早稲田塾
GOOD PROFESSOR

明治大学
政治経済学部

高木 勝 教授

高木 勝(たかぎ・まさる)
1945年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、富士銀行に入行。1982年8月から87年の7月まで、富士銀行調査部員としてNY駐在。88年10月より、富士総合研究所で経済調査部長。97年6月に富士総研役員。98年より現職。

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人名検索ヒット数513件

テレビや新聞でもエコノミストとして大活躍の高木先生だが、一般週刊誌・月刊誌のタイトルを集めた専門データベースで高木先生の名前を検索したところ、なんとヒット数が513件である。

今年になってからの記事タイトル数だけでも55件。つまり、月5件以上も、出版社からコメントを求められている計算になる。  

その内容がまた実に幅広い。アメリカのテロ事件以後の経済予測や政治家の経済政策への批判、株価の動きやNTTのリストラについてまで、あらゆる問題に高木先生はコメントしている。
「経済評論家としての経験からいえば、10の予測のうち最低7は当たってないといけません。厳しいですよ。今日の天気だって当たらないことが多いのに、これから1、2年先の世界経済の状況を予想するわけですから」

トップエコノミストとして活躍する秘密

サラリと語る高木先生だが、7割以上当たる経済予測を出し続けるのは容易なことではない。

そもそも経済は、政治状況や事件などあらゆるものに反応する。そうした中には、今回のアメリカの同時多発テロ事件などのように、予測不可能な事件も含まれる。つまり、突発的な事態が起こらなかったときの経済予測は、確実に当てなければならない。

しかも、コメントを求められる状況がすごい。
「待ったなしで聞いてきますからね。いちいち時間をいただいて、辞典や本を見たり、経済指標を見たりしてお答えするわけにはいきません。聞かれたら直ちに答えないと。これは、日ごろのストックがなければできませんね。もちろん雑誌に掲載されれば、専門家の目にも触れます。言ってることがオカシイとなれば、二度と使ってもらえませんから」
こうした厳しい環境のなか、トップエコノミストとして活躍をし続ける高木先生が、「1年間まじめに私の講義(現代日本経済論)を聞いてもらった学生は、いやでも現実の経済が身近なものになると思いますよ。
そうしなければ、この科目の存在意義がありませんから」と自信をのぞかせる。  だが一般的にいって、経済学部・学科の人気は以前ほど高くないらしい。数学の知識が必要とされ、文系の学生には難しいという印象が強いうえに、実際に社会に出て本当に役立つかどうか疑問視する向きもあるのだから。

世紀をまたいで、実際の経済はこれまで以上に激しく動いている。大学で学び研究する経済理論と開きが出てくるのは、当然かもしれない。

生きた経済を学べる講義

「30年近く現実の経済を追っかけてきた私に言えることは、純粋な経済理論は大学で学ぶことができるということです。
理論と現実の融合をはかれるようにすることが、私の主な狙いなのです。教養課程などで学んだ経済学や経済原論を基礎知識として、いかに現実の経済を読みとっていくのかを教えていきます。ですから講義のなかでも、日々の細かい経済動向を単に追っかけるだけではなく、きちっとした論理に基づきながら、経済事象を正確に切っていくようにしています」

最新の題材を扱うため、高木先生はいわゆる講義用のノートをつくらないという。

万年ノートをつくって、毎年同じ講義を繰り返すことなどできるわけがない。経済状況の変化をUP TO DATEに反映する内容だからだ。  

最近、講義で取り上げたのが『日本経済新聞』の読み方。新聞の読み方なんて、笑うなかれ。経済をわかるための読み方、あるいはわかった読み方をできる人など、社会人でさえ少ないのが現状だ。

「単に方法を教えるわけではありません。実際の日経新聞をベースに、どこに目を付けて、どんな視点から読んだらいいのかを講義します」
講義では、「手がかりを各人に植え付けていく」ことを心がけているという。経済の見方や切り方を、丁寧に教えていく。そうすれば、どんなに状況が変わっても、経済の状況を大きく読み違えることはないのだ。

経済学は一生モノの生きる力

試しにあなたも、ここ最近の新聞の一面だけでも眺めてみるといい。いろんな大事件がある中で、思いのほか経済についての記事が多いことに気がつくだろう。経済がわからなければ、世の中の動きがまったく理解できない時代になってきた。それゆえ、社会に出てから経済の勉強を始める人も増えている。だが、ほとんどの人が挫折してしまう。だからこそ、初心者向けの経済解説書がよくベストセラーにもなる。  学生時代に経済を読みとれる力を身につければ、一生モノの大きな力となるだろう。そのためには、高木先生をはじめ一流エコノミストの講義を受けて、まじめに経済を勉強することが一番の近道なのだ。  必修科目でもないのに、高木先生の講義は、熱心な学生たちが大教室が一杯になる。時代に敏感な若者たちの問題意識に応えている何よりの証拠だろう。

こんな生徒に来てほしい

経済の動きに関心と疑問を持つ学生でしょうね。  一例でいうと、いま株価が下がっている、なぜかを考える。それはIT革命が崩壊したからだ、と。では、なぜ崩壊したのか、とさらに考える。こうやって、なぜなぜをずっと繰り返すと、物事の本質に迫っていけるのです。疑問を持ちながら関心を強め、講義を受けたり、本を読んで研究したりして、なぜなぜを少しずつ解いていく。これが経済や学問をマスターする王道だと思います。  経済に興味を抱いたら、ぜひ明治大学に来てほしいですね。

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※掲載されている教授の所属・役職などは取材当時のものであり、現時点の情報とは異なっている場合があります。