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大学プロデューサーズ・ノート 【早稲田塾】

オックスフォード大学とケンブリッジ大学のユニークな入試問題が話題に

マイスターです。

大学入試問題には、しばしば「良問」「悪問」といった評価が寄せられます。

入試問題は、「私達の大学は、こんな人材が欲しいのです」という、大学から受験生へのメッセージ。
どんな問題を出しているかによって、その大学の個性がわかるとよく言われます。

さて、今日はこんな話題をご紹介します。



【今日の大学関連ニュース】
■「『好みは小説と詩、どちら?』 自立思考問う英名門大学の入試」(CNN)

英国オックスフォード(CNN) 英国の名門2大学、オックスフォード大学とケンブリッジ大学の今年の入試問題が話題を集めている。オックスフォード大は「小説と詩のどちらが好みか」、ケンブリッジ大は「あなたが仮にカササギ(magpie)なら何をするか」と、受験対策的な知識ではなく受験生自身の考える力を見極める質問だ。

オックスフォード大の入試担当者は、今回の入試問題について「受験生に安全地帯から出てもらうのが狙い。われわれは受験生に大量の知識から離れ、自分自身で考えることを始めてもらいたい」とコメントした。

このほか、ケンブリッジ大の問題には「警察に見抜かれないよう他人に毒を盛るとすればどうするか」といった意地悪に見えるものや、「政治家に代わり、大手家具店イケアの店長に国家運営を任せないのはなぜか」という現実的な質問もある。

(上記記事より)

オックスフォード大学、ケンブリッジ大学は、世界的に知られているイギリスの名門大学。
数多くのノーベル賞受賞者や政治家、作家などを輩出し、長い歴史と伝統を誇っています。
あまりにも同国の中で圧倒的な両校の存在感を評して、「オックスブリッジ」などという呼び名もあるようですね。

そんなオックスフォード大学、ケンブリッジ大学の入試問題に、上記のようなユニークな質問が含まれているとのことで、話題を集めています。

一見、「えぇ!?」と思わせますが、ちょっと考えてみればなるほど、独力で論理を組み立てる力などが問われる問題です。

マイスターはこれを見て、一時期流行した、「マイクロソフトの入社問題」を思い出しました。

「マンホールのふたが四角形ではなく円形である理由はなぜか」
「富士山を○○m移動させるにはどうすればいいか」

……などなど、なんだかクイズのような、しかし実際には自らのアタマで考え論理的に回答する知的体力などが試される問題。
マイクロソフトのような企業の入社選抜では、こんな問題が課されるのだそうです。
試験対策はできず、日常的に自分のアタマで様々な課題に向き合っているかどうかが問われるでしょう。

冒頭のオックスフォード大学、ケンブリッジ大学の入試問題にも、似たような発想を感じます。
もちろん、これは入試問題の一部であり、科目ごとの基礎学力的な部分も求められていると思いますが、こういった設問も織り込まれているのですね。
両大学が、受験生に向けてどのようなメッセージを送っているか。どのような人材を求めているかが、ちょっとわかるように思います。

ちなみにイギリスの場合、政治や経済のリーダーには、この両大学の卒業生が少なくありません。
世界的に活躍している人材も多いです。
「イギリスや世界にこれから求められるのは、こんな人材じゃないか」と大学側が考えた結果、こんな問題が生まれたのだとしたら、興味深いです。


ちなみに日本の大学にも、良い意味で「おぉ!?」と思う個性的な問題を出している大学はあります。
最近でも、
「50年後の交通システムがどうなっているか、それはなぜかを自分なりに考え、英語で論じなさい」
といった内容の問題が、英語の入試問題の中にあるのを見て、感心したりしました。大学側のメッセージを感じました。


大学によって、求める人材像は違いますし、入試問題のコンセプトだって全然違います。
それなのに、受験生を「偏差値」で評価し、「あなたの成績だったらこの大学を狙える。このくらいの難易度の大学を数校受験して……」なんて進路指導する行為は、やっぱりナンセンスですよね。
普段から思っていることですが、こんな報道を見ながら、再認識しました。

以上、そんなことを考えたマイスターでした。

著者紹介

【倉部史記(マイスター)】

大学院修了後、Webプロデューサー、大学職員を経て現在、早稲田塾SOHKEN(総合研究所)・主任研究員。

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