吾輩は虎である 番外編① ~保子英之~
本日の天気は雨である。鬱々とした気分で例のごとく、受付に座り、入り口を眺めていた。
すると突然視界が遮られた。
「虎!」
吾輩の目の前に現れたこの男、保子といふらしい。
「俺の夏の思い出を聞いてよ、虎!」
一体なんなのだ。
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聞くところによると、この男、この藤沢校でインターンなる役職を勤めているようである。
3月までは高等学校に通っておったらしく、一昨年のこの季節には非常に多忙を極めたとの事だった。
この青年は、一枚の写真を不躾にも目の前に突然差し出してきた。
この写真は、野球なる運動を行っておる最中であるらしい。
何故このような格好になっておるのか吾輩には理解しかねるが
この男は、その野球なる運動を行う団体に所属しておったようで、当時の様子を吾輩に熱く語ってくる。
「ちょうど高3のこの時期が一番大変だったんだよ!」
吾輩は虎といえども、人間の人生に興味がないということではない。
話を素直に聞いてやっておると、この男は調子に乗ってどんどん話しかけてくる。
「次はこれ見てくれよ!」
この写真は、バンドなる音に関する団体活動の一場面であるらしい。
この男、2つも活動に参加していたというではないか。
「バンドが忙しかったのも同じ。高3の夏だったよ。」
吾輩も毎日藤沢校の様子を観察し、塾生の相手をして、存外多忙な日々であるが、
この男ほどではない。
ここでいささか疑問がわく。
吾輩はどんなに多忙であろうが、勉学の灯は消さぬようにと毎日人間観察を欠かさない。
しかしこの男、勉強はしっかりとしておったのであろうか。
この時期は人間の大学受験にとって重要な時期だと受付がうるさい。
この男は昨年の今頃いったい何をしていたのであろうか。
「もちろん、勉強もちゃんとしてたよ!ほら」
そういってこの男、吾輩になにやら一冊のノートを差し出した。
話によると、このノートの書き込みはすべて授業を教授されておる間に行ったとのこと。
「時間がないんだから、こうやって授業受けてる間の時間ももったいない。
一つ一つの中身を濃くすれば、なんだって両立できるよ!」
ふむ。
この男がこれだけの事柄を両立できておったのも納得である。
近頃受付には忙しそうな塾生が来ているが、
これを参考とし時間の重要性を再考してみるとよかろう。
吾輩も今以上に、時間を勿体無いと感じて日々を過ごそうと思いを改めた有意義な一日であった。
※ これから勝夏中毎ターム2日目には番外編を執筆予定です。










