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法政大学キャリアデザイン学部 児美川孝一郎教授に聞く 自己推薦入試の特徴3

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――最後に、自己推薦入試で入った学生のその後や、自己推薦入試とキャリアデザイン学部の今後についてうかがいました。 

 

自己推薦で入った学生は入学後しばらくしてから目立ってくる 

 前年度はグローバル体験者とその他との区分けという新しい試みを行いましたし、キャリアデザイン学部としては、今後もこのまま自己推薦入試を続けていくでしょう。 

 自己推薦入試の合格者は、入学後しばらくしてから目立ってくる学生が多いのが特徴です。大学全体の事業として、2007年から学生センターを中心に「ピア・サポート・コミュニティー」を立ち上げ、学生が学生のサポートをする活動を行っていますが、ここで活躍している学生は自己推薦入試の出身者であることが多いのです。また、学部のイベントで中心となって活動する学生も多く、やはり特別な存在だと感じています。「生徒会をやってきました」「集団でリーダーをやってきました」という子が多いのも理由かもしれません。 

 自己推薦はとても手間のかかる入試制度ですが、それに見合うだけの手ごたえを感じているのはまちがいありません。 

 

様々な角度からキャリアを学び、他者支援ができる学生を輩出したい 

 キャリアデザイン学部のカリキュラムとしては、他の大規模大学とは違ったものを組んで、実習に行かせたり、小さな単位の授業をたくさん用意したりするなどの工夫をしています。 

 学部全体のカリキュラムや方針を、喫緊にダイナミックに変えようといった動きは今のところありません。改善すべき点は日々クリアするように努めていますが、例えば将来はMBA資格をねらえるようにするといった発想はありません。学生には、自分のキャリアだけを考えて満足するのではなく、他者のキャリア支援ができるような存在になってほしいと考えているからです。そのためには自分のスキルアップだけを考えるのではなく、対人関係や組織、家族やコミュニティ、あるいはキャリア支援や教育、心理学など、幅広い内容を学びつつ、自分なりの専門を興味に従って掘り下げていく必要があります。 

 長らく学生の就職が困難にあることがメディアでも注目されていますが、キャリアデザイン学部の学生にとっては、就職活動もインターンシップの一つであるとすら言えます。就活という目線で企業を回っているうちに社会の厳しさを知るということもそうですが、考え方が広がる学生や、集中力や行動力が急激に伸びるような学生もいるのです。仕事の世界に触れるような体験は、すべてキャリアデザインの学習に役に立つと言ってもいいでしょう。 

 なお大学院では、2013年からキャリアデザイン学研究科が経営学研究科から独立しました。今は、発達教育プログラム」と「ビジネスプログラム」との2つのプログラムが走っています。学校や大学でのキャリア支援を専門的に学ぶものと、企業内のキャリア支援を学ぶものです。これからも、どんどん学問の幅が広がっていくことが予想されます。 

 

保護者の皆様へ 

 保護者のみなさんが学生の頃には、自己推薦のような特別入試は存在していなかったでしょう。勝手がわからない分、不安もあるかもしれません。しかし、自己推薦入試は一人ひとりの志願者をより丁寧に見ようとする選抜の方法です。私たちの目から見ても、一般入試よりも自己推薦の方が向いているなと思う志願者がたくさんいます。お子さんがチャレンジしたいと望むのなら、どうかそっと背中を押してあげてください。

※記事の内容は執筆者個人の見解であり、早稲田塾の公式見解ではありません。

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