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町田校レポート

担任助手による新書紹介①


 みなさんこんにちは!町田校担任助手の岡遼太郎(上智大学文学部史学科1年生)です。
大学で歴史学を専攻していて様々な情報を入手していると、なにかと歴史学という学問の存在価値を疑われることが多いんですよね。意外と歴史って重要視されにくい…むしろ苦手な人の方が多い…!?と悩んでいたわけです。

 そこで、何回かに分けて歴史に関する新書をワセダネでご紹介しようと思います!ちなみに私の専攻は日本史(主には戦国時代)です。ぜひ日本の歴史にロマンを抱いていただきたいです!特に戦国武将好き、日本中世史、近世史好きの方は必見です!!ちなみに、先週は明智光秀を主人公とした大河ドラ
マ「麒麟がくる」の最終回でしたね。

 ということで、記念すべき1発目に紹介する新書は、

安倍龍太郎『信長はなぜ葬られたのか 世界史の中の本能寺の変』(幻冬社、2018年)

です!

 

 この本では本能寺の変の謎を巡り、朝廷と信長の関係や朝廷黒幕説に関する解説、織田信長という人間の特徴について分析されています。筆者は朝廷黒幕説を推しており、キーパーソンとして五摂家筆頭の近衛前久清玉上人という僧を挙げています。本能寺の変と中国大返しには近衛前久が裏で関係しており、信長の遺体が本能寺で見つかっていなかったのは、どうやら清玉上人が関係しているとのこと。織田信長や羽柴秀吉、近衛前久をめぐる関係に注目すると、本能寺の変が計画的なものであったという可能性も否定できません。ある意味、本能寺の変は起こるべくして起きた日本史最大の謎であり事件なのかもしれません。

 また、世界史から考える本能寺の変と関連し、キリシタン大名の紹介と分析もなされています。戦国時代の鍵を握るキリスト教はどのように日本に影響を与えていたのでしょうか。ちなみに、大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公、黒田官兵衛もキリシタン大名で、とてつもない軍事力を握っていたそうです。

 ぜひこの戦国時代ファンの方はぜひ日本史最大の謎とも言われる本能寺の変について、この本を読んで思いを馳せてみてください。
 
 大河ドラマ「麒麟がくる」最終回では本能寺の変が描写されていましたね。今まで光秀は死亡シーンで終わることが多かったのですが、光秀生存説で終了させたことで話題になりました。本郷奏多さん演じる近衛前久がどのように振る舞っていたか、そして長谷川博己さん演じる明智光秀の動きや表情など、この本を読んでから放送を見直すと本能寺の変に関して新たな発見があるかもしれません。
 

 推薦入試に向けて志望理由書を書いていく過程では、新書など、興味がある分野の研究内容や手順等に触れる必要があります。まずは興味のある分野の新書を手に取ってみてはいかがでしょうか。研究テーマ作成にとても役立つと思います。

今回はこの辺で終わりにします。
次回も歴史に関連する新書をご紹介します!

投稿者:岡遼太郎

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