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青山学院大学文学部 三浦准教授に聞く 比較芸術学科自己推薦入試の特徴1

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 比較芸術学科は、60年を超える長い歴史と伝統を持つ青山学院大学文学部に、2012年に新しく設立された学科です。文学部史学科の設立当初から、日本史・西洋史・東洋史の各コースで行われていた芸術系の講座が芸術史コースとしてまとまったあと、主に芸術史コースが独立した形でスタートしました。 

 近年とくに文系において、複数の学科がまとまったり学科がコースへと変更になったりする傾向があります。そんななか、講座がコースとしてまとまり、さらに学科として独立するということは、いかに特色あるかけがえのない学びがなされているかを表しているといえるでしょう。 

 比較芸術学科は「美術」「音楽」「演劇映像」という芸術の3領域について、「比較学習」「古典重視」「鑑賞教育」をコアとし、理論と体験を組み合わせて学んでいきます。「比較」を学科名に冠している通り、ただ一領域を深く学ぶだけではなく、複数の領域を総合的に理解することを目的としています。そして、広く深い教養により、現代社会の課題に切り込んでいけるような人材を養成しているのが特徴です。 

 芸術を扱う学科というと、絵画を描いたり楽器を演奏したりといった実践的なことを中心に行っていると考えがちですが、この比較芸術科は実践が中心ではなく、観賞や比較によって芸術そのものを丸ごと学び、その教養を人間の普遍的な問題につなげていく場所であるとイメージするとよいでしょう。 

 

 比較芸術学科では自己推薦入試を行っており、10名程度が選抜されます。その具体的な内容とポイントについて、主に映像論を教える三浦哲哉准教授に教えていただきました。 

 

芸術に関わる根源的な問いができる人を求めている 

 比較芸術学科における自己推薦入試の試験内容は、単なる小論文や英語の試験などではなく、純粋に芸術への情熱や、それを学ぶための素養を見るものです。かなり個性的といえるでしょう。 

 われわれには、芸術の勉強をするというはっきりとした動機があるだけでは弱く、芸術にすでに慣れ親しみ、知識も多い人を選出したいという思いがあります。志望者の中には芸術を実践している人、つまり演奏者や画家を目指していたり、演劇や映画に関わっていたりといった人が多くいますが、そういった人たちが必ずしも有利とは限りません。また、映画や音楽を観賞することが好きで、たくさんの観賞体験があるというだけでも足りないのです。 

 趣味としての鑑賞や実践にとどまらず、「なぜ人類は芸術表現を獲得したのか」という根源的な問いを持ち、「芸術がこの社会で果たす役割とは何か」といった思索ができる人に来てほしいと思っています。 

 

一次選考のための書類は二次選考にまでつながってくる 

 自己推薦入試では、芸術を学ぶための資質を実際にみるためにも、書類選考の段階ではあまり厳しく選抜せず、面接もあわせて判断するようにしています。ただ、書類の内容は面接試験のときに重要な役割を果たしますから、真剣に取り組んでほしいものです。おしきせの言葉ではなく、自分の個性を自分だけの言葉でアピールしてもらいたいと希望しています。 

  この比較芸術学科で学ぶことは、通常の文学部とはかなり違い、芸術漬けの4年間になります。単にこの大学に入りたいのであって、学科はどこでもいいという人ではモチベーションが続きません。ですから、書類選考では入学した後にカリキュラムに適合する学生になるかどうかを最重視します。自己推薦理由書と事前課題という2つの手書き書類によって、自らの芸術を学ぶための資質を示してください。 

 

※記事の内容は執筆者個人の見解であり、早稲田塾の公式見解ではありません。

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