吉祥寺校レポート
AIってどうやって向き合えばいいだろう?。。。2
公開日:2025年11月09日
第2編
LLMは探究学習の強力なツールですが、利用においては高いリテラシーが求められます。
機密情報・個人情報の入力回避のリスクと対策
ユーザーがLLMに入力したデータは、AIの性能向上のための学習データとして利用される可能性があります。
これにより、個人情報や、探究学習の未発表のアイデア、学校の機密情報などが外部に漏洩するリスクがあります。
漏洩すると困る情報や個人を特定できる情報は、LLMに入力しないよう徹底してください。
ChatGPTやGrokでは、プライバシー設定で入力データが学習に使用されないよう設定するオプトアウト機能を利用できます。
未成年の利用に関する規定
主要LLMの利用規約には年齢制限が課されているものがあります。
どのサービスにおいても基本的に18歳未満には何かしらの制限が課されています。
注意して使用する必要があります。
情報の正確性への対策
LLMは、虚偽や誤解を招く情報を事実かのように自信満々に生成することがあります。
これをハルシネーションと言います。
AIの回答、特に事実や数値、引用文献、歴史的な事柄については、必ず複数の情報源(Webサイト、書籍、学術論文など)で真偽を確認するファクトチェックが必須です。
Geminiには回答の根拠を表示するダブルチェック機能があり、事実確認の作業を短縮できます。
著作権・引用の遵守
生成AIが作成した文章や画像が、学習元となった既存の著作物と類似し、著作権侵害と判断される可能性があります。
探究学習のレポートや論文でAIの助けを借りた場合でも、出典元を確認し、必ず適切な形で引用や参照元を明記することが重要です。
LLMの活用方法とAPIを用いた便利なサービス
LLMは探究テーマの発見から論文作成に至るまで、様々なことができます。
探究学習は、生徒自らが問いを立て、課題解決に向けて情報を収集する活動です。
LLMは以下のステップで活用できます。
テーマの深掘り・アイデア出し
漠然としたアイデアをAIに入力し、構成案や新たな視点を提案してもらうブレインストーミングに活用できます。
専門知識の学習と文献レビュー
探究テーマに関連する学術論文や長文の報告書を読み込ませ、要点や重要な概念を抽出・整理するのに役立ちます。
量子力学などの複雑な概念について、自分の知識レベルに合わせた説明や例を要求することで、先生の代わりとしても活用できます。
文章構成・論理的推論
伝えたい要点や主張を入力し、論理的な流れを持つ小論文・レポートの構成を提案してくれます。
APIを用いた便利なサービス(論文検索特化型)
APIは、LLMの機能を外部サービスに組み込む仕組みであり、特定の目的に特化したツールとして活用できます。
探究学習で特に重要なアカデミックな情報収集を効率化するサービスとして、以下のものが挙げられます。
Perplexity AI、Elicit、Consensusなどのツールは、LLM技術を応用し、質問に対して該当する現実の論文をピックアップすることに特化しています。
Google AI Studio
Google AI Studioは、Geminiモデルを無料で試せる開発者向けプラットフォームです。
ここでは、一般向けのアプリでは利用できない動画や音声ファイルの読み込みと解析、高度なパラメーター調整などが可能です。
Notebook LM
Googleが開発したAIを搭載した情報整理ツールであり、ユーザーがアップロードしたデータに基づいて自分だけのAIアシスタントを作成できるサービスです。
特に探究学習やリサーチを目的とする人にとって非常に強力なツールとなります。
第三編に続く。