まず横浜市民で横浜で高校生活まで送った方および高校(中高一貫を含む)が横浜市内に所在する者で横浜市立大学を志望する意思が強い方には大いにお勧めする。横浜市は市立高校や神奈川県立高校と高大連携プログラムを数多く進めており、参加した者はそれだけで後述する書類が書きやすい。
もちろん、市外在住からも合格は可能だ。なぜ「横浜にある横浜市による大学」を目指すのか、地の利とは別の視点で自らの必然性を強く訴えよう。
具体的には文案を練る書類である「プレゼンテーション(発表)概要1、概要2」でいかにアピールできるかが最大のツボ。単なる志望理由書ではなく2次選考(最終)で課される10分間のプレゼンテーションの概要であるという点。運良く1次選考が通っても2次のプレゼンは概要に縛られるため、ゴールを見定めて取り組むことが大切だ。
概要1は「これまでの活動や取り組みで自己評価できるもの」で「内容、動機や目的、方法、結果、意義などを、できるだけ具体的に」と求める。概要2は「将来の目標や希望とその理由」「それを実現するための大学入学後の学びの構想」をデータサイエンス学部を志望した理由とともに具体的に書く。1は2に結びつき、2は1を受けた内容でなければいけない。1・2ともA4判2枚。
「活動や取り組み」の部分に出願条件の「さまざまな活動に積極的に取り組み、成果をあげていると自己評価できる」が入るであろう。横浜市にひも付けられれば、それに越したことはない。2へもスムーズに結びつくから。2の「学びの構想」は大学案内やシラバスなどを徹底的に調べてトンチンカンな、または唐突な結論に陥らないよう注意されたい。
経歴から「横浜愛」が炸裂させられそうな方は存分に炸裂されたい。そうでない方も大学調べと合わせて「横浜調べ」を充実させれば足がかりはいくつも見つかるであろう。
1次通過率は半数弱。通過者のみ受けられる2次試験「面接」は概要に基づく10分のプレゼンと20分の質疑応答が待ち受ける。1次通過者が最終合格できる確率は約6割。事前の十分な準備が欠かせない。
3次試験に該当するのが共通テスト。位置づけは以下の通り。
まず1次選考は概要70点と「英語能力・調査書等」(ほぼ出願資格)30 点の100 点満点。2次通過もこの1次選考の得点が持ち越された上で「面接」を同点(100点)とし合算して上位から選ぶ。
1次・2次の合計200点に対して共通テストの結果は600 点満点。計800点から高得点順に合格者を決める。2次通過者のほとんどが最終合格している。2次までの過程で大学側が「共通テストで大きくつまずくまい」と見なした者だけが通過していて予想通りなのか、志願者側が「ここまで来て不合格はあり得ない!」と根性を出したからか。大学側は共通テストのカットラインを定めていないので、ここまで来たら勉強あるのみである。