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町田校レポート

担任助手による新書紹介⑥


みなさんこんにちは!担任助手の岡遼太郎(上智大学文学部史学科一年生)です。
担任助手新書紹介も第6弾となりました。今回の歴史の新書なのですが、歴史を理系的な分析を行なっている新書です。
播田安弘著『日本史サイエンス 蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和の謎に迫る』

 歴史は歴史書でしか語られませんが、なぜその出来事が起きたのか、なぜ可能だったのかを示すには科学的な考証が必要になります。
2度にわたる元寇は、嵐によってモンゴル軍の船が難破し、結果的に日本が勝利したと言われていますが、当時のその気象状況はどうだったのでしょうか。なぜ日本が勝利できたのか、その理由が科学的に詳しく書かれています。豊臣秀吉の中国大返しは、秀吉にとっても天下統一に向けた非常に大きな出来事でした。なぜ短期間で長距離を速く移動ができたのか考えたことはありますか?気候や瀬戸内海との関係、食料、移動手段としての馬の運用など、さまざまな事情が積み重なったからこそ達成することが可能だった出来事でしょう。戦艦大和も、今となっては姉妹艦ともいえる武蔵と比べて使い物にならなかった戦艦などと言われます。ですが、実際のところ戦闘力はいかほどだったでしょうか。主砲の威力はすさまじく、当時最強とも言われた戦艦であったことは間違いありません。その事実は数値が全て語ってくれます。

実はこのように、歴史学はどんなものでも歴史になるのです。植物や天文など、理系の内容であってもそれが「植物の歴史」「天文の歴史」などになれば、史学科での学びになります。歴史は文系ともいえるが捉え方によっては理系の知識も必要になる、そんなことを教えてくれる新書です。

 研究テーマを作り上げる際、このような一見関係のなさそうなところにも新たな発見があるということを頭に入れつつ作業に臨んでみていただけると嬉しいです。

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投稿者:岡遼太郎

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