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法政大学
国際文化学部

法政大学 国際文化学部

Give yourself the best chance to get into your dream college.

提出書類により一次選考が行われ、面接試験により合格者を決定する。出願資格として全体の評定平均3.5以上および入学後あらかじめ決めたドイツ・フランス・スペイン・ロシア・中国・韓国のいずれかの言語圏に留学するスタディ・アブロード(SA)プログラムに参加することが求められる。

※掲載内容は変更されている場合があります。必ず大学のホームページ、入試案内冊子などをご確認ください。

国際文化学部 SA自己推薦入学試験

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入試の特徴

【アドミッションポリシー】

 法政大学国際文化学部SA自己推薦入試は「ドイツ語・フランス語・ロシア語・中国語・スペイン語・朝鮮語のうち、いずれかの言語圏の文化に強い関心を持ち、かつ留学を希望する者」を対象にした独特の入試制度である。希望SA先(留学先)は非英語圏に限られ、「これから日本を起点とした異文化体験をしようという強い熱意のある者」を志願者として想定」し、すでに長く滞在経験がある地域をSA希望先に選ぶことは趣旨になじまないと明言されている。いわゆる「純ジャパ」にほぼ限定された、しかも非英語圏への留学先をあらかじめ定めておくことを求められる非常にユニークな入試である。

 

 【難易度】

 「全体の評定平均値が 3.5 以上であり、かつ「外国語」教科のいずれかの言語(英語など)の評定平均値が 4.0 以上の者」という出願資格が設定されているだけで、外国語の資格の有無は問われない。出願のハードル自体がそれほど高くはないからか、「合格した場合は入学を確約できる者」という専願制であるにも関わらず、2022年度の倍率は2.7倍、2021年度の倍率は3.3倍、2020年度の倍率は2.7倍と、決して広き門ではない。それでも例えば2022年度の一般入試合計の倍率が6.6倍であることを考慮すれば、チャレンジする価値のある入試ではないだろうか。

入試概要

1.主な出願資格

  • 国際文化学部を第一志望とし、合格した場合は入学を確約できる者。
  • ドイツ・フランス・スペイン・ロシア・中国・韓国のいずれかの言語圏の文化に強い関心を持つ者。
  • 3年1学期(前期)までの評定平均値が3.5以上であり、
    かつ「外国語」教科のいずれかの言語(英語など)の評定平均値が 4.0 以上の者。

2.出願時期

10月上旬

3.主な提出書類

自己推薦書

  • SA希望先の選択
  • SA希望先について興味を抱いたきっかけとその後の学習歴(約800字)
  • SA希望先の言語・文化について、入学後、何を、どのように学びたいか(約600字)

4.1次選考(書類審査)合格発表

11月上旬

5.2次選考時期

11月中旬

6.2次選考内容

面接

7.合格発表

11月下旬

8.倍率

2022年度2.7倍 2021年度3.3倍 2020年度 2.7倍(2020年度より専願制に変更)

アイディア 合格のツボ

【提出書類】

 主たる提出書類は「自己推薦書」。まず自分のSA希望先を、ドイツ、フランス、ロシア、中国、スペイン、韓国のうちから一つ選ぶ。そのうえで、選んだ「SA希望先について興味を抱いたきっかけとその後の学習歴」を「約800字」でまとめる(「学習歴」については「客観的に証明する書類があれば添付する」)。これを踏まえ、最後に「SA希望先の言語・文化について、入学後、何を、どのように学びたいか」を「約600字」で明らかにするのが「自己推薦書」である。SA自己推薦入試の第一次選考はこの自己推薦書の審査のみだから、「学習歴」と「学習計画」という二点に絞って全力を尽くして執筆する必要がある。非英語圏の言語と文化についての「学習歴」には、仮に独学であっても当該言語の学習経験程度は含めておきたい。一方の入学後の「学習計画」をまとめるにあたっては、国際文化学部の「言語文化」「国際社会」「表象文化」「情報文化」という4コースでの学びとSA先での学びとを連接させる姿勢が不可欠となる。したがって、SA自己推薦入試の自己推薦書とは、志願者の学びの過去と未来を、その具体性とリアリティ、および国際文化学部の学びとのマッチングによってアピールする書類であると言ってよい。

