慶應義塾大学
AO・推薦入試対策

法学部FIT(AO)入試

入試の特徴と出願資格

2005年度から始まった入試制度であり、2011年度から定員を増やし、A方式とB方式に分かれる現在の形式に変更となった。A方式において評定平均は問わないとしているものの、傾向を探ると、高いに越したことはないようだ。

入試概要

  • 主な出願資格
  • A方式:学業を含めた様々な活動実績

    B方式:各教科(外・数・国・地歴・公民)および全体の評定平均値4.0以上

  • 出願時期8月下旬
  • 主な提出書類
  • 志願者調書(A4:2枚)志望理由書(2000字)A方式のみ自己推薦書(A4:3枚)

  • 1次選考(書類審査)合格発表9月上旬
  • 2次選考時期9月下旬
  • [選考内容]

    A方式
    論述試験(模擬講義50分、講義後に論述形式の試験45分)グループ討論45分(試験開始前に2分間の自己アピール)

    B方式
    総合考査(:資料読み取り型の小論文400字45分、:テーマ型の小論文400字45分)個人面接(10分)

  • 2次合格発表9月下旬
  • 倍率
  • 2016年度 4.3倍2015年度3.8倍(参考)一般入試2016年度倍率5.3倍

入試の特色

FIT入試では、主体性、社会性、創造力、表現力、コミュニケーション能力など、積極的に社会で活躍し、発信する能力が評価される。

提出書類の作成に加え、A方式は論述試験、グループ討論(ディスカッション)、B方式は総合考査、面接が課され、社会科学を学ぶにふさわしい資質として、高度な言語的思考力と法律学・政治学の素養が求められる。A方式は全国を対象とするが、B方式は全国を7ブロックに分けてそれぞれで20名を定員として選考される。

合格のツボ

FIT入試では、まず、約2000字の志望理由書が課され「入学したら何を、どのように学び、また自分の夢をどう実現したいか」を述べる。また、別の書類では「人間的成長」や「関心を抱いている事柄」について答える。
また、会場試験における論述審査(講義理解力試験)、グループディスカッションなどは、繰り返し訓練する必要がある。

方式の評定平均は、出願資格としてのみ機能しているので、4.0をクリアしていればそれでよい。また、10分の面接があり、総合考査I・IIの論文が書けるかどうかが重要である。 Iは資料読解で、グラフ、図表、条文、判例などを読み解いたうえで400字程度の論述、IIは発想力や独創性を問う問題で、できるだけ早く、長い期間にわたって論文の準備をすることが重要である。

慶應義塾の看板学科でもある政治学科で最も有名なのは地域研究であるため、A方式の論述試験、グループディスカッション、B方式の総合考査ともに歴史、特に近現代史の知識、教養が求められる。

また、FIT入試で法律学科を志望する者は、法曹を志望する者が多いが、法曹を志望していないのに、法曹を志望していると書く必要はない。「法学部FIT入試」であって「法律学科FIT入試」ではない。この入試で問われているのは、慶應義塾大学で学ぶ意味なのである。

それらに加えて、司法試験の知識も不可欠だ。なぜ現在の司法試験制度が始まったのかという経緯をしっかり調べておこう。また、自分から学びたいと書いたジャンルに関しては、百科事典などで調べておくと良い。

最新の入試傾向

2017年度入試

A方式

グループ討論、論述力テストを実施。
グループ討論では、7人l組で労働人口の減少をテーマに議論。
講義理解力テストは、教授による「ハーグ条約」をテーマとした50分の講義を受け、設問に答えるというものだった。

B方式

総合考査Iと総合考査IIを実施。
Iのテーマは、「3つの詔を比較、検討し近代日本の戦争の歩みについて述べよ」、IIのテーマは、「普遍語(エスペラント語)があったら世界は変わっていたか」。
どちらも、資料を読解して400字程度でまとめるというもの。2012年度にAB両方式に分かれて以来、B方式はずっとグラフや図表などの資料の読解が課されていたが、 今年は文章による「史料」に変わった。近現代史が重要であるという認識をもって、歴史の勉強に力を入れて来た人は対応できていた。

