2007年3月25日 開催
特別公開授業
「あなたの知らないコンピュータの世界」
電気通信大学 情報通信工学科
西野哲朗 教授
早稲田塾秋葉原校にて

- 西野哲朗 教授(にしのてつろう)
早稲田大学理工学部数学科卒業。同大学院理工学研究科博士前期課程修了。理学博士。日本IBMなどを経て、2006年より現職。専門は計算機科学と数学。著書に『中国人郵便配達問題=コンピュータサイエンス最大の難関』、『量子コンピュータ入門』など。
コンピュータ科学は「脳を創る」段階へ
「現在、コンピュータ・サイエンスの最前線では、人間社会を含めた自然界のメカニズムを学ぶことに重きを置いています」
未来のコンピュータやアルゴリズム(問題解決手順)開発の第一人者である西野教授は、研究のトレンドをこう切り出した後、「巡回セールスマン問題」や「中国人郵便配達問題」などの「NP完全問題」について解説した。
NP完全問題とは、しらみつぶしに計算すれば解くことは可能だが、解答を出すのに天文学的な時間がかかる問題のこと。コンピュータに処理させると「計算時間の爆発」を起こしてしまうため、現在のコンピュータの弱点の一つとされている。
これを克服するため、西野研究室では、何と、究極の情報通信システムである人間の「脳」の仕組みを解明して、これに倣った「脳型コンピュータ」を開発しようとしているという。コンピュータ大貧民大会」の様子を交えながら、「脳型コンピュータの開発には、計算論的ゲーム理論や量子ゲーム理論といった、新たなゲーム理論の活用が欠かせない」と強調する西野教授。
情報系の教員が全体の40%を占めるなど、コンピュータ・サイエンスに強みを発揮する電気通信大学ならではの、最先端の研究の奥行きの深さ、そして何よりその面白さに塾生たちは圧倒された。

