 

【二次試験】

 先述したように、第二次選考は面接のみである。面接官は志願者1名につき2名、面接時間は15分から20分である。英語による質疑応答が差しはさまれることもあるので、そのつもりでいること。面接の内容は、当然のことながら、自己推薦書で述べたSA先についてのこれまでの「学習歴」と今後の「学習計画」、および志願者が設定した研究テーマをめぐるものとなる。この第二次選考の面接試験において大切にすべきは、「対話」を心がけることである。想定問答を事細かに用意するまではよいとしても、与えられた質問に対して一方通行的に自分の「台詞」を「棒読み」するような面接は最悪の印象しか与えない。合格先輩たちはみな、この「生きた対話」を心がけ、ありのままに、楽しそうに自分の学びの過去と未来とを語っている。「練習はしすぎない方がよいと思います。箇条書き程度で。研究テーマはできるだけ深めておく」という合格先輩の言葉の「箇条書き程度で」というのは、自分の話すべきポイントを文字通りポイントとして整理しておくという意味で、別の合格先輩の「暗記したセリフはだめ!」という言葉と重なっている。これはSA自己推薦入試の面接試験に限ったことではないが、面接官を不快にするのは、本来面接試験になければならない「対話」の構造を一方的に破壊するような、自己都合的な独白である。

 

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合格した先輩例

 SA自己推薦入試に合格した先輩の一人は、早稲田塾の「異文化交流プログラム」を通して日韓の歴史認識の違いに興味を持ち、韓国をSA先に選んだ。「異文化交流プログラム」以降は自主的な研究を続け、特に日韓のマスメディアの対韓・対日報道のあり方を歴史を遡って調査したという。こうした自主的な研究こそが自己推薦書における「学習歴」となるのは言うまでもない。面接では「なぜ韓国への留学を望むのか」と聞かれ、「韓国の対日イメージを、マスメディアを介さずに直接知りたいと思ったから」という、自分の研究におけるSAの必然性をストレートに語っている。英語による質疑応答が混じったのが「異文化交流プログラム」をめぐる話になったときのこと。プログラム参加の感想やその後の交友関係についての比較的簡単な英語によるやりとりであり、落ち着いて聞き、落ち着いて話せば問題はない。また「歴史認識」という、いわば「答えのない問題」に取り組むことの価値や意味についての質疑も行われている。その外にも「韓国についての本はどれくらい読んだのか」といった「学習歴」を問う質問、「入学後はどんな授業をとりたいか」といった「学習計画」を問う質問など、あくまでも志願者が自己推薦書で述べた内容を中心に展開される面接であることを考えれば、先述したように第一次選考の自己推薦書の執筆には全力を尽くして臨む必要があるだろう。

入試の傾向

 第一次選考の書類審査、第二次選考の面接試験ともに、傾向は変わらない。ドイツ、フランス、ロシア、中国、スペイン、韓国というSA先の言語・文化・歴史などについての学習経験が深ければ深いほど、そしてその延長線上にある学習計画が具体的であればあるほど、書類も面接も問題なく通過する。SA自己推薦入試のカギがSA先についての関心の強さとその関心を研究につなげていく具体性にあることは、今後とも変わらないと断言したい。

国際文化学部 分野優秀者入学試験

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入試の特徴

【アドミッションポリシー】

 法政大学国際文化学部分野優秀者特別入学試験は「言語文化、表象文化、情報処理、プログラミング、地域研究などの各分野で優れた成果を有する者」を出願者とする入試である。特筆に値するのは「情報処理、プログラミング」といった情報科学分野での実績が出願資格に数えられているところであろう。この情報科学分野にはロボット工学まで含まれており、国際文化学部での学びの多様性や複合性が見て取れる入試と言ってよいと思われる。

