広報部からのお知らせレポート

「学部」より「学び方」!?今どきの大学選びの新基準とは


皆さんこんにちは!早稲田塾広報部担任助手の福地優良(クラーク国際記念高等学校卒・お茶の水女子大学 共創工学部 文化情報工学科1年)です。

夏休みが近づくこの時期、高3生いよいよ進路を本格的に決定する頃。高2・1生の皆さんも、文理選択や将来の進路について考え始めているのではないでしょうか?

とはいえ、

「やりたいことがまだ明確じゃない」

「どうやって学部を決めれば良いかわからない」

「文系・理系どちらも気になる」

そんな悩みを抱えている人も多いと思います。

そこで今回は、難関大学に現役合格した先輩たちがどのように進路を決めたのかをご紹介します!

リアルな決断の背景や学部選びの理由が、きっと皆さんの進路選択のヒントになるはずです。


安本 珠理さん【三輪田学園高校卒→筑波大学 人文・文化学群にAC入試で合格】


▶︎大学・学部を選んだ理由:身近な日本語に感じた素朴な疑問を深く探求したい!

子供の頃から、「なぜ自分は無意識に日本語が話せるのだろう?」「なぜそれが相手に伝わるのだろう?」という疑問を持っていました。日本語の文法や意味がどのように頭の中で構築されているのかを知りたいと思い、大学では日本語を学びたいと考えるように。筑波大学は、異なる学群・学類の授業も受けられる学際的な学びが特徴です。心理学的な観点から言語変化を探求できることや、留学生のチューター制度を通して異文化交流ができる点にも魅力を感じて、進路を決めました。


田中 寛基くん【湘南学園高校卒→慶應義塾大学 総合政策学部に夏秋AO入試で合格】

▶︎大学・学部を選んだ理由: 「多民族共生」を包括的に学べる環境に惹かれて

私の探究活動のベースは“ミャンマー”です。ビルマ語専攻のある大学も検討しましたが、その場合は基本的には言語や文化しか学ぶことができません。私が本当に学びたいのは、他民族共生や多文化教育、さらには平和構築に関わる政治的な側面です。SFCの総合政策学部では、それらを総合的に学べる環境があります。大学ではまず基礎として、東南アジア地域研究でミャンマーの文化を修得する予定です。特に複数の「宗教」が存在する国なので、宗教対立についても学びたい。そして異文化教育について学びを深めていき、将来の団体運営にもつなげていきたいと考えています。


申 彩里さん【明治学園高校卒→慶應義塾大学 法学部 政治学科にFIT入試で合格】

▶︎大学・学部を選んだ理由:  朝鮮半島の政治を学びたい!

私は、父親が韓国人、母親が日本人のハーフです。生まれも育ちも日本なのですが、幼い頃から自分のルーツである韓国について知りたい、大切にしたいという思いがあり、日韓交流のボランティアに参加するなど、理解を深める活動を積極的に行ってきました。 そうした活動の中で、日韓の間には“越えられない壁”があることを感じ、自分が日韓の架け橋となる人物になりたいと強く思うように。この経験から、「朝鮮半島の政治」について興味を持ち、大学では政治や歴史の面から日韓関係を学びたいと考え、朝鮮半島の政治を専門とする教授がいる、慶應義塾大学 法学部に進学することを決めました。また韓国の大学との交流や、韓国の大使館に訪問するなど、校外活動が盛んに行われている点にも惹かれました。


前田 悠翔くん【東京学芸大学附属国際中等教育学校卒→應義塾大学 総合政策学部に夏秋AO入試で合格】

▶︎大学・学部を選んだ理由:  多角的な視点から探究テーマを深められるSFCの環境

私の探究テーマは「他者への自己同一化を通じた自己アイデンティティの確立、及び他者のアイデンティティへの理解方法の模索」です。 これは一つの軸だけでは捉えられないテーマであり、多角的な視点から探究できる大学・学部に進みたいと思うようになりました。早稲田塾のスタッフに相談すると、「慶應SFCの総合政策学部なら、学問の枠にとらわれない学びができるから、合っていると思うよ」とのアドバイスが。もともとSFCに進学したいという思いはあったのですが、この一言が背中を押してくれました。改めて調べてみると、総合政策学部は100を超えるさまざまな分野の研究プロジェクトが進められていたり、「研究会」に参加して実践的な問題解決能力を身につけることができることを知り、まさに自分が求めている環境だなと。大学の校風や国際色豊かな生徒層にも魅力を感じ、SFCへ進学することを決めました。


貫 彩乃さん【品川女子学院高等部卒・早稲田大学 創造理工学部に総合型選抜(創成入試)で合格】

▶︎大学・学部を選んだ理由:   技術と芸術を総合的観点から学べる環境

早稲田大学創造理工学部は、理系ではありますが、建築の歴史や都市デザインなど、技術と芸術を総合的に学ぶことができます。建築士になるにはこうした文系の要素も必要だと思っているので、シラバスや先輩方の話を聞いて志望しました。芸術表現をとても大事にしている学部だと理解しています。また、学部卒業条件を満たせば建築士試験の受験資格を得られるのもポイントでした。 もうひとつ、将来に向けて個人的に関心があるのが環境分野です。その点、創造理工学部には消費エネルギーと建築について手厚く研究されている教授がいます。その教授のもとで建築が環境に及ぼす影響などを深く勉強したいです。


【コメント】

先輩たちの進路選択に共通していたのは、「自分自身の関心や経験を深く見つめ、納得のいく選択をした」という点です。

大学選びといえば「将来の就職に有利かどうか」「偏差値の高さ」で決めがちですが、今回登場した先輩たちは、それぞれが自分の”問い”や”実体験”を出発点として、学びたい分野を見つけていました。

まずは「自分は何に関心があるのか?」「どんな社会課題に目を向けているのか?」を考えることが、進路選びの第一歩になるかもしれません。


いかがでしたか?


どの選択肢にも正解はありません。

でも自分の好きなことや気になることを信じて動き出した先輩たちは、充実した大学生活を送っているように思えます。

今感じている疑問や関心を大切にしながら、自分らしい選択肢を作っていきましょう!