夢も探究テーマも早稲田塾で発見
女子アスリートの指導法を広めたい

第46期生

上村 千咲(かみむら ちさき)さん

通塾情報

出身校 町田校
出身高校 桐蔭学園高校
部活 女子ラグビー部
夢・目標 女子アスリートの身体の特徴に合った指導方法を世に広める

進学情報

受験方式 夏秋AO
大学 慶應義塾大学
学部 環境情報学部

――[入学の〈きっかけ〉]次々に合格を掴む先輩方に触発されて

早稲田塾に入学したのは高2の10月。同じラグビー部の先輩方が早稲田塾に入学し、次々と大学に合格しているのを目の当たりにしたのがきっかけです。早稲田塾に入るにあたって、体験で「総合型・学校推薦型選抜特別指導」に参加しました。この授業は5分間という限られた時間でアイデアを振り絞り、グループで考え、回答を発表します。「この授業を続ければ合格できるかも」と感じました。他の塾生と差別化できるような回答を出すのは至難の業ですが、何度も繰り返すうち発想力と独自性が身につきました。総合型選抜は、まさに他人との“差別化”が合格の決め手。この訓練はぜひやっておいたほうが良いと思います。

――[早稲田塾での〈生活〉] 塾生同士のメンタリングで探究テーマ発見

父の影響で3歳からラグビーをはじめ、高校入学までは男子チームに女子の私一人が混じって練習していました。中学では女子チームを選ぶこともできましたが、結局なじみのあるチームに残留。女子のラグビーチームに加入したのは桐蔭高校が初めてです。 早稲田塾に入ったばかりの頃に決めていたのは、ラグビーを受験に活かしたいということのみ。探究テーマをどうするかは、なかなか決まりませんでした。そもそも、自分の強みがわからなかったのです。そうした中、「総合型・学校推薦型選抜特別指導」でのメンタリングで“男子選手に交じってラグビーを継続してきたのがスゴイ!”と言ってもらい、目からウロコ状態に。これは自分にしかできないことなのだと気づきました。担任助手に何度も相談にのっていただき決めたのが、「女子ラグビー選手への適切な指導方法」という探究テーマです。実は、もともと入学したのは町田校ではなかったのですが、より体育会系に詳しいスタッフが在籍する町田校に転入しました。探究テーマを深堀りできる環境に移ることができて、本当に良かったと思います。

――[将来の〈夢〉] 女子ラグビーの指導法を確立し、広く浸透させたい

女子ラグビーは、男子ラグビーと比べて指導法が確立されていません。私は、それが女子ラグビーの成長を妨げていると考えています。そこで、男女の対格差を念頭におき、女子ラグビー選手のパスのやり方について探究を行いました。筋力がある男子は、腕の力だけでパスを遠くへ投げられます。けれど女子は難しいので、骨盤の回転を使ってパスの成功率を上げられるのでは? と考えました。有識者へのインタビューや複数の試合を分析して深掘りした結果、骨盤を活用した回転運動を用いたパスと、骨盤を動かさないパス両方とも、状況によっては有効に働くという一定の着地点にはたどり着きました。 探究活動をするうえで、高校から社会人チームまで幅広く試合を観察し、分析しました。チームごとに特色があり、それをグラフ等で可視化する作業はとても興味深く、楽しかったです。将来は女子ラグビー選手の指導法を私自らが確立し、浸透させるのが目標です。今後も女子ラグビーの指導法を科学的に解明すべく、研究を続けていきます。

――[タメになった〈授業・カリキュラム〉]面接対策のおかげで、予想外の質問にも対応できた

早稲田塾の面接対策は、総じて役立ちました。本番直前授業の2次試験対策では、ファシリテーターやスタッフ相手に緊張感ある模擬面接を実施。SFCだからこそ聞かれる内容を想定し、訓練を重ねました。この2次対策と、答えのない問題を繰り返し行ってきたからこそ本番もうまくいったと思います。実際、私が面接本番で聞かれたのはスポーツとはまったく関係がない、世襲政治家についてでした。面接に予想外の質問はつきものです。何を聞かれても動揺せず答えられる、知識と瞬発力が大事だと思います。 「総合型・学校推薦型選抜特別指導」では、長い時間をかけて探究するべきテーマを見つけることができました。早稲田塾入学前、私はラグビーの実績や課外活動をアピールして合格を掴もうと思っていました。しかし、実際にはそれだけでは事足りません。実績だけでなくそのスポーツで感じたこと、同じスポーツに携わっている人と自分は何が違うのかをアピールして臨むものだと気づかせてくれました。

――[大学・学部を選んだ〈理由〉]スポーツ科学・生命科学を両方学べる環境

もともとスポーツ科学部や健康科学部ばかり気にしていた私に、慶應義塾大学を勧めてくれたのは早稲田塾のスタッフでした。環境情報学部の魅力は、何と言ってもスポーツに関することと生命科学を両方学べるという点です。私は男性・女性の性差にフォーカスしてラグビーの動きを研究しているため、遺伝子や染色体の構造についても積極的に勉強したい。そして、パスの分析だけでなくタックルやキック、さらにはラグビー以外の女子スポーツまで幅を広げて大学では探究していきたいです。

私の「桐蔭学園高校 自慢」

ラグビーだけでなくさまざまな部活が強豪チームです。文武両道を目指す学校で、進学コースは国公立志望の人が中心。部活と勉強の両立を頑張っている人が多いです。

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