 

【難易度】

 分野優秀者特別入試の難易度は何よりも出願資格という形であらわれる。

 まず、英独仏西中韓露の所定の語学資格。大部分の志願者にとっては英語のスコアが出願資格になるはずだ。TOEFLiBT72点以上、日本実用技能検定準1級以上、IELTS5.5以上などを目安にするとよいだろう。外国語については、2年次にSAプログラム(留学)が必修となっているため、これに必要なレベルの学習成果を修めていることが望ましいとされている。また、全国レベルまたは都道府県大会レベルの、スピーチコンテスト・弁論大会入賞者、映像・音響・身体・活字表現コンクール入賞者、国際社会の諸問題についての研究成果保有者のいずれかも出願資格になる。さらに国際バカロレア資格証書取得者や取得見込者に加え、情報処理に関わる非常に多彩な資格も出願資格に含まれているが、それぞれの資格は入試要項に「審査対象として望ましい事例」とともに細かく規定されているため、必ず自分自身で確認すること。「分野優秀者特別入試」というだけあって、出願自体に一定のハードルが設けられており、その出願資格の確保の難易度が入試そのものの難易度と言ってもよさそうである。ちなみに倍率は2022年度が2.6倍、2021年度が2.9倍、2020年度が5.7倍である。

入試概要

1.主な出願資格

1)3年1学期(前期)までの評定平均値が3.5以上である者。
2)次のいずれかに該当する者
a.各種外国語資格試験のスコアが基準を満たす者。
b.全国レベルのスピーチコンテストや弁論大会での入賞、あるいは都道府県大会で優勝するなどの高い社会的評価を受けた者。
c.さまざまなメディア(映像、音響、身体、活字など)による表現能力に特に優れ、全国レベルの大会・コンクールでの入賞、あるいは都道府県大会で優勝するなどの高い社会的評価を受けた者。
d.国際社会に存在する諸事象、諸問題についてテーマを設定し、その具体的な研究成果(論文、作文など)が全国レベルにおける大会・コンクールでの入賞、あるいは都道府県大会で優勝するなどの高い社会的評価を受けた者。
e.国際バカロレア資格証書(International Baccalaureate Diploma)を取得済み、または 2021年 3 月 31 日までに取得見込であり、DPカリキュラムのグループ3「個人と社会」で上級レベル4点または標準レベル5点以上(入学時までにフルディプロマを取得していることが必要)。
f.情報処理やプログラミング能力に長けていて、規定のコンテストや試験で優秀な成績を収めた者。

2.出願時期

10月上旬

3.主な提出書類

志望理由書(1500字程度)、出願資格を証明する資料

4.1次選考(書類審査)合格発表

11月上旬

5.2次選考時期

11月中旬

6.2次選考内容

面接

7.合格発表

11月下旬

8.倍率

2022年度2.6倍 2021年度2.9倍 2020年度 5.7倍 

アイディア 合格のツボ

【提出書類】

 主たる提出書類は「志望理由書」。字数は1500字程度と定められており、題意は「これまでの学習や活動で特に熱心に取り組んだことに触れながら、入学後に何をどのように学びたいかを書いてください」という、志望理由書のいわば「定番」の題意である。まず「これまでの学習や活動で特に熱心に取り組んだこと」は、そのまま出願資格の紹介とアピールであると考えてよい。全体の4分の1程度で「高大接続」の「高」の部分を申告する。次に「これまでの学習や活動」のなかで遭遇ないしみずから設定した研究テーマの紹介をやはり4分の1程度で行うとよい。学習や活動と研究テーマは必然性をもって連続していることが望ましく、両者が「さて」とか「ところで」とかいった言葉で並列されるパターンは絶対に避けたほうがよい。同様に、研究テーマと国際文化学部での学びの接続のしかたも重要で、合格者はみな「高大接続」の「大」の部分、すなわち国際文化学部で行われている研究・教育を正しく理解した出願者ばかりである。ここでも全体の4分の1程度の分量で、現時点で考えているSA先を含め、入学後の具体的な学習計画を述べ、最後の4分の1で、卒業後、学んだことを活かして、どのように社会と関わっていくかについての展望を述べてまとめるとよいだろう。