A方式・B方式とも、近現代史をベースとした高度な言語力、思考力と、法律学・政治学の素養を問う内容。

文学部自主応募制推薦入試

入試の特徴と出願資格

1.評定平均4.1以上であること

評定平均が4.1以上と、高いレベルに設定されている。「学校での成績や学内・学外での活動等も含めた選考を意図」と大学側が明言しているので、学校の成績は4.1よりも高ければ高いほど、有利であるといえる。定員も120人とかなり多い。 ただし「等も含めた選考」であり、「指定校制はとりません」とも明言しているので、評定平均が決定的になりがちな指定校とは異なる。

2.長いと感じられる程度の課題文が付されること

3.題意がかなり込み入っていること

開始当初は社会科学系の出題も目に付いたが、最近では人文科学系、特に文学・哲学に近い課題文が選ばれている。

入試概要

  • 主な出願資格
  • 全体の評定平均値4.1以上(最終学年の1学期または前期まで)

    現役生のみ

  • 出願時期11月初旬
  • 主な提出書類自己推薦書(A4:1枚)
  • 選考時期11月下旬
  • [選考内容]
  • 総合考査I(120分)
    小論文形式。各資料に対する理解力、文章構成・表現力、分析力を総合的視点から考査。英訳問題2問が含まれる。

    総合考査II(60分)
    与えられたテーマについての小論文(320字以上400字以内)

  • 合格発表11月下旬
  • 倍率
  • 2016年度2.7倍2015年度2.2倍(参考)一般入試2016年度倍率4.5倍

入試の特色

文学部自主応募制推薦では、総合考査を通して、高度な言語力、思考力が試される。入試最高峰レベルのテキストを読みこなし、ハイレベルな論述、英作文に対応できる能力が求められる。

合格のツボ

どう対策したらいいか。まず小論文対策が必要だ。特に、込み入った題意にきちんと答えていく能力は、「書く」ことでしか養えない。その上で読書量が決定的な役割を果たすと考えられる。したがって、読書とりわけ日本文学の名著を好んで読んできた人には、最適な入試制度である。そうである方は考慮に入れてみるといい。
問題なのは、評定は足りているが読書はサッパリという場合。その場合の対処は読書するしかない。ただやみくもに読んでも仕方がないので、近代日本文学の文豪・巨匠として国語便覧に載っているような作家の代表作のうち、薄いものを選んで何度も読み返すというのが一番の早道だ。

最新の入試傾向

2017年度入試

総合考査I価値創造における文学部の意味 と、文学=教養という誤解とは何か、2つの違いを説明する、というものであった。

総合考査II小説について、自分の読書体験と結び付けて論じる、というもので、いずれも「文学部らしい文学部の学生をとりたい」という学部の意図が、例年通り、強く表れた問題であった。

SFC(環境情報・総合政策学部)AO入試

入試の特徴と出願資格

1.募集人数が多い

総合政策と環境情報の両学部の定員がおのおの100人。これをI期とII期にわけて募集する。

2.評定平均を問わないA方式

SFCのA方式では、評定平均を一切問わずに選考する。

3.評定平均を問うB方式(Ⅰ期のみ募集)

評定平均は4.5以上。この方式も優秀な学習実績をもとに、「SFCでやりたいことを明確に持っている方」の「可能性」を「アピール」できる人材を募集する。なお2008年度入学者から、それまでI期、II期ともにあったB方式がI期のみとなり、また、「学習計画」のみであった作成書類が、A方式と同様に志望理由も求められるようになった。

4.近年登場したC方式

I期とII期ともに募集。かつてA方式の一部にあった、いくつかの賞などの獲得者が1次選考を免除される項目が「C方式」として独立。さらに、2011年度より「高校生バイオサミットin鶴岡」「SFC未来構想キャンプ」という2つの慶應義塾関連コンテストが加わって、C方式(1次選考免除)となる可能性が一気に拡大した。

5.IB方式

2014年度より、「国際バカロレア資格(International Baccalaureate Diploma)を取得した者もしくは取得する見込みの者」を対象とするIB方式が加わった。国内でもIBコースを設置する高校が増えてきており、SFCの多様性の表れといえる。

6.書類と面接で決まる

1次選考で大きなウエートを占めるのが書類。その種類も多岐にわたるなか、2000字の志望理由書が難関といえよう。志望理由書はA・B方式ともに「志望理由」と「学習計画」が問われる。またA方式の書類では、白紙のスペースに自在に表現する自己PRもまた重視される。

入試概要

  • 主な出願資格
  • A方式:学業を含めた様々な活動実績

    B方式:評定平均値4.5以上(I期のみ募集)

