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GOOD PROFESSOR

國學院大學
人間開発学部

坂本 正徳 准教授

さかもと・まさのり
1965年横浜生まれ。’93年大阪市立大学大学院理学研究科後期博士課程単位取得満期退学。’94年國學院大學文学部専任講師。’96年同助教授。’07年同准教授。’09年より現職。國學院大學情報センター長。
主な著作に『office2003によるコンピュータ活用入門』『office2007によるコンピュータ活用入門』『Visual Basic グラフィックスとカオスシミュレーション』(いずれもムイスリ出版)がある。
坂本先生が主催するURLのアドレスはコチラ↓
http://www2.kokugakuin.ac.jp/~cigma/index.html

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学際的にIT化が進む「情報地質学」

坂本研究室の入る「2号館」建物
横浜たまプラーザキャンパス1号館

國學院大學人間開発学部は、この春その第1期生が4年生に進学する若々しい学部だ。ここで教壇に立つ坂本正徳准教授に、同学部の特徴から聞いた。

「この学部は、幼児教育も視野に入れた小学校の教員養成を目的にした『初等教育学科』と、社会における健康とスポーツのリーダーを育成する『健康体育学科』の2学科で構成されています。これまで3年間の教育を終えて学生たちもそれぞれの目標が見定まり、資格取得や就職活動に向け目の色が変わってきたところですね」

学生たちの急速な成長ぶりが頼もしいとも語る坂本先生。そんな坂本先生は「理学」が専門で、ここで「理科教科の指導法」を教えている。

「人間開発学部には5人の理科担当教員がおり、理科指導の教育に特に力を入れているといって良いかと思います。この5人で指導内容を分担連携し、わたしは専門の地質学を中心に指導しています。若者の『理科離れ』現象が指摘されていますが、わたしたちは実験や観察の授業を多くして、まず教員をめざす学生たちに理科の授業の楽しさを知ってもらおうと努力や工夫をしています」

さらに坂本先生には「コンピューターの達人」としての一面もある。國學院大學の情報ネットワーク構築の中心メンバーであり、現在も「情報センター長」の要職を務める。

「國學院大全学対象の授業で『コンピューター活用入門』を教えています。本学におけるコンピューター関連授業のカリキュラムの大半もわたしが作成しました。ですから学生の中にはわたしのことを情報系専門の教員と思っている人も多いようですね(笑い)」

坂本先生からIT活用の極意を聞くと――

「日々進歩している技術を追うのではなく、あくまで手段として使いこなし慣れることが大切です。それを阻むハードルがあっても、ちょっとしたきっかけで乗り越えられたりしますから、やはり使い慣れることが一番ですね」

震災後ますます高まる地質学への新たな知見

國學院大學たまプラーザキャンパス点描
キャンパス内の遊歩道「万葉の小径」

さて、坂本先生がいま研究テーマにしているのは「情報地質学」だ。耳新しい学問分野だが、坂本先生のご出身大学である大阪市立大学の研究者を中心に広められた新しい学問領域でもあるそうだ。

「コンピューターが一般化する以前の地質学研究は、研究者が野外に出て観測し記録して、それを元に図面に仕上げるという方法が主体でした。いまから20~30年前にコンピューターが広く登場してくると、地質学理論の体系化などにも利用されるようになります。
そこから地質学にIT情報を組み合わせるという発想が生まれ、新たな学問領域として発展してきたのが情報地質学です」

情報地質学とは、地質学の知見やデータからGIS(地理情報システム)情報や数理情報・数学体系論理までを入力して、IT情報科学の手法を地球科学の研究に応用しようという試みのことを指す。

これは地質学を中心に地球物理学や地理学・土木学・環境科学などの研究者が学際的に動員される壮大な研究領域となる。地質学研究にコンピューターを利用するとなれば、坂本先生が得意中の得意の分野である。こうした研究については次のように語る。

「自然地形のなかに地質がどのように分布しているのかを表わしたものに『地質図』があります。それまで地質図をコンピューター上に表現するための専門ソフトウエアがほとんどありませんでしたので、地質の組み方の論理構造を体系化して再現するプログラムを組みました。それがわたし自身では大きな仕事でしたね」

日本情報地質学会が設立されたのは90年。いま坂本先生はその中枢にあって牽引役も務める。

「地質学を研究していますと地震についてふれる機会がありますから、学生たちに対しては地震や防災対策についての講義も多くなりました。教員をめざしている学生たちだけに、児童の安全を守るという身近な問題でもあり、みんな真剣に聴いてくれますね」

4年間を完全燃焼するために一生モノの力を

研究室でパソコンに向かう坂本先生

國學院大學人間開発学部の専門ゼミは、3~4年次の学生が対象である。ということは、昨年度に第1期生の3年生が初めてのゼミ演習を体験したことになる。坂本ゼミでは3人のゼミ生を受け入れた。

ちなみに人間開発学部では学科の枠を越えてゼミの受講ができることになっている。ただし坂本ゼミを昨年受講することになった3人は、偶然にも健康体育学科の学生ばかりであったという。

「彼ら3人はみんな、健康やスポーツにおけるリーダーに将来なるという明確な目標をもっています。ですから、わたしのゼミでは、論文作成の指導やコンピューターのデータ処理・分析方法の指導を中心にやっています」

論文作成指導については、それぞれが4年次になって挑む卒業論文につながるように指導しているとも。ちなみに初のゼミ生たちが論文でいま取り上げているテーマは、「健康運動指導士の役割」「スポーツ時における心理の状態について」などだ。
あらためてゼミ生たちへの指導方針については次のように語る。

「とにかく不完全燃焼のまま大学を卒業してほしくないですね。大学4年間でやるべきこと学ぶべきことを見つけ出して、それをやり通して達成感をもって卒業していってほしい。大学で学び研究した成果が卒論になりますから、それが満足のいくものに仕上がるよう指導していきたいと思っています」

坂本先生が研究室に在室しているときは、その入り口のドアはいつでも全開にしてある。そのねらいは、学生が気軽に来てもらって学習指導や相談が受けられるようにという配慮からだという。

なお、國學院大學人間開発学部では2013年度、幼稚園教員養成を目的にする「子ども支援学科」を開設される予定であることもここに記しておこう。

こんな生徒に来てほしい

國學院大學人間開発学部の2学科は学習目的がはっきりしていますから、それらをしっかり意識して目標をもって学んでほしいですね。2つの学科は相互に科目の履修ができるようにもなっています。そうした制度も活用利用して、プラスαのものを学んでほしいとも思います。

公開日:

※掲載されている教授の所属・役職などは取材当時のものであり、現時点の情報とは異なっている場合があります。