仲間とスタッフに支えられ、立教大に合格
「異文化」を学び、医療通訳の道へ
八塚星音(やつかせの)さん
通塾情報
出身校 | 横浜校 |
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出身高校 | 横浜国際高校 |
部活 | ダンス部、模擬国連 |
夢・目標 | 医療通訳となり、文化の違いを抱える人の不安を軽減する手助けをする |
進学情報
受験方式 | 自由選抜入試 |
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大学 | 立教大学 |
学部 | 異文化コミュニケーション学部 |
――【入学の〈きっかけ〉】アットホームな雰囲気に惹かれて高1で入学
私が総合型選抜を受けようと思ったきっかけは、母の勧めです。自分でもいろいろ調べていくうちに、総合型選抜を通して自分のやりたいことや大学で学びたいことを見つけられると知り、一般選抜にはない魅力を感じました。早稲田塾に入学したのは高1の冬。説明を聞いてみて、総合型選抜に向けたサポートが充実しているし、アットホームな雰囲気が自分に合っていると感じました。実際に入学してからも、講師の方やスタッフの方など、いろんな方がいつも温かい声をかけてくださったおかげで、長い受験準備を最後まで頑張ることができました。
――【タメになった〈授業・カリキュラム〉】ディスカッション型の授業で視野が広がる
私が特に受講して良かったと思うカリキュラムは、「慶應義塾小論文」です。私はもともと慶應義塾大学を受けるつもりはありませんでしたが、「この講座を受けたら小論文の基礎が身につくよ」と勧められて受講しました。この講座では、講師が小論文について解説するだけではなく、生徒同士のディスカッションも15分から20分ほどかけて行います。あえて否定的なスタンスをとって考えたり話したりするのですが、こうした訓練を通して、自分の考えを疑う力が身につきました。自分が一度正しいと思った事柄は、なかなか否定するのが難しく、その考えに偏ってしまいがちですよね。「いや、本当は違うんじゃないか」と疑う姿勢を学べたことは、考える力を養う上で貴重だったと思います。また、日々の書類作成において受けたサポートもすごく役に立ちました。早稲田塾では、書類作成講座以外の場でも、他の生徒や担任助手の方々に書類を見てもらうことを何度も繰り返します。他の人たちから、自分が気づかないような視点から提案してもらえることで刺激を受け、アイディアが膨らんでいく。結果的に、最初に作った書類とは見違えるような良い文章ができました。また、自分が他の人にアイディアを与える側にも立つことで、自分の書類に対しても「この考え方は本当に正しいのかな?」と客観的に見直すことができたのも良かったです。
――【早稲田塾での〈生活〉】生徒同士で励まし合える、第二の家
早稲田塾の雰囲気を一言でいえば「アットホーム」。塾に行くと必ず担任助手の方が話しかけて下さり、何気ない雑談から探究テーマ、その他の悩みまで、何でも気兼ねなく相談することができました。おかげで塾に行くのが本当に楽しみだった。他の生徒たちともライバルではなくて友だちという感覚でした。自分とは全く違う探究テーマを持った人もいれば、逆に自分に近い探究をしている人もいて、いろんな人たちと話しながら刺激を受けることができました。試験前には不安な気持ちにもなったけど、みんなでお互いに「頑張ろうね」と声を掛け合うことで自分を信じることができた。早稲田塾は本当に私にとって「第二の家」のような場所だったと思います。
――【私を支えてくれた〈スタッフ〉】探究の準備も試験前のメンタルも支えてもらった
家族をはじめ、自分の身近にいる人だけの協力では、総合型選抜や探究活動のために必要な情報を手に入れることはできません。ですが、早稲田塾なら幅広い人脈を活かしたサポートをしてもらえます。例えば、あることについて校舎で相談してみたら、別の校舎を介して早稲田塾を卒業された先輩に連絡をとってもらい、情報を聞いてもらえました。私一人の探究のためにここまで熱心に協力してくれたことに、すごく感謝しています。また、担任助手からはいつも心理的にもサポートしてもらっていました。特に印象に残っているのは第一志望である立教大学異文化コミュニケーション学部の二次試験を受けた後、少しミスをしてしまった感覚が残ってしまったときのこと。次の日にもまた試験があるので気持ちを切り替えなくちゃいけないのに、それがなかなかできない。そこで担任助手の方に電話をして話を聞いてもらったところ、「肩の力を抜いていいんだよ」と力づけてもらえました。その言葉のおかげで、受験を最後まで精一杯やり抜くことができたのだと思っています。
――【大学・学部を選んだ〈理由〉】幅広く「異文化」を学べる環境に惹かれた
私が立教大学異文化コミュニケーション学部を志望した理由は、文化の多様さを的確にとらえている学部だと考えたことです。一般に異文化というと「国」や「言語」の違いであるととらえられがちですが、実際には価値観の差、思考の差などもトータルに含めたものが「異文化」である。そのような学部の考え方に、私は共感しました。そして、こういう価値観を持つ学部なら、文化の差異を乗り越えるためのコミュニケーション手法である通訳を学ぶのに最適な環境だと感じたのです。実際に異文化コミュニケーション学部には、通訳・翻訳研究や、通訳・翻訳養成プログラムなど、魅力的なカリキュラムが用意されており、着実に夢に近づいていけると考えています。
――【将来の〈夢〉】医療通訳になり、医療現場における異文化の架け橋に
私の将来の目標は、医療通訳になり、他者を助けること。それに向けて設定した探究テーマが、「多様な文化を差異なく、かつ適切に反映させる通訳のあり方」です。このテーマに至ったきっかけは、以前、私の母が事故に遭ったこと。その時一緒にいた私は、医療従事者や他の方々に事故や母のことについて説明をしなければなりませんでした。ところがパニックになってしまって、なかなかうまく話すことができず…。その時の経験について考えると、日本人である私でさえパニックや不安でうまく話せなかったのだから、外国人や日本語話者ではない方が日本で事故に遭ったときには、もっと不安になるだろうと思い至りました。そこで、そういう不安を解消するために活躍する医療通訳の仕事に興味を持つようになりました。実際に医療通訳をしている方にインタビューをさせてもらう機会に恵まれたのですが、そこで教えてもらったのは「医療通訳において言語の違いは重要だけど、それ以上に、文化の違いを理解することが重要なポイントになる」ということ。文化の差異を適切にとらえて訳さないと、誤診が生じる恐れもあるのだと伺いました。大学では通訳はもちろん、自分が知らない文化についても積極的に学び、その知見を活かした通訳を実践していけるようになりたいです。