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作業療法士として、患者さんを支援したい。活動のフィールドは、地域から世界まで!

作業療法士 藤川千鶴 Special Interview 13

Profile
早稲田塾第26期生。神奈川県立大和高校。北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科。
北里大学卒業後、非常勤で作業療法士として介護老人保健施設に勤務しながら、早稲田大学大学院人間科学研究科にて緩和医療学を学ぶ。現在、リハビリテーション専門病院にて、回復期の患者のリハビリに従事。

大事なのは、患者さんの心に寄り添うこと

入院当初、麻痺していて全く手を動かせなかった患者さんが、数カ月後に、着替えや食事ができるようになっていく――。
作業療法士は、病気や怪我のため体を動かす機能が低下した方に、身の回りのことを自分でできるようリハビリをするのが主な仕事です。脳卒中の方の場合だと筋肉を動かせなかったりするので、動かせるように練習したり、「最低限、トイレには自分で行きたい」という方には、車椅子からトイレに移れるよう乗り降りの訓練をしたり。台所で調理訓練をすることもありますし、病院の外に出て、買い物の訓練に行くことも。訓練メニューは、患者さんの目標や麻痺の回復の具合によって、理学療法士や言語聴覚士と相談しながら組み立てています。訓練以外には、患者さんのご家族とソーシャルワーカー、医師や看護師を交えての面談や、患者さんの退院後の生活に必要なサービスの調整などがあります。
何かができるようになっていく、そこを患者さんと共有できるのは、すごく嬉しい。ご自宅に戻った方がたまに病院に顔を出してくれることがあるのですが、「ここまでできるようになったよ」とか、家でちゃんと暮らせていると聞くと「本当に良かったな」と思います。
失語がある患者さんだと言葉にするのに時間がかかるし、認知症の方だと質問したことと違うことが返ってきたりする。「リハビリなんか必要ない」と拒否される患者さんもいます。そこは説明して納得していただく。「今が一番リハビリの効果が出る時期なので、頑張ってみましょう」と。この仕事で一番重要なことは、相手の反応をじっくり待ち、患者さんの心に寄り添うこと。その患者さんが回復することが一番なので、辛抱強く働きかけます。

北里大合格を
全面的に応援してくれたスタッフ

最初は看護師に憧れていたんです。現実的に考えるうちに、リハビリの仕事を知りました。病院に見学に行ってみたら、理学療法士は、ベッドから起き上がることや車椅子から歩き出すところへのアプローチが多いのに対して、作業療法士の場合は、着替えやトイレといった日常生活へのアプローチが多い。「せっかく仕事をするのなら、より患者さんの生活に密着したい」と、作業療法士を目指すことに。
高2で早稲田塾に入ったとき、成績があまりよくなかった。でも「北里大学に行きたい」と言ったら、スタッフが「じゃあそこに向けて頑張ろう」と。一切否定せず私の状況をわかったうえで応援してくれたので、すごくヤル気になりました。転機は、高3直前の春期授業。英語を集中的に勉強したら、4月に学力が大幅アップ。「やれば上がるんだ」とわかってからは、すべての科目をひたすら勉強、暇さえあれば自習室に通っていました。ガイダンスなどの場で、同じ志を持つ他校舎の塾生と交流できたのも良かった。医療・看護系は、一般受験でも志望理由書を書いて面接を受けるのがオーソドックスなので、他の学科を受験する子とは準備するものが違う。そこを話せる友達と、切磋琢磨できました。

勉強も、部活も。目一杯活動した学生時代

高校時代は、部活に行事に塾にと目一杯。受験一色じゃなかったのが良かった。大学でもハードな生活は変わらず(笑)。大学4年次には、8月まで実習をして、あとは国家試験の勉強と卒業論文の作成でずっと勉強漬けでした。大学卒業後は早稲田大学大学院の人間科学研究科に進み、緩和医療学の研究室で学びながら、介護老人保健施設で働いていました。
大学の4年間と大学院の2年間、計6年間は、早稲田塾のインターンシップにも参加。町田校では受付や試験の運用などを担当し、新宿校では、看護医療学系現合ユニットで対策講座の運営をしたり、塾生からの相談にのっていました。大学では実習のほかに週に2つも3つも課題の締め切りがあったので、インターンとの両立は体力的にも大変! それでも最後まで続けたのは、医療従事者を目指す塾生たちの“熱い思い”に応えたかったから。実際に大学で作業療法を学ぶ私が説明することで、塾生たちは驚きや気づきがあったようで、やり続けて良かった。
そうして大学院卒業後に、作業療法士として現在の職場へ。今年で3年目になります。

「英単語道場」で鍛えた英語で論文突破!

塾の講座で、今、特に身になっていると感じるのは「英単語道場」。スピードの速い英文に取り組むので、聴くことも読むこともできるようになるし、ナチュラルで正しい発音もわかる。音源はかなり聴き込みました。
塾で得た英語力は、受験にとどまらなかった。大学や大学院では、英語の論文をほとんど苦手意識なく読みこなせましたし、そのうちに「話せるようになりたい」という欲も出てきて、語学留学でサンフランシスコとバンクーバーに行くまでに。現在も、来年の国際学会に向けて、英語で発表しようと準備中。リハビリは研究職のような側面もあるので、英語を難なく読めて聞ける、というのは、かなり強みになります。

将来の<夢>患者さんの就労支援に取り組みたい

将来的には、患者さんの就労支援に取り組んでみたい。患者さんは、病気で倒れて入院して、病院で過ごしてからの復職が大きな壁になっている。患者さん自身、復職にあたっての手続きがわからなかったりするし、病院側のスタッフも、患者さんの職場の状況がわからないという問題がある。そこを繋げていきたい。うつなどの精神疾患で休職した人の復職支援や、発達障害の人の就業支援、どんな仕事でどういう業務内容なら働けるのか、そういったことを見極めて、長く働き続けられる環境や職種を提供できたら、と思っています。
結婚や出産をしても働き続けたいので、結婚するなら、家事や育児に協力してくれる男性がいいですね(笑)。子供は2~3人いたらいいな。子育てをしていると、仕事にも役立つようないい経験ができるのでは。子育てをしながら作業療法士としてのキャリアを重ね、患者さんの生活をより良くしていけたらと思っています。

医療系を目指す皆さんへ

大事なのは、「どうして医療を目指すのか」をしっかり語れること。我々の職種は、大学に入った時点で卒業後の職業が決まっているので、大学生になってから将来を考えるのでは遅い。その点で「現役メディカル館」で学べる皆さんはうらやましいです。学科を強化するカリキュラムがあって、「英単語道場」などの生きた英語を学ぶ機会に恵まれ、さらに特別公開授業など、実際に自分の目で見て体験して確かめられる場がある。早稲田塾にいるのなら、興味があるものは全部フル活用してみては。目標が決まったら、あとは自分に言い訳をせずに目の前のことをやれば、成績は1点、2点と上がっていきます。

―― とても穏やかな口調で、わかりやすく話してくださった藤川先輩。患者さんへの接し方やインターン時代のエピソードからは、人のために役立ちたいという藤川先輩の、使命感を強く感じました。英語での国際学会への参加など、挑戦を続ける先輩。早稲田塾出身者の活躍の舞台は、国内外を問わず広がっています。

藤川千鶴
藤川千鶴
作業療法士として、患者さんを支援したい
活動のフィールドは、地域から世界まで!
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