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GOOD PROFESSOR

獨協大学
国際教養学部 言語文化学科

二宮 哲 教授

にのみや・さとし

1970年愛媛県生まれ。’96年東京外国語大学大学院地域文化研究科修士課程スペイン語専攻修了。’99年スペイン・マドリード大学文献学スペイン言語学専攻博士課程満期退学。’03年獨協大学外国語学部言語文化学科専任講師。同助教授・准教授を経て、’12年より現職(国際教養学部の設置は’07年)。

著作には『“hablar{español/el español}”「寺崎英樹教授退官記念論文集」』(くろしお出版)『プログレッシブ西和・和西辞典』(小学館)がある(著作はいずれも共著)。

「二宮ゼミ」のURLアドレスはコチラ↓
http://www2.dokkyo.ac.jp/~gbsemi04/

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二宮研究室が入る「中央棟」
新築された獨協大「学生ホール」

いまこそスペイン語を学ぼう

今週紹介する獨協大学国際教養学部言語文化学科の二宮哲教授は、スペイン語学が専門である。昨年度前期(12年4月~12年9月)のNHKラジオ第2『まいにちスペイン語』の講師を務めているのも二宮教授だ。まずは学部学科(同学部は言語文化学科だけの単科学部)のことから話してもらおう。

「まず英語は必修で全員が学び、それにプラスしてスペイン語や中国語・韓国語から1言語を選択して、2言語併習のダブルメジャーで学びます」

「また、1年次からゼミ演習授業(1年次は基礎ゼミ)が組まれていて、教員と学生の関係が非常に密であるということ。2年次から4年次は専門ゼミになり、一人の教員について専門的なテーマを3年間かけて追求できます。この学部の専任教員は専門の幅が広く、学生はそれぞれの興味あるテーマを選択することができます」

ここ獨協大学言語文化学科では、(1)スペイン・ラテンアメリカ研究(2)中国研究(3)韓国研究(4)日本研究(5)言語教育研究(6)グローバル社会研究(7)人間発達科学研究(8)総合科学研究――の8研究科目群から2群を自由に選択して学ぶことになる。

「1年次からゼミの授業があることもそうですが、授業の中心が語学ですので、講義形式の授業より教員と学生が会話をする機会が多く、より密な関係がつくられているようにも思います」

天野貞祐記念館併設の「図書館」
獨協大キャンパス内の中庭

スペイン語の鬼門である「冠詞」研究の第一人者

二宮教授の専門は「スペイン語学」だ。教授の話は、近年若者のあいだにスペインへの関心が高まっているという点から始まった。

「良くも悪くもマスコミに取り上げられる機会が多くなりました。まずマイナス面ではスペインの通貨危機問題がありましたし、プラス面では野球WBC大会における中南米諸国チームや選手の活躍、あるいはスペインはじめ南米諸国でのサッカー人気、あるいはフラメンコや料理への関心もあるようですね」

これは獨協大学だけでなく、語学系学部をもつ大学の全国的な傾向でもあるそうだ。そもそもスペイン語は、使用国数が世界第3位で、話者数では第4位の言語になる。そのスペイン語の習得について二宮教授は次のように語る。

「スペイン語の基本的発音は、日本語と同じ5母音(ア・イ・ウ・エ・オ)ですから発音が覚えやすくて、日本人にとって取っつきやすい言語といえます。ただし文法は日本語とは違いますから、その習得のハードルは他の言語とくらべ必ずしも簡単とは言えません」

そこで二宮教授が長年の研究テーマにしているのは「スペイン語の冠詞」についてだ。

「英語にも出てくる定冠詞・不定冠詞と同じで、『el』『la』『un』『una』などがあります。その機能は英語の冠詞と基本的には同じですが、男性名詞と女性名詞(あるいは単数と複数)によって変化しますから、その使用方法は複雑です。スペイン語作文で一番ミスを直されるのが、この冠詞の部分だとさえ言われるほどです」

それだけ習得するのが難しいとされるスペイン語の冠詞だが、二宮教授は、その冠詞の教授法を中心にその周辺について研究を進めている。

公園を抜けて獨大キャンパスへ
「2004年冬合宿」でのゼミ集合写真

未知なるものへの好奇心をかき立てながら生きる

獨協大学言語文化学科の専門ゼミ演習は2年次から始まり、4年次まで一人の教員について学んでいく。4年次には卒業論文が必修となる。二宮教授のゼミでは例年10人前後のゼミ生を受け入れているが、希望者は毎年それを超えるため選抜が恒例となる。その選抜については作文の提出と先生の面接によるが、そのポイントはゼミに対する興味の度合いだそうだ。

「ゼミの最初のうちは2~3年次合同で進めます。ここでゼミの雰囲気や進行方法に慣れてもらい、理解してもらったところで学年別で行うようにしています。2~3年次合同のときは、スペイン全般について各種テーマを設定し、それぞれについてグループ研究し、発表してもらいます」

そして、いよいよ2年次後半からは、小グループ(あるいは個人)による研究がスタートする。

「ここからは引き続きそれまでと同じテーマで研究内容を掘り下げるのも、または別の新しい研究テーマに挑むケースなどそれぞれ自由としています」

いずれにしても各自の卒論を見据えて、それぞれテーマを絞り込むために研究と発表が繰り返されていくことになる。

「卒論テーマは、ゼミ生たちに自身が関心をもっていることをいくつか挙げてもらい、わたしとの相談で論文として成り立つかどうかを判断し決めています」

あらためてゼミ学生への指導方針については次のように語る。

「わたしが言うまえに課題に気づいて自ら動くようになる。これが基本ですね。大学という場所で自ら意味のある動きをするためには、知識欲とか好奇心というものがないと、なかなか動けるものではありません。それら知識欲とか好奇心をかき立てるような授業展開を考えて指導しています」

学生が自らの考えで動けるようになると、自ら望んで海外留学に出向くなど積極的になり、結果として就職活動などもうまくいく好循環になる例が多いそうだ。

ところで冒頭で紹介した二宮教授が講師を務めたNHKラジオ第2『まいにちスペイン語』は好評により、この秋再放送される予定だ。外国語に関心のある皆さんはぜひ一度聴取してみてほしい。

こんな学生に来てほしい

自分の知らないことを知りたい、という心の内からの欲求を感じている人。そういう人は、いろいろな未知なる事物を読んだり聞いたり見たりしているから、心のなかに欲求なり好奇心なりが募ってくるんです。そのためのアンテナを普段から張っていて、自らの考えで動けるような人が来てくれたらいいですね。

公開日:

※掲載されている教授の所属・役職などは取材当時のものであり、現時点の情報とは異なっている場合があります。