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AO・推薦入試対策 志望理由書編 【早稲田塾】

成蹊大学AOマルデス入試の志望理由書

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学部別に題意が異なっており、かつ相当に細かいというのが大きな特長。したがって、題意を正しく満たしさえすれば、志望理由書分として割り当てられている点数のかなりを、確実に獲得できそうだ。逆に、そこをいい加減にすると相手にされない危険性もある。
成蹊大学では志望理由書の指定用紙が「問1」と「問2」に分かれているので、それにしたがって論じていく。

【問1】

1)経済学部・文学部・理工学部の場合

「あなたの将来の夢や将来就きたい職業などについて」を聞く。題意は「将来の夢」と「将来就きたい職業」だ。目立つのは、過去の自分がなぜ「夢」「職業」に就きたいと考えたかを、過半以上のスペースをとって書くケースである。確かに不必要とまではいえないものの、題意から推して3分の1もあれば十分なはず。

「将来の夢」と「将来就きたい職業」の因果関係は

夢があって職業が決まる

めざす職業の先に夢がある
のどちらかが自然で、そこに学業がどう絡むかが問題となる。ただし学業に関しては、くわしい内容を「問2」に書く結果となるので、純粋に夢と職業の因果関係を決定すると自分でもわかりやすくなる。

もちろんその前に「夢」と「職業」を明確にする作業が必要に決まっている。しかし、この点を案外とぼかしている志望者も目立つ。理由の多くは「ハッキリ決まっていないから」だ。わからなくもない。でも出題側もそれを承知で、ある種の決意を知りたいのだろうから、「決まっていない」からぼやけるというのは一種の怠慢だ。懸命に想像力を働かせて、具体的にたどり着こう。

仮に見出したとしても思いつきレベルではつらい。ある夢なり職業を明記したら、せめて百科事典程度で「調べる」行程を踏むように。

2)法学部の場合

「なぜ大学で学びたいのですか」を聞く。「大学で」を「成蹊大学で」と置き換えても、「大学」という学府で学ぶ意義でも構わない。具体的な学びの姿については、やはり「問2」に書くことになるので、校風、学風、建学の精神、学問の意義といった大枠のテーマを具体的に書ききる能力が試されよう。

【問2】

1)経済学部

「あなたが成蹊大学経済学部をなぜ志望したか、またそこでなにを学びたいかについて【問1】で述べたことと関連づけながら」が題意となる。まず「【問1】で述べたこと」と「関連づけ」る、との題意を満たすには、「夢」「職業」が「成蹊大学経済学部」での学びとどうつながるかが表現できなければならない。

その過程で、「なぜ志望」「そこでなにを学びたいか」の両論を書き分ける必要がありそうだ。【問1】の「夢」「職業」を具体化するために、「成蹊大学経済学部」を志望した理由とは、学部のあり方を主に答えることになるし、「なにを学びたいか」は具体的に何をどうするかまで踏み込め、との意図だと解釈してよさそうである。オーソドックスな志望理由書のタイプに属する。

2)法学部

「成蹊大学法学部はAOマルデス入試合格者にゼミや学生生活を活性化する自主性や積極性を期待しています。あなたはこの期待にどのように応えられますか」 と、AO・推薦では屈指といっていいほど込み入った題意を掲げる。

まず言葉の意味を国語辞典で調べるところから始めよう。「ゼミ」「活性化」「自主性」「積極性」あたりは知っているつもりの典型で、実は結構あいまいである。なおこの過程は本連載「やってはいけない2<レッドカード>」に詳述したので合わせて参考にされたい。

辞書的な意味を確認したら、今度はパンフレットなど情報源からそれに近しい情報を拾い出して、【問1】との関連性を意識しながら1つ1つつぶしていく。指さし点呼するぐらいのつもりで題意を踏まえていこう。例年、ここがクリアできない人が続出する最難関の箇所だ。


3)文学部

【問1】で書いたことと関連づけながら

A「なぜその夢を持つようになったか」
B「現在までその実現に向けてどのような行動(情報収集、読書等を含む)をしているか」
C「実現に向けてどのような計画があるか」

を「なるべく具体的」に書くよう、要求される。

例年目立つのは、A・B・Cのそれぞれに気を取られて「なるべく具体的」を丸ごと落っことす人がいる点だ。まずここを注意。

A=過去、B=現在、C=未来とおおむねわけてよかろう。このなかから「具体的」に書く種をもっとも保有している選択肢から埋めていくのが現実的だ。まずそこを「具体的」にすれば、過去-現在-未来の関係性からイメージしやすくなる。

【問1】の「夢」「職業」が具体的にイメージできない人は、いっそ【問2】を先に書き始めるというのも案外と有効な方法である。【問2】を調べながら書いて、「夢」「職業」が具体化できたという先輩も過去にいた。

4)理工学部

「科学技術と未来」「理学・工学をとおして実現したいこと」「私の発明・発見」のうち1つを選んで「志望理由と関連づけ」る、のが題意だ。

どれを選ぶと有利なのかとの質問を受ける。おそらく見当違いの心配で、それ以前に「志望理由と関連づけ」られる選択でないと意味がない、との原点を忘れないでほしい。
理工系の志望理由書に時折感じられるのは、「文章を書く行為は文系」というイメージがあるのか、せっかく数式などを用いた証明の能力をもちながら、封印する志望者が後を絶たない。同大学の志望理由書は升目がないので、数式を書き込むのに迷いはいらない。それ以前に「書く」に文系も理系もない。

「私の発明・発見」は具体的に書く種がないと選びようがないので、ある人は大いに書くというスタンスでいい。「科学技術と未来」は最も書きやすそうで、その実、受講生が似通った傾向を示してしまう。内容は似ていても深さで勝負したい。そのためにはやはり「調べる」が大切である。

「理学・工学をとおして実現したいこと」は「理学・工学」とは何か、をやはり、せめて国語辞典で調べた上で、百科事典レベルまで目を通すとの「一仕事」があると、内容が全然違ってくる。

著者紹介

【坂東太郎】

毎日新聞記者などを経て現在、早稲田塾論文科講師。 現在、日本ニュース時事能力検定協会監事を務める。 著書に『マスコミの秘密』『時事問題の裏技』『ニュースの歴史学』など。

※「志望理由書対策入門」の内容は、早稲田塾生専用サイト「マイページ」にて15回分早く連載されています

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