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トップアスリート選抜入学試験、アスリート選抜入学試験、スポーツ自己推薦入学試験と総合型選抜に3つの種類があるスポーツ科学部。自分に合う出願資格にチャレンジできる。スポーツ自己推薦入学試験では募集人数が2022年度入試から60名に増えているため、希望者にはチャンス大だ。
※掲載内容は変更されている場合があります。必ず大学のホームページ、入試案内冊子などをご確認ください。
2023年11月8日更新
文句なしに実績条件を満たしていない者は「該当しない場合」の書類作成が最初の関門となる。しばしば主催団体があいまいであったり、団体戦のみの出場で個人の名前がどこにも記載されていないといった不具合が生じたりするおそれがあるので、参加中に主催者(ないしは準ずる実力者)を突き止め、「出場した」との一筆をいただき、ありとあらゆる関係書類をかき集めて持ち帰るようにしたい。学外活動の場合は特に必要なプロセスである。
提出書類で最も選考に関係するのが「競技活動および学業に関する調査書」である。3つの題意をそれぞれA4判1枚にしたためるというなかなかな代物。題意1が「自身の競技力について、同じ種目に取り組む高校生全体の中でどのような位置づけにあると考えるかおよびその理由について」。大会名と順位を書けばおしまい……ではなく、他者との比較や潜在力などの自己分析が問われることとなる。2つ目が競技活動に関する「目標」と「それに向けた努力のプロセス」の紹介。難しいのは「プロセス」であろう。「目標」は「全国!」「インハイで初勝利」など簡単でも「プロセス」の具象化は書きづらい。「とにかく努力あるのみ」といった根性論でなく5W1Hを明記した客観性が求められる。
最後が「現在の学業への取り組み」および「入学後の学習計画」である。出願条件で評定平均を課すことからもわかるように「競技一直線」ではダメだというメッセージだ。私立大学体育会はともすれば「勉強などしなくていい」という風潮がかつてあり、文部科学省から「どうなんだ?」と疑義を呈されて久しい。この方式はそこへの答えでもある。大切なアピールポイントでもある。
これで1次選考がなされ、通過者のみ会場試験(最終)に臨める。内容は小論文と面接。小論文は文章の読解はもとより「提示された資料」の分析が最難関である。近年のスポーツ科学はまるで情報学か医学のような進展をみせており、米メジャーリーグベースボールのGM(ゼネラルマネジャー)にコンサルタントやアナリストが就任する時代である。データの読み解きは必須で日頃から鍛錬しておきたい。
あらゆるスポーツ種目で、高等学校または中等教育学校・高等専門学校等(3年まで)の在学時に全国大会出場等の優秀な競技成績(高校日本代表および同候補を含む)を有する者
9月中旬
スポーツ競技歴調査書・スポーツ競技成績証明書 等
スポーツ競技歴調査書・スポーツ競技成績証明書・競技活動および学業に関する調査書 等
10月下旬
筆記審査:提示された文章、資料等の内容を踏まえて、自己の意見を論理的にまとめ、文章化する小論文(90分)
面接:面接審査
11月上旬
11月中旬
学部の性質上、出願者にとって最も気になるのは自身の競技レベルであろう。スポーツ科学部は大学各体育会が「ほしい」と願っているレベルの者には非公募の「アスリート選抜入学試験」を、五輪や世界選手権出場・入賞レベルはトップアスリート入学試験が別途用意されていて、このクラスは当然そちらを選ぶであろうから、それよりは現時点で劣っていても構わないと推量できる。
とはいえ要項には「あらゆるスポーツ種目で」高校などの在学時に「全国大会出場等の優秀な競技成績(高校日本代表および同候補を含む)を有する者」とあり提出書類の「スポーツ競技歴調査書」は「国際大会」か「全国大会(総体、国体等)しかチェックポイントがないのでそれなりではある。
「全国大会出場等」の「等」は気になる。1つは順位のつかない競技。これは出場歴でいい。また競技によってはすぐに全国大会というケースもあるし、インハイでも国体でもないが「全国大会」と言いうる場合もある。この場合、別の書類で「該当しない場合」として「大会規模・参加人数の詳細」を記して挑戦できる。大学が「これではダメ」と判断したら通知とともに検定料も返ってくるので、虚しいけれど無駄な努力はしないですむ。
評定平均3.5以上も必要。「受け入れ方針」によると「体験を通じてスポーツを科学的に探究する能力を培うことのできる学生を受け入れる」とある。要するに学ぶ気満々であるかどうかを書類などで確認するのだ。
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小室 笑凛
早稲田大学 スポーツ科学部
開智日本橋学園高校
2019年度卒業
最初のうちは本当に論文が書けなくて、「論文作法(ろんぶんさっぽう)」では、自分の出来なさ、知識の無さを痛感しました。そこからは、新聞を読んだり、社説を書き写すなどのトレーニングをスタート。また「東進講座」で世界史と現代文を受講し、知識を増やして読解力を鍛えました。