【二次試験】

 SA自己推薦入試同様、第二次選考は面接のみである。面接官は志願者1名につき2名、面接時間はやはり15分から20分である。冒頭で志願者の第一外国語による自己紹介が求められる場合が多く、そうでなければ質疑応答の途中で同じ外国語によるやりとりが発生する。面接は志願者が設定した研究テーマをめぐって展開し、面接官がその研究テーマに強い関心を示して白熱した質疑がなされることもしばしばだ。けれどもそうなったらこちらのものであると考えてよい。第二次選考の面接試験の成否は、したがって、志望理由あるいは研究計画の構築にほぼすべてがかかっているということになる。出願資格を形式的に満たしているだけで、入学後の学びの構想が曖昧であったり、また浅薄であったりするケースは言うまでもなく不合格になるため、「分野優秀者」としての出願資格のみで合否が決まる入試だとは絶対に考えないこと。志望理由書の字面を丸暗記し、これも形式的にすぎない言葉のやりとりを事前に練習することにほとんど意味はなく、むしろみずから設定した研究テーマをめぐる先行研究を視野に収め、また研究テーマと隣接する領域まで興味と関心を広げておくべきだろう。そしてその隣接する領域は、他ならぬ国際文化学部での学びすべてであると言ってよいかもしれない。

 

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合格した先輩例

 英検準1級、IELTS6.5を出願資格として合格した先輩は、アメリカへの3か月の短期留学の経験から「移民」という存在を意識し始め、その後の模擬国連を始めとする国際会議での活動を通じてフランスの移民と実際に交流を持つようになった。志望理由書のなかでもSA先をフランスに定め、特にフランスにおける政教分離原則とその実態、さらには政教分離原則を利用するフランスポピュリズム勢力の分析を研究テーマにしている。同時に合格した別の先輩の場合、語学資格はIELTS5.5ながら、3度の短期留学、留学アンバサダーとしての活動、日本語学校で日本語を教えるボランティア経験とともに、15年間続けてきたフラダンスの活動をもって出願資格とした。そしてフラダンスの歴史を掘り下げる自主研究のなかで、先住民のフラ文化がどのように異文化を受容し、どのように変容していったのか、またこれからどのように変容していくのかについて、ハワイをメインフィールドに分析していく構想を志望理由書にまとめている。特筆すべきは、「フラ」のイメージを、世界のメディアがいかにして創造し、また再創造し、流通させてきたのかという、メディア論的視点を複合させたところである。面接試験では言語学を専門とする面接官に、ハワイアンイングリッシュとフラとの関連性について詳しい説明を求められ、研究テーマを掘り下げてきたことを証明する見事な説明を展開してみせた。

入試の傾向

 第一次選考の書類審査、第二次選考の面接試験ともに、傾向は変わらないと思われる。第一次選考の書類審査の成否は、「分野優秀者」としての経験や活動のなかで「国際文化学部的」な研究テーマを設定できるかどうかにかかっている。また第二次選考の面接試験は、志望理由書の内容と研究テーマをみずから深化させ、拡大させていけるかどうかを確認することによって最終的な合否を下す決定的な機会となる。SA自己推薦入試と同じ会場で同じ時間に同じ面接官によって行われるため、やはり「生きた対話」を心がけたいところである。

法政大学国際文化学部 分野優秀者入試 現役合格インタビュー

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