お茶の水女子大学でデータサイエンスを学び
音楽療法をもっと身近にしたい!
松本 直(まつもと なお)さん
通塾情報
出身校 | 横浜校 |
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出身高校 | 鎌倉女学院高校 |
部活 | オーケストラ部 |
夢・目標 | 音楽を聴くことで精神的な健康が保てる世界を当たり前にしたい |
進学情報
受験方式 | 新フンボルト入試 |
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大学 | お茶の水女子大学 |
学部 | 共創工学部 |
――【入学の〈きっかけ〉】早稲田塾ならではの授業に興味を持ち入学
総合型選抜という入試方式と早稲田塾については、両親から教えてもらい、初めて知りました。自分の個性や経験を活かして入試に挑戦できる点は魅力でしたが、私は一般選抜で受験しようと考えていたので、総合型選抜にあまり興味が湧きませんでした。しかし、受験のためには広い視野と豊富な知識が必要だと感じ、「塾の話を聞くだけなら……」と、両親とともに横浜校へ。早稲田塾の授業内容を聞くと、「総合型・学校推薦型選抜特別指導」をはじめとする、他の大学受験の塾ではあまりやっていないような授業がとても多く、興味を持ちました。また、スタッフの対応がとても丁寧で、親身になって寄り添ってくれるように感じ、ここなら学校では学べないことも学べるかもと思い、高2の7月に入学しました。入学当初は一般選抜一本で、総合型選抜での受験は考えていませんでしたが、さまざまな授業を受ける中で、自分のやりたいことが明確になるとともに、深めた探究テーマを受験に活かしたいという気持ちが強くなり、高2の冬に総合型選抜に挑戦することを決めました。
――【大学・学部を選んだ〈理由〉】やりたいことがすべて叶う大学はここしかない
私は中・高の部活動の経験を通じ、音楽は人によって感じ方が違うことに疑問を抱きました。音楽と感情には何か深い関係があるのかもしれないと調べていたとき、「音楽療法」というものを知りました。これは専門の音楽療法士が選んだ音楽をもとにプログラムを構築・実施し、心身機能の改善や感情の活性化、健康維持などを目指すもので、いわば音楽を使ったリハビリテーションです。 しかし、音楽療法士の数や音楽療法を受けられる施設は多くないので、地域や環境によっては満足に音楽療法を実施できない現状があります。そこで、音楽療法士が選ぶ音楽をレコメンドしてくれるAIを制作し、誰でも使えるツールにすることで、音楽療法がもっと身近になるのではないかと考えました。とはいえ、音楽や感情は定量化しづらいもの。どのように研究すればいいのだろうとやり方を調べると、それらをデータ化・可視化できる「データサイエンス」という分野があることを知りました。「私が学びたいテーマはまさにこれだ!」と確信し、専攻をデータサイエンスに絞って大学を選びました。お茶の水女子大学共創工学部文化情報工学科を選んだ理由は、文化や芸術に対してデータサイエンスを活用することに焦点を当てているからです。私はもともと国公立大志望で、受験した中にはデータサイエンスを勉強できる大学はたくさんあったのですが、文化や芸術にデータサイエンスを活用している学部・学科はあまりありませんでした。お茶の水女子大学なら、音楽療法をはじめ、自分がやりたいことがすべて叶うと思ったので進学を決意しました。
――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】“伝える力”と“書く力”が身に付いた授業
未来発見プログラムの「スーパーデータサイエンスプログラム」と、「大学への小論文」がタメになりました。 スーパーデータサイエンスプログラムでは、データサイエンスの基礎を学んだ後、グループでデータを分析して問題解決に繋げていくプレゼンを行いました。複数人で発表内容を考えることで、自分の意見をはっきり言ったり、他人の意見を取り入れたりすることができたので、客観的で説得力のある発表になったと思います。何より自分が大学で学びたいと思っている学問の基本を知ることができたので、大学への勉強にぐっと近づいたような気がしました。 「大学への小論文」は、高2・高3が混ざってさまざまな大学の小論文の問題を解く授業です。その場で小論文を解くわけではなく、先に自習として自分たちで答えを考えてきて、授業ではグループを組んでそれぞれの答えをレビューするという内容です。第三者からレビューしてもらい、自分にはない視点のアドバイスを組み込んで新たな回答を考えることで、より洗練されて正確性のある文章が書けるようになったと思います。総合型選抜では文章を書く試験内容が多かったので、この授業を通して短時間で説得力のある文章を書く能力を身に付けられて本当に良かったです。
――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】独自のカリキュラムのおかげで、書類作成力と面接力がUP!
一番役に立ったと感じる講座は、「総合型・学校推薦型選抜特別指導 〈提出書類作成〉」。生徒と担任助手でグループをつくり、互いに志望理由書や資料を見せ合う時間がとても有意義でした。自分の資料に対して意見をもらうことも役に立ちましたが、他の人の書類を見て良いところ・悪いところを見つけ、それを自分の書類に活かすことができました。また、「総合型・学校推薦型選抜特別指導」の授業では、答えのない問題に対してその場で答える瞬間的な思考力が身につきました。大学の面接では予想していなかった質問も受けましたが、柔軟かつ即興的に対応できたのはこの授業のおかげだと思います。「大学への小論文」では、小論文の書き方を一から学ぶだけでなく、志望理由書をうまく書くための力も身につきました。
――【早稲田塾で〈学んだこと〉】積極性が養われた早稲田塾の環境に感謝
早稲田塾に入学して感じたのは、生徒がいろいろなことに興味を持って取り組んでいるということ。自分とは異なる探究テーマにも積極的に質問して、興味を示すところがとても良いなと思っています。また早稲田塾の生徒は物怖じしない人が多いですね。何か失敗したときでもすぐに次の行動に移し、自分には今何ができるかを常に考えているのが印象的でした。そうした環境に身を置いて勉強できたので、初対面の人ともすぐに打ち解けられるコミュニケーション能力と、物事に積極的に取り組む力が身についたと思います。
――【将来の〈夢〉】音楽療法が身近になるAIツールを制作したい
私の将来の目標は、音楽療法士が選ぶ音楽をレコメンドしてくれるAIツールを制作し、音楽療法を身近にすることです。音楽を作ること自体にも興味があったのですが、実際にやってみると自分は0から1を生み出すことがあまり得意じゃないと感じました。それならば、誰かが作った音楽をもっといろいろな人に広げる仕事をしたいと思い、この目標を掲げました。音楽には人を元気づけ、感情を揺さぶる力があり、その性質を活用したものが音楽療法です。現段階では音楽療法士が患者さんに適した音楽を勧めたり、プログラムを構築したりするのが一般的なので、音楽療法はあまり身近ではありません。でも、音楽療法を求めている人はきっと多くいるはず。音楽療法士が選ぶ音楽をAIがセレクトし、音楽ストリーミングサービスのレコメンド機能に組み込めたら、誰でも使えるツールになり、音楽療法が身近になるのではないかと考えています。そのために、まずは大学で音楽と感情の関係についての研究を進め、音楽が人の心身にもたらす効果について勉強したいと思っています。ゆくゆくは大学院に進み、“音楽療法AI”を制作できるようになりたいです。