2008年4月20日 開催
特別公開授業
「君はなぜ大学に行くのか」
慶應義塾大学 環境情報学部
冨田 勝教授
秋葉原校にて

- 冨田 勝教授(とみた・まさる)
慶應義塾大学工学部数理工学科卒。米国カーネギーメロン大学コンピューター科学部大学院修士課程、博士課程修了。現在は環境情報学部教授および慶應義塾大学先端生命科学研究所所長、医学部兼担教授。専門とする先端生命科学に、早稲田塾と取り組む「スーパーバイオサイエンスプログラム」が、塾大連携プログラムの先鞭として、各界より注目を集めている。
興味のある分野を探すことから、大学選びは始まる
「大学をブランドで選ばないでください」
開口一番、会場を埋め尽くした塾生たちに、教授はそう語りかけた。
先端生命科学における第一人者である冨田教授は、自身の研究生活での思い出を交えながら、大学でできる研究について話を広げていく。
「偏差値序列を基準にせず、興味があること、楽しいと思うことを伸ばすよう心がけてください。そしてそれを、社会に役立ててください」
そう強く語る教授の生き方は、まさにその言葉を具現化したものだった。
慶應義塾大学工学部を卒業したのち、人工知能(AI)を研究したいという気持ちから、渡米。カーネギーメロン大学へ入学した。だがそこで、教授は当時のコンピュータの限界にぶち当たり、「人間という生物そのものの研究をやりたい」と思い立つ。
人間の設計図(ヒトゲノム)の研究をするため、医学部へ進学する。コンピュータの中で赤血球を数式として再現するE-CELLプロジェクトの開発など、生命情報学の権威となり、現在に至る。
やりたい分野を学べる大学を探し、志望することこそが、本来の受験の姿であるという冨田教授。
「やりたくないものを無理やりやることで時間をとられているとしたら、それは自分にとってプラスにはなりません。小さく限られていてもいいから、興味のある分野での最先端を目指しなさい」
講義終了後、今もなお研究者としての情熱を燃やし続ける教授に、塾生から多くの質問が投げかけられた。


