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AO・推薦入試対策 志望理由書編 【早稲田塾】

立命館大学「各学部による独自方式」エントリーシートの概要5-内容別-

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前回に引き続き「基本的なパターン」のうちC欄とD欄について考えていく。

C欄……入学後に学びたいテーマなど。要項にある文言だと「入学後に学びたい分野やテーマについて」
D欄……卒業後の進路。要項にある文言だと「卒業後の進路(就職や大学院進学など)についての希望」

●文学部
「フィールドワーク・演習方式」
が地理および心理の志望者で、「課題論文方式」はほぼその他と考えていい。いずれもエントリーシートとは別に課題リポートがある。

「フィールドワーク・演習方式」で地理学専攻志望者はその能力を測るような課題を、心理学専攻は学問に関わるテーマを、自分で設定して論じる。

「課題論文方式」もまた、エントリーシートとは別に「共通課題論文」を提出しなければならない。内容は心理学専攻と似ていて、自身が出願する専攻・プログラム・領域と関係するテーマを自ら設定して述べる。

いずれもエントリーシートは「学習意欲・関心」などを計り、課題リポートは論文としての完成度を見たいようで、専門性への適合と直接結びつけるほどではない。例外が地理学専攻で「評価ポイント」からうかがう限り、その学問を行う者として適しているかを踏み込んで判断する可能性がある。

したがって課題リポートは、原則として「自分でテーマを設定した小論文」の趣が強い。地理学専攻を除いて、志望する専攻などへの親和性は強く求められないのでC欄との競合は避けられよう。というか避けるよう工夫した方がいい。評価のポイントが違うので。

学部の性質上、どの書類も高い文章表現力が求められる。課題レポートはいうまでもなく、エントリーシートでも題意に沿ってさえいればいいというのではなく、読み手をうならせるような文章でありたい。とくにD欄は人文学科で教育人間学専攻を除いて「研究者」という解答が多いかもしれない。それはそれで構わないものの、ありきたりの内容で採点者を飽きさせないよう、何の研究をどうしたいのかなどを明確に打ち出すなどの工夫がほしい。

●映像学部「表現力プレゼンテーション方式」
文学部とよく似た形式である。やはりエントリーシートと別に課題リポートが存在し、エントリーシートは「学習意欲・関心」を、課題リポートは「学術的に高度」なことを求めないので専門性とダイレクトに結びつくわけでもない。

ただし課題リポートとC欄との書き分けは微妙である。というのもレポートは「映像文化」「映像テクノロジー」「映像プロデュース」「映像ビジネス」のなかから1つ、または複数のテーマを設定する決まりになっている。映像学部のコンセプトは「アート」「ビジネス」「テクノロジー」の3ジャンル確立と融合である。したがって「映像テクノロジー」と「映像ビジネス」はほぼ重なり合う。また学部コンセプトによると、3ジャンルがすべて融合した地点が「プロデュース能力」なので、「映像プロデュース」とほとんど同じだ。「映像文化」と「アート」も似ている。

すなわち課題リポートが定めた切り口のどれを選んでも、学部コンセプトに近づいてしまう。それは取りも直さずC欄の「入学後に学びたいテーマなど」と似通うわけだ。といって「映像文化」「映像テクノロジー」「映像プロデュース」「映像ビジネス」という概念を、学部コンセプト以外から探し出してくるのも難しい。結構悩む点である。

過去の例を紹介すると、課題レポートは、学部コンセプトは理解した上で、その概念上にある何か具体的なテーマを掲げて掘り下げていき、エントリーシートは「学習意欲・関心」に徹する。この方法だと、課題レポートが本来求めていない「学術的に高度」の方向へどうしても行ってしまう。調べたり本を読んだり該当作品を鑑賞するなどの営みを重ねるのだ。おそらく書き分けるとなるとそうなるであろう。「学術的に高度」は求めていないにせよ、「高度」であって悪いという話でもないのだから。

「表現力プレゼンテーション方式」は、一次選考まで同じで二次で「映像視聴・小論文型」と「課題作成型」に分かれるという珍しい形式を取っている。試験の概要から察するに、前者は主に評価・評論・キャスティングなどのジャンルで、後者はプレーヤーも視野に置いた形式であろう。このあたりがD欄とも絡んでくる。

映像学部の「学びのフィールド」のうち、映像文化は「映像視聴・小論文型」に近い。映像制作は「課題作成型」と親和性が高かろう。映像テクノロジーはどちらかというと「課題作成型」か。映像プロデュースは前述の通り学部コンセプトの全融合系なので、どちらでも構わない……と一応の想像が付く。要するにプレーヤーそのものか、それを支える側か、ないしは評価する者になるかという違いが一応あって、D欄にその辺をアピールするという形が自然なのである。

もっとも同学部のこの方式は、「課題作成型」ですら日芸オーディションのように画力のずば抜けた能力を必要とするというわけではない。アドミッションポリシーにも「小論文または絵コンテにおける技能的巧拙というよりは、その表現力が重視されます」とある。「技能的」に「巧」みな者が「表現力」を欠くとは思いにくいので、この方式は、それはそれでもちろん評価はするものの、「一芸」入試とは違って書類や二次試験で発揮されたパフォーマンスから、潜在力のある人材も見出していこうという目的であろう。したがって、多少実技系に自信を持てない者はC・D欄でチェックされる「学習意欲・関心」の高さで採点者を大いに魅了したいところである。

著者紹介

【坂東太郎】

毎日新聞記者などを経て現在、早稲田塾論文科講師。 現在、日本ニュース時事能力検定協会監事を務める。 著書に『マスコミの秘密』『時事問題の裏技』『ニュースの歴史学』など。

※「志望理由書対策入門」の内容は、早稲田塾生専用サイト「マイページ」にて15回分早く連載されています

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