れた人が多いことが自慢です。校風も自由なので、のびのびと好きなことがやりたい人には向いていると思います。

私の「慶應義塾大学 法学部 現役合格アイテム」

日記

早稲田塾に入ってから一日も欠かさずにつけてきた日記です。小さい文字で2ページ書くときもあれば、一行だけのときもあります。これを読み返すと、自分の歴史がわかるんです。最後まで自分の好きなことを見失わず、熱意をもって試験本番に臨めたという意味では、日記の存在はとても大きいです。

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