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青山学院大学文学部 三浦准教授に聞く 比較芸術学科自己推薦入試の特徴2

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――比較芸術学科に向いているかがダイレクトに示されてしまうという一次選考の書類。先生方は、提出された書類のどこを見ているのでしょうか。そして、筆記試験と面接で構成される二次試験では、どのようなことに気をつければよいのでしょう。 

 

書類審査のキモとなり二次試験にも活用される自己推薦理由書と課題 

 1500字以内で作成する自己推薦理由書は、純粋に志望理由だけを書くのでは、もちろん足りません。4年間で自分は何をどのように学ぶのか、計画や目標まで示してもらうのが理想です。この比較芸術学科で何をやりたいかを明確にすることが重要です。 

 事前課題では、指定されたテーマについて、これまでの芸術鑑賞体験をもとに自分の考えを述べてもらいます。美術、音楽、演劇映像の3領域の中から一つの分野を選び、作家などの名前を挙げながら2000字程度で論じます。付け焼刃的に背伸びをした内容を書くと、面接で必ず化けの皮が剥がれます。日々、芸術鑑賞体験を養っておくことが不可欠ということです。面接も視野にいれて、真摯に書類を作成する必要があります。 

 一般入試で入ってくる学生であれば、「これから芸術の勉強を始めたい」という人でも構いませんが、この自己推薦入試では、そうはいきません。ある程度個性を持っていて、一般的な勉強をまんべんなくできるというよりは、一つのことにマニア的、おたく的な力をすでに持っている人を積極的に選抜したいのです。すると、学科全体も活性化するであろうという期待を持っています。 

 

二次試験では一分野に注ぐ情熱と知識をPRしよう 

 書類審査の後は、二次試験として筆記試験と面接に臨んでもらいます。筆記試験の内容は、芸術に関することだけです。以前は英語試験がありましたが、これでは英語の試験結果がかなり合否を左右することになり、純粋に芸術への資質を見る試験とは言えないと感じていました。昨年度から英語を廃止しています。 

 出願資格に評定平均値は定めていますし、外国語の成績が悪い生徒は受けられないようになっていますから、そこで学力は担保されているとみなします。具体的には、あくまで昨年度の出願資格ですが、全体の評定平均値は4.0以上で、3.8以上でも「外国語」と「世界史B」あるいは「日本史B」の評定平均値が4.2以上であれば出願資格が与えられます。受験できるということは、基礎的な学力がある。だから芸術に関しての試験しか設けない、という考えです。 

 その筆記試験「芸術における基礎知識」では、その場で出される課題に取り組んでもらいます。解答用紙の範囲であれば字数制限はありません。音楽、美術、演劇映像と3領域の問題が選択式で出題されるので、希望分野により1つを選択します。辞書や教科書の持ち込みは禁止です。 

 自分の好きな一分野について思い切り書くことができるわけですので、好きなもの、得意なことを十分にアピールしてください。三つの領域それぞれに気を配っていなければ書けないような課題ではありません。もちろん、卒業するまでには多分野を比較して述べることができる学生になっていてほしいとは考えていますが、受験者にはそこまで求めていません。 

 個別面接では、一次審査で提出された書類と筆記試験の解答について質問がなされます。面接官はそれぞれの分野の先生3人ですが、受験生が選択した分野を専門とする先生が主に質問することになります。本当に情熱のある生徒であれば、専門の先生の質問にも的確で誠実な受け答えをし、合格となるはずです。自己推薦入試は一回きりのチャンスなので、自分の力を全て発揮する気持ちで臨みましょう。個別面接の他に、グループディスカッションはありません。

※記事の内容は執筆者個人の見解であり、早稲田塾の公式見解ではありません。

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