東京大学
文学部
Give yourself the best chance to get into your dream college.
東京大学の推薦入試では、提出書類・資料、面接等、及び大学入学共通テストの成績を総合的に評価した上で最終合格者を決定する。「面接等」は学部によって変わるが、文学部推薦入試では、1日目に小論文を課し、2日目に面接を実施。面接に関しては10分以内のプレゼンテーションの後、質疑応答を行うという形式だ。またそもそも学校長が東京大学に推薦できる人数は規定があり、まずは受験をする前に高校内で選ばれる必要がある。
※掲載内容は変更されている場合があります。必ず大学のホームページ、入試案内冊子などをご確認ください。- 文学部 推薦入試
入試方式
文学部 推薦入試
- 入試の特徴と出願資格
- 入試概要
- 入試の特色
- 合格のツボ
目次
入試の特徴と出願資格
大学入学共通テストを課す。文学部の推薦要件に該当し、その学問分野に対する強い関心及びこれを東京大学で学ぶ積極的な意欲を持ち、学校長が責任をもって推薦できる者であることと、合格したら必ず入学することを確約できる者であることが条件。
文学部の場合には、以下の①、②の全てに該当する者という推薦要件がある。
①学業成績に秀でていること。
②人文社会系諸学に関連する分野において、卓越した能力を有することを示す実績があること、あるいは課外活動などの社会貢献活動において、優れた成果をあげたこと。
また、これを証明するために全学部共通に求める調査書等(「入学志願票」、「志願理由書」、「学校長からの推薦書」、「調査書」)のほか、論文の提出が求められている。提出論文では、高校在学中に「総合的な学習の時間」や自主的な研究活動社会貢献活動などを通じて学んだことをもとに 文学部でさらに追究したいと考えていることについて論じたものとする。この論文は日本語で書かれたものに限る。また、上記の論文のほかにも、推薦要件に該当すると判断できる客観的根拠を示す書類があれば提出できる。
例えば、
(1)自主的な研究活動または 社会貢献活動の具体的内容や成果を示す資料
(2)雑誌等に発表された論文
(3)外国語に関する語学力の証明書(TOEFL、英検、IELTS、TestDaF、DALF、HSKなど)
(4)何らかの賞を受けた場合、それを証明する書類
などである (以上は例示であり、これらの資料に限るものではない)。
募集人員は10名程度。
入試概要
1.出願期間
インターネット出願 10月中旬
2.出願受付
11月上旬
3.第1次選考結果発表
12月上旬
4.第2次選抜(面接)
12月上旬
5.大学入学共通テスト成績請求票提出期限
12月中旬
6.最終合格発表日
2月中旬
入試の特色
合否判定は、まず提出書類・資料によって第1次選考を行い、第1次選考合格者に対して面接による第2次選考を実施。提出書類・資料、面接等、及び大学入学共通テストの成績を総合的に評価した上で最終合格者を決定する。大学入学共通テストは5教科8科目又は6教科8科目で、概ね8割以上の得点であることを目安とする。
※『英語』は「リーディング」100点と「リスニング」100点、計200点満点を「リーディング」140点満点、「リスニング」60点満点に 換算して利用する。
第1次選考で提出する論文の分量は、4,000~8,000字程度を目安とし、なるべくワープロ・ソフトを用いて作成するようにとされている。参照した先行文献やインターネット情報等がある場合、末尾に「参考文献」として一括掲示するだけではなく、個々の参照箇所に脚注などを用いて適切に参照元の情報を提示すること。また。この論文以外の資料として、雑誌等に発表された論文を提出する場合、論文はコピーでも構わないが、掲載誌の表紙と発行年等を示す奥付のコピーも添えること。日本語・英語以外の言語で執筆されたものについては、全文の日本語訳も添付するように指示されている。
第2次選考は、1日目に小論文を課し、2日目に面接を実施。面接は、志願者が提出した論文や「志願理由書」にもとづいて、在学中の自らの学習・研究活動または社会貢献活動等の内容、及び文学部で学びたいことに関して10分以内のプレゼンテーションを行い、それについて面接教員との質疑応答を行う。プレゼンテーションにおいて資料を提示したい場合は、事前に作成したポスター1枚に限り使用が認められており、そのサイズは最大で縦120cm、横85cm(A0サイズ相当、レイアウトは自由)である。
合格のツボ
文学部が推薦入試で求める学生像は「人間のさまざまな精神的営み(言語・文学・思想・芸術等)や、人間の織りなす社会の歴史と現代の諸問題に関する探究心に富み、自らの考えたことを口頭発表や論文などを通して他者に伝える能力を有し、将来、社会的な貢献が期待できる学生」である。
ここからキーワードを列挙すると、「探究心」、「コミュニケーション能力」、「社会貢献」。それを示すために、「論文」、「社会貢献活動の実績」、「受賞歴」、会場試験は小論文と面接、プレゼンテーションとなる。
実際に求められる実力を磨くのはもちろんだが、書類等でも、常にこうした点のアピールを念頭に置くこと。また、早めに担任などを通じて学校長へ意思を伝えておくことを勧める。いくらやる気満々でも学校長の推薦がないと話にならないからだ。
文学部の条件を満たすのに未発表の論文が多く使える。ただ内容は相当に精査されるだろうから、これも早いうちに取り組んだ方が良い。会場試験は専門性と潜在能力、人柄などを総合的にはかる。こればかりは1人でできないので何らかの対策が欠かせない。
大学入学共通テストは5教科8科目又は6教科8科目で、これに取り組む気がなければ、いくらめざましい実績があっても合格は無理だろう。逆に共通テストを当然と考えている場合、他の国公立大志望者であっても視野に入れて良い。文系3教科(私立高校に多い)に特化している人は、「数学と理科が嫌」で共通テストを回避したくなるだろうが、あらかじめ推薦で行く先を決めた後からでも学科の勉強は可能である。少なくとも条件を満たすよりは簡単。食わず嫌いをせずに挑戦してもらいたい。
該当する能力の持ち主は私大や他の国公立大のAO・推薦でも条件をほぼ満たしているので、第二志望としてそれらを押さえ(国公立の場合は要注意)、残りの時間を共通テスト対策に当てるという二段構えもある。