    C方式:指定コンテストでの所定の成績
    IB方式:国際バカロレア資格取得

  • 出願時期
  • I期:8月上旬II期:9月中旬~10月中旬WEB出願のみ

  • 主な提出書類
  • 志望理由・学習計画・自己アピール(文章2000字程度、自由記述A4:2枚以内)

    活動報告書(A4:2枚)、任意提出資料(10点まで)

  • 1次選考(書類審査)合格発表
  • I期:9月下旬II期:11月下旬(C方式のみ1次選考免除)

  • 2次選考時期
  • I期:9月下旬〜10月上旬II期:12月上旬

  • [選考内容]面接
  • 2次合格発表
  • I期:10月上旬II期:12月上旬

  • 倍率
  • 2016年度4.4倍2015年度4.0倍(参考)一般入試2016年度倍率6.8倍

入試の特色

AO入試では、SFCの環境をどのように生かし、未来社会に貢献するのかが問われる。提出資料の作成、面接、そのすべてのプロセスが受験生自身の「未来」とつながっている。ここからSFCの教育が始まっていると考えて審査に向かい合えば、とても大変だが楽しい作業となる。

1次選考は志望理由書(2000字)と自由記述(A4:2枚の白紙)をはじめとする大量の提出書類による書類審査(WEB出願)、2次選考は1人30分にわたる個別面接(教授3人)で、非常に丁寧で時間をかけた審査が行われる。AO入試に受かるために作ったような活動実績や、面接を通るための小手先の対策はすべて見抜かれ通用しない。2015年度入試より、2次選考におけるプレゼンテーションを廃止し、面接の場における対応力など、より「人物そのもの」が問われるようになった。そこで問われるのは「知性」そのものであって、一般入試に必要な「学力」と知性を別とするかのようなAO入試の論じ方は、この入試に対する無理解の表明に他ならない。

合格のツボ

SFCのAO入試で合格するにはどうしたらいいのか?この問いに対する答えが、慶應義塾大学ホームページの「この入試について」に記載されている。以下その文言を引用しつつ解説したい。

①SFCはみなさんに、学部の理念や内容をよく理解したうえで

一般選抜ならば「学部の理念や内容を」まったく理解していなくても、点数が取れれば合格可能である。しかし、SFCでは学部研究を要求する。

②「SFCでこんなことを学びたい」というあなた自身の「問題意識」や「テーマ」を持って入学してくれることを期待しています。
単に学部の内容を細かく知っただけではダメで、そこで何を実現したいかが必要で、それが「問題意識」や「テーマ」となる。「入ったらいい先生がきっといらっしゃるでしょうから、誰かを見つけてついていきます」という姿勢ではなく、能動的な姿勢を持つことが大切である。

③豊かな発想と広い視野から問題を捉えて解決に導く能力を自ら学び取る「問題発見・解決型」「創造性開発型」の教育

SFCが求める「問題意識」や「テーマ」がこの文言でわかる。それは「豊かな発想と広い視野から」でなくてはならない。また、

入学志望者と大学が互いに望ましい『マッチング』を創り出すための出会いとコミュニケーションの場

との文言でもわかる。「入学志望者と大学」は対等で、「学部の理念や内容」に共感できるならば「互いに望ましい」との発想だ。

④学業ならびに学業以外の諸成果を筆記試験によらず書類審査と面接によって多面的、総合的に評価

「学業」とはB方式によって条件として認められる高校の成績などである。

「学業以外の諸成果」とは課外活動や学外活動などである。しかし、誤解される点がある。「学業以外の諸成果」がめざましい人は、つまりスポーツや芸術などのジャンルで素晴らしい成績を収めた者はそれを書類に書けば、審査も通るのではないかとの誤解だ。全国レベルの成績を収めた人でも、志望理由書や自己PRをおざなりにしていたら容赦なく落とすのがSFCである。

逆に、めざましさのない人はダメという話でもない。「学業以外の諸成果」は対外的な評価とは限らない。SFCは自己評価できる「諸成果」でもいいのである。

最新の入試傾向

2017年度入試

特に大きな変化があるわけではないが、ポートフォリオ(活動記録)の重要性がますます高まっているといえよう。自分がこれまでやってきたことを、どう意味づけ、それをどうこれからにつなげるのか。そこから「問題」を「発見」し、「問題と向き合う」ことが最も重要であって、「問題解決」のプランをアイディア勝負のように競うようなものではない、と強く認識すべきである。

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