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青山学院大学文学部 三浦准教授に聞く 比較芸術学科自己推薦入試の特徴3

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 ――二次試験では一つの分野に対する情熱と知識を、先生方にありのまま知ってもらうことが大事であると言う三浦准教授。比較芸術学科はまだ5年目と新しいが、自己推薦入試に集まる学生の傾向はどのようなものだろうか。そして、これから受験制度はどう変わっていくのだろう。 

 

 比較芸術学科の自己推薦入試では、募集枠の10人に3分野の枠があるわけではなく、偏りが出る年もあります。人気なのは演劇、音楽、バレエ。部活があるなど高校生の時点で実践者が多い分野は、やはり受験者も多いようです。ただ、青山学院大学には日本を含む東洋美術の専門家がとても充実していることが特長です。高校生が日本やアジアの美術に触れる機会は比較的少ないので、受験生もここ数年はそれほど多くないですが、ぜひ注目してほしいものです。 

 男女比をみてみると、文学部なのでやはり基本的には女子が多いです。入学者の8割から9割が女子学生という年もあるほどですね。ただ、自己推薦入試で入ってきてくれる学生というのは、男女を問わず個性の際立った方、学科全体を引っ張る力を持っている方が多く見受けられます。これはまさに狙い通りで、今後もますますそのような方たちに来てほしいと思っています。全般的な教養がまだ足りないという不安があるかもしれませんが、それは後から幾らでも追いつくことができます「好きなこと」を突破口にして、外堀がだんだん埋まっていけばいいのです。 

 芸術はなによりも体験ありきの学問です。青山学院大学は都心の青山にあり、映画ならばイメージフォーラムなどの映画館も豊富で、ギャラリーや美術館や劇場などもたくさんあります。最新の海外文化の息吹を自然に感じられるところでもあります。 

 このように芸術体験に触れやすい土地柄が、感性を磨くには最高の環境を作っているといえるでしょう。入学したなら、内側からも外側からも芸術にどっぷり漬かれることは、間違いありません。 

 

比較芸術学科における自己推薦入試のこれから 

 学科が創設されてから4年が経ちましたが、学習環境はますます充実し、就職活動の結果も非常に良好でして、学科の設立理念に自信を持ち、これからも基本的な路線は変えずに発展していきたいと思っています。受験制度も、基本的にはこのままの姿を保っていくでしょう。 

 就職活動で成果があったというのは、本当に喜ばしいことです。この学科で勉強したことを社会で活かせるような流れがあるということですから。企業側も、芸術について学んで鋭い感性を獲得した学生をとても欲しがってくださっているということがわかり、教員一同、手ごたえを感じています。 

 今、ビジネスの場でコミュニケーション能力の向上が叫ばれていますが、比較芸術とは、人と人との意思疎通とは何かということを、芸術を通して徹底的に学ぶ分野です。上っ面のコミュニケーションではなくて、根本におけるコミュニケーションを獲得することができるはずです。 

 また、比較芸術学科の教育は、やはり青山学院大学におけるキリスト教の精神とつながっていると感じます。芸術というと、何か高尚で非日常的なことをやっているという印象があるかもしれませんが、この学科で重点的に学ぶのは古典芸術です。人文学の根本にある古典芸術を学べば、人間的な成熟を可能にすることができます。それが、この学科の最大の特長だと思うのです。人文学の価値がすぐには伝わりづらい世の中の風潮もありますが、理念を貫き、成熟した人間を育てていこうと思っています。 

 

保護者の皆様へ 

 本学科は、人類が蓄積してきた古典芸術の学びを通して、真の意味でコミュニケーション能力に秀でた人間を育てることを目標としています。入学を希望するみなさんには、できれば早いうちから、様々な芸術表現に触れて、柔軟な感性を養ってほしいと思っています。また、芸術を理解するためには、それを適切に語る言葉にも触れる必要があります。読書を通して自分の世界を広げる、そのような習慣もあわせて身につけていることが理想です。保護者の皆様には、本学科での学びを希望するかたが、伸び伸びと自分の個性を発揮できるよう後押ししていただければさいわいです。

※記事の内容は執筆者個人の見解であり、早稲田塾の公式見解ではありません。

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