映画を通して建物と街を未来に遺したい
憧れの早稲田大学建築学科で学びを深める!
仁平真羽呂(にへいまはろ)さん
通塾情報
出身校 | 青葉台校 |
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出身高校 | 神奈川県立七里ガ浜高校 |
部活 | ハンドボール部(高1まで) |
夢・目標 | 街並みを映画の中に保存し未来に遺す |
進学情報
受験方式 | 早稲田建築AO入試(創成入試) |
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大学 | 早稲田大学 |
学部 | 創造理工学部 |
――【早稲田塾入学の〈きっかけ〉】どうしても早稲田大学の建築に入りたい!
「早稲田大学の建築学科にどうしても入りたい!でも一般選抜では厳しいかな、建築が好きな気持ちは誰にも負けないのに」と考えていた私。だったら強い気持ちを活かせる総合型選抜にも挑戦しよう、と合格実績のある早稲田塾に入ったのが高3の春です。
――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】建築の見方がガラリと変わり、視野が広がった
「建築・芸術系〈教養〉講座」は、思っていたものと全く違いました。最初から、すごくパンチが強かったですね(笑)。ウクライナ問題、台湾有事、コロナ禍、選挙など、社会問題の話をたくさんしていただいて、「自分は知っているつもりだったけど、実は何も知らないんだ」と気付かされ、初めて建築は社会問題と関わりがあるのだと知りました。そこからは、建築の見方が変わった。そうして視野を広げた中から、自分の夢を探していこう、と模索を始めました。
「総合型・学校推薦型選抜特別指導」は、私に本を読むきっかけをくれました。正解がない問題に取り組む授業なのに、私はつい正解を探して行き詰まってしまう。そこでベストアンサーを取った生徒に聞いたところ「今日読んだ本が面白かったから、それに関連付けて考えた」と。そうか、本を読むことが文章力につながるのだ、と再認識し、そこから本を読むようになりました。
「総合型・学校推薦型選抜特別指導〈提出書類作成〉」では、自分が書いたものを読まずに、自分の言葉で相手にテーマや夢について伝えるという課題がありました。改めて「自分の言葉で」と言われると、自分の薄っぺらさを自覚。暗記するのではなく、自分の言葉を見つける練習が、この授業を通してできたと思います。
――【早稲田塾で〈学んだこと〉】消極的だった自分を、根本から変えてくれた早稲田塾
ある生徒は、アフリカの女性問題について調べていました。そこで私もアフリカの建築について調べたところ、児童婚を減らす活動をしている女性建築家のことを知りました。教会のそばに図書館を建設することで、女の子たちが知識を得て、児童婚の問題点に気付くことができる。そうか、建築は社会問題に貢献できるのか、と建築の可能性を感じました。またITをテーマにしていた男子生徒と話したとき、彼はとても建築の知識が豊富でした。自分の研究テーマと別のテーマを結びつけて知識を増やしている姿を見て、多角的な視点を持つ必要性を感じました。早稲田塾の生徒は個性的な人が多く、メンタリングやディスカッションを通して学ぶことが多かったですね。刺激をもらえました。
以前の私は、自分の意見が言えない、人前に出ることが苦手な高校生でした。でも早稲田塾に入ってからは、「自分の意見を伝えたいから、大学教授に会いたい」と考えるほど積極的に。これは、私の意見に自信を持たせてくれた早稲田塾のおかげ。早稲田塾が、私を根本から変えてくれました。感謝しています。
――【将来の〈夢〉】ずっと建築の研究がしたい!
母が建築事務所の受付の仕事をしていたこともあり、建築の美術展に足を運ぶことがありました。フィンランドの建築家であるエリエル・サーリネンの展示をみて、「古い西洋建築は格好いいな!」と思い、そこから街の景色の中にある古い建築に着目するように。
早稲田塾に入った頃は、漠然と「建築が好き」でしたが、早稲田塾で探究をして自分がどう建築と関わっていきたいのかを考えて、見つけ出したのが「建築と土地の記憶を残す」こと。戦争や開発、老朽化で取り壊されていく建築の保存をテーマに探究を進めましたが、あまりうまくいきませんでした。そんなあるとき、講師から「あなたは映画が好きなんだから、それに関連付けて考えてみたら?」とアドバイスされ、「確かにそうだ!」とハッとしました。そうして改めて映画を見ると、ロケ地になった場所が今も映画の中に残されている。映画を使って、土地の記憶と記録を残すことはできないだろうかと思い、今の研究テーマにたどり着きました。
でもこのテーマはとても難しく、一度はもっとわかりやすいものに変えようかと思ったことも。スタッフに相談したら「建築が好きなら、絶対に今のテーマのほうが楽しくできる。それに、あなたが建築に貢献できることもあるはずだ」と背中を押してくれた。その言葉で、最後まで諦めずに続けることができました。
将来は……教授になりたい(笑)。ずっと研究を続けていきたいです。そのためには、建築はもちろん、映画や保存についても学ぶ必要がある。まだ将来像は絞りきれていないけれど、建築が大好きだから、どの分野に行ってもきっと楽しいだろうな、と予感しています。