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大学プロデューサーズ・ノート 【早稲田塾】

大学の動画活用事例:AO入試の解説ムービーをYouTubeで 京都精華大学

マイスターです。

以前にお伝えしたとおり、YouTubeやニコニコ動画などを活用しながら、動画・映像を使ってPR活動を行っている大学の事例を少しずつご紹介していきたいと思います。

で、いきなりですが、かなり特殊な事例を見つけてしまいました。



【今日の大学ムービー】

再生すると、最初にテロップで、映像の説明が出ます。

で、その後、突然クイズバラエティー番組が始まります。
↓ちなみに以下が第2部、第3部の映像。

フジテレビの映像かと思われそうですが、これは大学が制作・配信しているものです。

実はこれ、2009年度のAO入試がどのような形式で行われるのかを説明するムービーなのです。

京都精華大学デザイン学部ビジュアルデザイン学科、デジタルクリエイションコースが実施する、「プレゼン入試」の説明をするための映像です。


……まだついてこられていない方が多そうです。
大学のサイトを見てみましょう。

■「京都精華大学 2009年度デジクリプレゼン入試オフィシャルサイト」(京都精華大学)

↑こちらが、2009年度「プレゼン入試」の公式サイト。
そして、「入試概要」として、以下のようなことが書かれています。

【入試概要】

2009年度のプレゼン入試のプレゼンターはデジクリ客員教授でもある“タナカカツキ先生”です。

プレゼン入試のタイトルは、

「タナカカツキのプレゼン入試 クイズに答えて大学に入ろう!
大スペクタクル☆」

本年度のプレゼン入試の大きな特徴は、タナカカツキ先生が出題する問題に答えてゆくクイズ番組形式のプレゼンテーションとなります。

2008年8月19日のプレゼン入試当日には、タナカカツキ先生から出題される問題を、タナカカツキ先生とビジュアルデザインの教員の前でプレゼンテーションして下さい。(09.8.9更新)

プレゼン入試の出題問題とプレゼン入試の流れを想定したムービーをYouTube等で公開しております。タナカカツキ先生とデジクリの学生達が共に制作した、この模試ムービーをご覧頂く事でデジクリプレゼン入試の傾向と対策が分かります。

まずはこのムービーをご覧頂き、デジクリ プレゼン入試サイト内にあるエントリーフォームにてプレゼン入試へエントリーを行って下さい。

■「京都精華大学 2009年度デジクリプレゼン入試オフィシャルサイト:入試概要」(京都精華大学)より)
2009年度、デジクリのプレゼン入試は、受験生のみなさまにクイズ番組の回答者になってもらってもらいます。

テレビのクイズ番組本番さながのセットの中、回答者席に座っていただき制限時間内に出題に対する答えをスケッチブックに描いてもらってその場で開示してもらいます。

出題されるクイズは単なる知識や持ち合わせの情報を試すものではありません。

与えられたクエッションに対する豊かで斬新なイマジネーション、そしてそれらを瞬間的にビジュアルで伝える表現力、その場の空気、流れ、リズムを読み取る能力。

新しい時代のクリエイションを担う人材が最も力の発揮できる入試方法と考えます。

入試の石器時代は終わった!

極度の緊張と己のすべてが露呈される、
世にも恐ろしい入試がはじまる!

■「京都精華大学 2009年度デジクリプレゼン入試オフィシャルサイト:プレゼン入試の実施にあたって」(京都精華大学)より)

一層ついていけなくなった?
ううむ、そういう方もいるかもしれません。

ムービー以前に、入試としてどうなのかというところで、批判も集まりそうです。
マイスターも正直、映像を見て、引きました。
「クイズに答えて大学に入ろう! 大スペクタクル☆」というコピーを見て、さらに引きました。

しかしこちらの教員の皆様は、この入試で「その場の空気、流れ、リズムを読み取る能力」を判断できると考え、またそういった力を持った人材が学科に必要と判断されたのだと思います。

入学後のカリキュラムとの連動性などもありますし、入試として適切かどうかということは、ここでどうこう言える話ではありませんので、とりあえず置いておきましょう。これで合格した学生が活躍するようなら、次年度以降もこういった形式が続くだけですし、逆に入学後に伸び悩むようなら、違う方法に変わるだけの話です。


でも確かに、こんなスタイルの入試を行うとしたら、受験生達に事前に内容を伝えるのは大変でしょうね。

■「受験生の方へ:芸術・デザイン・マンガ学部AO入試:デジタルクリエイションコース」(京都精華大学)

↑こちらにも入試の公式な説明が載っていますが、このページの記述だけでは、どんな入試かわかりません。映像を使わないと、無理でしょう。
もっとも実際の試験風景は、上でご紹介した映像ほど、ハデハデでノリノリのものではない……のだと思いますけれど。(実際とのところは、わかりませんが)


この「プレゼン入試」には、

●入試の制作に学生が関わっている
●入試自体が、学科の紹介になっている

という特徴があるのかな、と思います。

冒頭でご紹介した映像の制作には、このコースで学んでいる学生が関わっています。

■「デジクリ2009年度AO入試ブログ」(京都精華大学)

↑こちらにブログもあります。
ブログを読むと、映像の他、webサイト、背景セット、フライヤーなどなど、すべて学生さんによる制作。このブログの執筆もそうです。
この入試に付随する制作物は、学生さんの制作実習素材として位置づけられているようです。
入試の準備をしつつ、同時に在学生の実践経験も積ませるという、とても珍しい事例です。

そんなわけですから、入試を通じて、学生の活動成果もPRしていることになるわけです。
この学科に入学すれば、こういったものをつくれるようになる、という見本ですね。
冒頭の映像は、その最たるものでしょう。


映像を使うことで入試の内容をわかりやすく伝えるのはもちろんですが、それだけではありません。
YouTubeを通じて、「ユニークな入試」の映像を流して話題を集め、ついでに学科の教育内容もそれとなく伝えるのが狙いなのかと思います。
「ちょっと変わった学科だ」という評判は、集められるでしょう。

ご興味のある方は、映像の他、上記のブログなどを見てみてください。


最後に、一点だけ。

■「『ユーチューブ入試』や『ニコ動講話』 大学で『動画サイト』活用広がる」(J-CASTニュース)

↑こちらの記事でこの「プレゼン入試」が「ユーチューブ入試」として紹介されていました。
入試の説明をYouTubeで流しているだけなので、この命名はちょっとおかしいのではと思うのですが……どうなのでしょうか。

以上、マイスターでした。

著者紹介

【倉部史記(マイスター)】

大学院修了後、Webプロデューサー、大学職員を経て現在、早稲田塾SOHKEN(総合研究所)・主任研究員。

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