池袋校レポート
私の研究テーマ紹介~山崎永麗南編~
公開日:2020年06月28日

皆さん、こんにちは!池袋校担任助手の山崎永麗南(成城大学法学部法律学科3年、成城学園高等学校卒)です。
これから高3生にとっては出願に向けた勝負の夏、高2.1生にとっては進路発見の夏が始まります。そんな時期だからこそ、本日は私が大学で実際に行っている研究の中身をご紹介します!
1.どんなことを研究しているのか?
近年、正解のない問題ばかりの社会、と言われていますが、これは刑法分野でも同様のことが言えます。
裁判の判決にも完璧な100点満点の正解はなく、批判もあります。この批判は、刑法の条文(用語)の解釈の違いから生まれます。それが、私の研究テーマである、刑法解釈論です。
たとえば、「人」はいつから「人」として認められるのか?という議論です。母体から胎児の体の一部が出たら人なのか、母体から胎児の体すべて出たら人なのか、肺呼吸が始まったら人なのか、など他にも様々な説が挙げられています。この解釈の仕方によって、成立する犯罪が変わるため、解釈論は刑法学における重要な論点です。
時代の変化に伴って、人の命や財産などを守る目的の刑法も変化は必要で、たとえば現在はサイバー犯罪も増えたので、その処罰についての議論をする必要があります。
このように変化する時代とともに成長する刑法を、私は解釈の仕方という側面から研究をしています。
2.どうやって研究テーマを設定したのか?
小学生の頃から、刑法の本をよく手にし、テレビでもそのような刑法が関わってくるドキュメンタリーやドラマを目にしていました。また、高校生でライフセービングに出会い人命救助に携わったことで、人の命に向き合う時間が増え、命を奪う行為及び、その処罰について興味を持ちました。
調べていくうちに、解釈次第では処罰できる人に違いが生まれることを知り、それ以降刑法の解釈論に重きをおいて研究を進めるようになりました。
3.塾生の皆さんへ一言
私は自分の研究テーマに行き着くまで自分の興味あることを全て書き出し、悩んで、様々な領域のリサーチをし、その結果「刑法の解釈論」に行き着きました。それまで、国際問題や、政治学、法哲学、デザイン、キャリア形成などのことも調べては、自分の本質的にやりたいこととは異なると気づき、テーマを変えてリサーチをしました。
自分の研究テーマを明確に定めるためには、たくさんの時間も知識、自分自身の強いメンタルも必要です。高校生の今だからこそ、それを突き詰めることのできる可能性が高いです。
今たくさん悩んで、悪戦苦闘することが大学入学後に必ず活きてきます。詰まったときこそがチャンス。諦めずに、自分の研究テーマを探求し続けてください。私もみなさんの研究テーマ設定のお手伝いをするので、いつでも声をかけてください。応援しています。
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